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2006年4月16日 (日)

ストラヴィンスキー「春の祭典」 バーンスタイン

Bernstein_printemps


ストラヴィンスキーの春の祭典、俗にいう「春祭・ハルサイ」は人の気持ちを引き付けてやまない作品だ。原始的でリズミック、不響和音とメロイディアスな旋律。そして音響装置のテスティングとしても、録音技術の進歩で、昔では考えられないくらい名録音が生まれ楽しまれるようになった。
そして、演奏技術の格段の進歩もあって、アマオケや高校生オケでも難なく演奏してしまう世の中になった。
そんな、ハルサイ史において、画期的な演奏をあげるならば、「モントゥーの初演」「マルケヴィッチのレコード」「新旧ブーレーズ(フランスとクリーヴランド)」「メータとロス」「アバド」「M・ティルソン・トーマス」「ショルティの最強軍団ぶり」そして「新旧バーンスタイン(ニューヨークとロンドン)」など。

このバーンスタイン2度目の「ハルサイ」は72年当時は珍しいロンドン響との録音。
SQ方式による4チャンネル録音で、このレコードが出た当時4チャンネルアンプなんて買えなかったものだから、擬似4チャンネルといって、スピーカー4基の配線を少しいじくりまわすと前後のスピーカーからいろんな楽器が飛び出して聴こえたものだ。

そんな方式はともかく、このハルサイは貫禄タップリの濃厚サウンドながら、リズムは弾みまくり、エキサイティングな演奏となっている。同じロンドンのオケでも、先般のBBCとはまったく異なり、全面的にバーンスタインの音楽となっている。
こののたうちまわるような雰囲気のハルサイを担ったロンドン響が、数年後、アバドとスピーディで軽快なハルサイを演奏しているわけだから面白い。

50年代末期のニューヨークPo盤は、熱血破れかぶれ。80年代デジタル・ハルサイのイスラエルPo盤は、老熟・ユダヤ教的・儀式的なねっとりハルサイ。その中間のロンドン盤はジャケットのサイケデリックな雰囲気にも似て、ポップで軽快な雰囲気と英国式の重厚さとが同居したような演奏となっている。(勝手な印象であります)

ゲルギエフやラトルのハルサイを聴いたこともない私。でも、自分の若きころ親しんだ演奏を聴いてこそ、気持ちが若やぐ。

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コメント

おおっ、懐かしいですね、このジャケット。このロンドンSO盤も素晴らしいですが私はやはりニューヨークPO盤が最高です。あれは誰にもマネできない独自の爆演だと思います。最近の演奏ではサロネンとオスロPOのライヴがかなりいい線いってますよ。

投稿: einsatz | 2006年4月19日 (水) 03時31分

このジャケットは懐かしいです。バーンスタインの「春の祭典」、一時とてもよく聴きました。
このサイケなジャケットはホンマに印象的でした。思い出深い1枚です。

投稿: mozart1889 | 2006年4月22日 (土) 09時34分

einsatzさん。いいですよねこのジャケット。若き頃ハルサイ・フリークになりましたがこの1枚は特殊でした。イケメン・サロネンは正規フィルハーモニア盤とエアチェック・ロスフィル盤をもってますがスピーディーで敏感な演奏でした。オスロとの演奏を今度聴かせて下さい。

投稿: yokochan | 2006年4月22日 (土) 23時43分

mozart1889さん。こんばんは。しばらく失念していたこのジャケット。今回まじまじと鑑賞しました。まったく無意味なくらいドギツイです。ジャケットの楽しみはCDでは難しいですね。青かった自分の思い出が詰まってます。

投稿: yokochan | 2006年4月22日 (土) 23時49分

yokochanさん、こんばんは。
TB有り難うございました。
バーンスタイン/ロンドン響のLP、ジャケットがショッキングでした。演奏も濃厚でドロッとした感じなんですが、分かりやすい演奏でもありました。懐かしいですね。

投稿: mozart1889 | 2006年11月 9日 (木) 18時48分

レニーのハルサイはニューヨーク!
この演奏は、女を襲うリアリティが迫ってくる不気味さがある。
作曲家は大嫌いだったそうだが・・・

投稿: 影の王子 | 2011年10月28日 (金) 00時22分

影の王子さん、こんばんは。
レニーの3種あるハルサイは、いずれも聴いてますが、それぞれに個性が違います。
50年代の、それこそ襲う雰囲気のスピード感と野蛮なハルサイも最高ですね。
そして、わたしには、このLSOとのレコードも、ジャケットやSQ録音の思い出もあって、捨てがたい演奏なのです。
作曲家の意見は、他のひとの場合もふくめ、いまある私たちには理解しがたいものが多いですね。

投稿: yokochan | 2011年10月28日 (金) 00時53分

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LPに針を通して掃除しています。 「LPのビニール外袋ははずした方がイイ。カビを防ぐから」と信州のensembleさんに助言されました。ありゃりゃ、僕はホコリよけでそのままにしておりました。 慌てて点検・・・・幸い、カビはなかった模様。でも、はずした方がいいのかな。 例えば、今日のLPなどは、そのままにしておくとタスキも一緒になっているから便利なんだよなぁ・・・・。 ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。 レナード・バーンスタイン指揮ロンドン交響楽団の演奏。 1972年の録音、... [続きを読む]

受信: 2006年11月 9日 (木) 18時45分

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