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2006年3月 1日 (水)

チャイコフスキー 交響曲第5番 カラヤン指揮

Karajan_tchaiko5_a チャコフスキーの5番の交響曲は彼の交響曲の中では一番人気かもしれない。私が音楽を聴き始めたころ30数年前は、日本では、チャイコフスキーといえば、悲愴かピアノ協奏曲で4、5番の交響曲は実演ではあまり演奏されていなかったように思う。スコアを見ると意外と各奏者の負担が大きいが、オーケストラの力量があがった現在は、全く問題なく演奏できる曲となった。N響アワーで初めて接したこの曲の演奏は、岩城宏之指揮するN響で、文字通り汗みずくの熱演で、終楽章の高揚感にめくるめく感動をしたものだ。(テレビからマイク録音し何回も聴いた)

そして、レコードで聴いたこの曲の演奏が「カラヤン/ベルリン・フィル」の日本グラモフォン盤だ。1965年のカラヤン壮年期の演奏、大得意のこの曲をカラヤンは何回録音したろう
か。でも私は、この録音のCDしか所有しない。EMI盤も懐かしいが、イエス・キリスト教会での雰囲気豊かな音の方が好きである。

Karajan_tchaiko5_c 冒頭、クラリネットの主題はライスターだろうか、2楽章のホルンはザイフェルトだろうか、こんな風に往年のベルリン・フィルの管の名手達を想像して聴くのも楽しい。もちろん、弦も豊かな響きで、多少甘すぎるかもしれないが、後年の不自然なテヌートは聴かれない。涙にぬれたような2楽章は、カラヤンの面目躍如たるところ、クライマックスを過ぎ、弦のピチカートをバックに主題が再現されるところが見事。他の演奏では、ピチカートは「ポロン・ポロン」と聴こえるが、このカラヤン盤は「ポロローン、ポロローン」と余韻豊かに聴こえる。
そしてもちろん、終楽章のカッコよさはカラヤンならでは、金管陣の壮麗さに目をみはる。
エンディングは焦らず、じっくりと構えてベルリン・フィルの全能をかたむけて華麗に終結する。そう、これでいいのである。これも美学である。

Karajan_tchaiko5_d
Karajan_tchaiko5_e
 

 

当時のレコードジャケットを調子にのって各ページ載せてみた。
豪華見開きジャケットは、レコードを所有する喜びを味わわせてくれた。変な話だがニオイまで鮮明に覚えている。2楽章を聴きながら、ジャケット裏のロシアのどこかの雪景色を見てイメージを膨らませていた。

Karajan_tchaiko5_b 今の味気ないCDでは、こんなファンタジーは味わえない。

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コメント

私もこのLPは今でも持っています。中学生だった当事、ムラヴィンスキー盤(DG盤)とどっちを買おうか迷ったものです。最終的にはどちらも買いましたが(笑)

投稿: einsatz | 2006年3月 1日 (水) 01時58分

そうでしたか。ムラヴィンスキーもDG録音でつくづく良かったと思います。私は買えませんでしたが。

投稿: yokochan | 2006年3月 2日 (木) 00時04分

カラヤンはチャイコフスキーが巧かったですね。4・5・6番など、いくつも録音がありますものね。ボクはこの1960年代のDG盤は持っていないのです。聴いてみたいですね。壮年期のカラヤン、覇気があるんでしょうね。
1970年代のEMI盤・DG盤、それに1980年代のVPOとの演奏、3種類が知らず知らず手元に集まってきました。EMI盤が迫力があって好きなのですが、DGの2種類も捨てがたく、やはりカラヤンは巧いなと聴くたびに思うのです。

投稿: mozart1889 | 2006年3月 2日 (木) 13時37分

コメントありがとうございます。本当にカラヤンはニクイほど巧いですね。VPO盤を聴いたことがない珍しい私ですが、DVDあたりで視聴してみたいと思います。

投稿: yokochan | 2006年3月 2日 (木) 23時37分

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