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2005年12月29日 (木)

さまよえるオランダ人

バイロイト3晩目は「オランダ人」だ。FMなので音楽だけで、舞台写真を見ながら想像をタクマシクするだけだが、そこが楽しい。いやでも、今年の二期会の上演との比較になるが、未消化すぎた二期会にくらべ、数年を経たセッションなだけに舞台は良かったらしい。

H3_W05_Gross 救済なしの原典(?)バージョンは今や主流となった感ある。こうなると、ゼンタの夢や妄想といったコンセプトを取りやすいだろうし、悲劇性と矛盾感も強まり、演出家は楽しいだろうが、観ている方は満たされない思いに陥るわけで、私としてはちゃんと救済され昇天していって欲しいものだ。

M・アルブレヒトの指揮はややおもしろみに欠ける。もっと冒険をしてもいいのではないかと思われる。しかし読響の同姓の人よりは、音楽にあたたかみや情感が感じられるはよい。 それよりも今年のオランダ人がまずかったのは、歌手の低調さだ。私にとって、良かったのは、ダガーのセンタだけ。ラシライネンのオランダ人はどうしたものだろう。音程が微妙に決まらず、妙な歌いまわしでぶち壊し。第一声質がオランダ人向きでないと思う。トーキョー・リングのさすらい人はそんなに悪くなかったのだが。二期会の多田羅の絶不調と似ている。リュヒネンのダーラントも同じような感じ。ヴォトリヒのエリックは、良く歌えているが、この人の喉に詰まったような発声が私はあまり好きではない。だが、パルシファルのクソ演出家と喧嘩して降りたことは大いに評価出来ますです。

H7_W05_Gross 昨年までのオランダ人、ジョン・トムリンソンは世評高いが、私はどうもこの人の声が好きではない。洞穴の奥から絞りだすような声に感じるのだ。贅沢なもので、理想的なオランダ人はあまり聴いたことがない。良いオランダ人は、良いアンフォルタスになり、良いザックスになり、ついに良いウォータンになるものだが、こうした系図はハンス・ホッター、テオ・アダム、トマス・ステュワートから絶えて久しい。  それにしても、3日目ともなると、眠い・・・・・・。

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