「三枡」 下関市
かなり前のことを記事にします。
今年1月のこと。
下関の名居酒屋「三枡」であります。
エントランスからして徐々に盛り上がるこの雰囲気。
それにウキウキとする間もなく、入口は寂しく店の奥の様子がさっぱりわからず不安になる。
でもですよ、通路の奥はお客さんで一杯。
さらにでも、みなさん静かに居酒屋を楽しんでる地元の方々。
まことに麗しい光景に、気後れするどころか、いきなり溶け込んでしまいましたよ。
関東では味わえない、「エイ」と「フカ」のお刺身。
ほんとかな??
でも、食感は乾燥した日頃のツマミの原型と思わせるもの。
なんだか、食べるごとにうま味が出てきて飽きがこない。
そして安いときたもんだ!
酢味噌や辛子醤油でいただくとまた美味なり。
低カロリーのスグレものでした。
下関といえば、フグ。
いや、フクですな。
この日は遅かったので、刺身がなく、やむなく「ふぐ皮」の湯引き。
これに柚子をひと絞りしていただく。
クセのない淡泊な味わいに、絶妙の歯ごたえ。
酒がどんどん進む。
お酒は、県内日本海側の「菊川」。
すっきり、キレがあって魚に合うお酒。
そう、長州のお酒です。
人情味豊かな女将さんが、萩の出だそうです。
ご主人が亡くなり、そのお店を継いで名居酒屋を育てあげました。
気配り豊かな、すてきな女将さん。
てっちり。
わたしは我慢して、お客さんに。
こうして出てくるだしと野菜の滋味は、ほんと素晴らしい。
おふくろの味~ほんわかとした、ふろふきダイコン。
はたはた。
いか。
え? これ、イカですよ。
「ちいちいイカ」って言うそうです。
タコじゃなくて、イカっす。
山葵で普通に食べて美味しい、間抜けなイカでしたよ。
数分いるだけで、よそ者の私が、地元民に馴染んでしまう。
これぞ、居酒屋の真髄。
願わくば、いつもこの店に行きたい。
そんな思いを抱くのは地方の名居酒屋ばかり。
東京はどんどんつまらなくなるし、東京の老舗は高くなり、かつ世代の循環に悩んでいる。
下関駅周辺は、電車が着くときだけ、一瞬賑やか。
あとはP店が深夜城のよう。
九州の経済圏にもある、当地。
みなさん、素通りしないで、夜には素晴らしい居酒屋ライフを刻んでみたらいかがでしょうか。
「三枡」 山口県下関市竹崎町2-13-11 三枡ビル
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