四国食い倒れ ③
高知の夜。土佐に来たら食い気の私は龍馬じゃなく、「かつお」。
まずは、「とうふ家」という家庭料理のお店。女性だけが切盛りするお店で、やさしい雰囲気ながら、しっかりものの土佐の女性達はとても頼もしい。当然ながら、とうふは抜群の旨さ。何もつけずそのまま食すもよし、わさび醤油もよし。そしてなんたって、カツオ!
タタキに生で、ミョウガ、にんにくのスライス、大量のわけぎ、これらをたっぷり乗っけて一口にパクリ。むちゃくちゃおいしい。酒でも、焼酎でももってこいちゅうの。 そして圧巻は、まぐろの稚魚?「よこわ」。
目の前で獲れたての丸一匹をお母さんがさばいてくれた。ちょっと写真はボケたけど、見た目はカツオみたいで、口に入れると一瞬カツオの食感だが、マグロの上等な赤身のコリコリ食感バージョンだ。新鮮すぎて怖いわ。
そんな思いに浸れる、まれに見る体験でありました。このお店はすばらしいぜ。
2軒目のおねいさんから土佐話をいろいろ教った。「土佐の男は働かない、だから女がしっかり者になるの」だと。うーむ、そういわれると頷ける。私はこれを漁師の世界の名残ではないかと思う。酒をやたら飲むことや、魚の種類、明るくて開放的ところなど多くの類似点を持つのが、和歌山、伊豆、房総である。これは黒潮文化に違いないと、勝手に解釈している。当地の男性方すいません。かく言う私も根はそっち系で、いつも嫁に尻を叩かれてます、はい。
翌日は土佐に来たらやはり桂浜。海を通して遠くを見つめちょる龍馬をパチリ。ここで何故か本物の「タヌキ」がちょろりと出てきた。あまりのことに唖然として写真とれず。
昼は坂本龍馬空港(人名の空港は日本唯一)の近くで、店先にセスナがおいてある、鰻の「かいだ屋」に。高知は鰻も旨い。関東の蒸して焼くのでなく、直焼きだが、香ばしさばかりか肉厚のやわらかくも弾力ある濃厚うなぎは実においしい。ふっふっふ。
満腹で、仕事を適度にこなしつつ、今日帰るお客さんが、中岡慎太郎の生家が見たいとおっしゃるので、車は一路、室戸方面の北川村へ。これがまたすごいの一語の山の中。こんな山奥から幕末の志士が生まれ日本中を駆巡ったということ事態が夢物語のようだ。
そんな思いをよそに、お客さんを空港へお送りし、高知の街へ戻ると夜。街という現実が私をおいでと誘う。今夜も食うぞ、飲むぞ。ということで、地元の皆様の憩いの地「ひろめ市場」へ。ここは市場であり、屋台村であり、フードコートだ。 好きな店から好きなものを注文し、好き勝手にできるというパラダイスみたいな場所なのだ。 懲りずにまた「カツオ」今度は、「しおタタキ」、製法はわからんが、藁の香ばしさがよくでていくらでもいける。「生サバ」「鯨たつた揚げ」「どろめ」・・次々に、「船中八策」「酔鯨」のあてとして腹の中の収まってゆき、高知の夜は更けてゆくのであった。
翌日最後の一日は土曜ということもあり、高知随一の繁華街のアーケードはかなりの人出。昼飯は毛色を変えて中華にしようといくことで、よさそうな店を探すが、以外とないもの。かなり歩き尽くした末に見つけた「風珍」なるさりげなくも頼りない看板。「もういいや」と路地に足を踏み入れたが、これがかなりの人。じもティばかりで、学生服もいる。「おいおい」と思いながらも、相席で着席。かなり怖そうなオバサンに「ビール」と小声で。メニューは当然安い。えーい、と思い「肉天」「八宝菜」「ラーメン」「チャーハン」(友人と二人)。 出てきた料理は、「おや、おやぁー?」 抜群の旨さ♪シンプルなチャーハンは原点、鳥ガラだけのあっさりラーメンは繊細かつ後を引くうまみの集合体。他の料理も何気なくうまい。これで〆て3千円也。ふところもニンマリのおいしい店でした。帰宅後ネットで調べたら、やっぱり地元じゃ有名な店だったのね。
食べて飲む合間に仕事をした稀有な出張でした。
最後におねいさんから教った土佐弁の極意、「猿」「ネズミ」「ネコ」になる。 「きー」「ちゅう」「にゃあ」ですと。ネコ語を解す私は「わしゃいつでも、言っちょるきに」
四国はおいしい。徳島は、以前、千葉のラーメン道場で「徳島ラーメン」食べたからクリアー、ということで、おしまい。
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