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2006年5月21日 (日)

ルチア・ポップ ミュンヘン・ライブ

Popp ブラティスラヴァ近郊生まれの「ルチア・ポップ」。彼女が1993年に54歳の若さで癌に冒され亡くなってもう13年も経つ。
ポップの人懐こく、あたたかな人柄を反映してか、その歌声も優しく心の襞に染み入るような雰囲気がある。
若い頃は、スーブレット役やコロラトゥーラ役を専門にしていたが、徐々に声が重くなり、晩年は堂々たるプリマドンナとして活躍した。深みを増すべき円熟期に天に召されてしまうとは、神様も本当に薄情なことだ。
今日のCDは、ポップがウィーンと並んで活躍したミュンヘンのバイエルン・シュターツオーパーでのライブから編集された名場面集である。指揮者がすごい。

R・シュトラウス 「ばらの騎士」    ゾフィー  クライバー
モーツァルト   「ドン・ジョヴァンニ」 ツェルリーナ  ザヴァリッシュ
   〃      「フィガロの結婚」  スザンナ        〃
ベートーヴェン 「フィデリオ」      マルツェリーネ  ベーム
ニコライ     「ウィンザーの陽気な女房たち」 フルート夫人  ザヴァリッシュ
R・シュトラウス 「アラベラ」             アラベラ     ザヴァリッシュ
プッチーニ    「ジャンニ・スキッキ」        ラウレッタ      〃   

こんな素晴らしい作品を、次々とポップのふるいつきたくなるような歌唱で味わえる。
しかも、クライバーの「ばらの騎士」が聴けちゃうのだ。72年の記録でモノラルながら、キビキビしたセンス溢れる指揮ぶりが鮮明に聴き取れる。ポップのかわいいゾフィーも相変わらず素敵でオクタヴィアン(極めつけのファスヴェンダー)との二重唱は、陶酔的なまでに美しい。
後年、日本でも演じた「アラベラ」。NHKで放送されカセットとビデオに記録があるが、大切なライブラリーだ。初めて味わった「アラベラ」全曲で、ポップの細やかな演技と暖かな歌いぶりにくぎ付けになってしまった。このCDに聴くポップもそのとき以上の歌だ。
この甘くもほろ苦い作品に、ピッタリで「ウィーン菓子」のような声と言ってしまおうか。
デラ・カーザ以来の名アラベラになったであろうに・・・・・。

最後のプッチーニの「私のお父さん」には、泣いた。涙が出た。

   

  

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コメント

ポップは本当に素晴らしいソプラノでした。今も一番好きな女声歌手です。
ポップの歌唱でモーツァルトをよく聴きます。
スーブレット時代もよし、クレンペラー盤での魔笛、夜の女王も素晴らしかったですね。
もちろん、ゾフィーもイイですし、あ、マリナーの「フィガロ」で歌った伯爵夫人もよかったです。早くに亡くなったのは残念でした。

投稿: mozart1889 | 2006年5月22日 (月) 06時13分

mozart1889さん、こんにちは。ポップのあの若々しい歌声が素晴らしいですね。モーツァルトとR・シュトラウスが彼女の真髄でしょうか。伯爵夫人の録音も残されていたんですね。是非聴いてみます。ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2006年5月22日 (月) 13時06分

本当に艶のある、うるさくなる事が全くない美声ですね。ルサルカの月に寄せる歌が大好きです。

投稿: びーぐる | 2006年5月24日 (水) 09時27分

びーぐるさん、こんばんは。ポップのドヴォルザークは本場ものですね。是非聴いてみます。ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2006年5月24日 (水) 23時09分

TBありがとうございました。
昨夜はポップを偲んでおりました。
今日もポップをもう少し聴いてみよう思います。

投稿: ピースうさぎ | 2006年12月20日 (水) 08時30分

ピースうさぎさん、こんにちは。コメントありがとうございました。
ルチア・ポップのファンは多いですね。心の波長にピタリとくる歌声なんでしょうね。貴ブログでの記事、楽しみにしております。

投稿: yokochan | 2006年12月20日 (水) 12時57分

こんばんは。
このディスク、一年以上前に採りあげておられたのですね。
本当に素敵なCDだと思います。
よくまあリリースしてくれたものです。

それにしてもポップはファンが多いですね。
この瑞々しい声を聴いたら、誰でもファンになってしまうと思います。
かくいう私も熱心な信者のひとりですが(笑)。

投稿: romani | 2007年9月21日 (金) 00時27分

romaniさん、こんにちは。
ほんとうになんて素晴らしい1枚でしょうか!
日本人はみんな彼女の歌声が大好きですし、好きになってしまいますね。それにしても無念の死です・・・。

投稿: yokochan | 2007年9月21日 (金) 08時19分

先日 NHK-FMでルチアポップの月に寄せる歌の放送がありました。この曲が入ったCD レコードなりの型番をご存知でしたら 教えて頂けないでしょうか。愛聴盤のベニチャコワとは又違った素晴らしい声をもう一度聴いてみたくなりました。よろしくお願いします。

投稿: wasamon | 2007年9月25日 (火) 21時14分

wasamanさん、こんにちは。
ドヴォルザークのこのアリアはいい音楽ですね。
私もポップの歌で聴いてみたいです。
CDは、EMIから、スラヴオペラ・アリア集が出てまして、廉価盤として時おり見かけましたが、今は廃盤のようです。大手ショップの店頭にまだあるかもしれません。

Slavonic Opera Arias/ Popp, Soltesz, Munich RO
EMI CDR5698542

それと、EMI音源を使用したDiskyレーベルの2枚組アンソロジー盤にも、この曲入ってますが、こちらも廃盤の様子。
Great Opera Divas: Lucia Popp Disky
(番号不詳)
残念なことですが、ショップや中古店を丹念に見てまわるしかなさそうです。
EMIは、これがあるから恐ろしいのです。

投稿: yokochan | 2007年9月26日 (水) 14時58分

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我が愛するタイガースが、球史に残る死闘を繰りひろげています。 残念ながら今日は大敗したようですが、選手ひとりひとりが自らのドラマを持って毎日戦ってくれている姿に、私は本当に感動しています。 書きたいことは山ほどありますが、書いてしまうと何か急にすべてが終わってしまいそうな気がするので、タイガースの話は、ひとまずここまでにします。 さて、今日は無性にルチア・ポップの歌が聴きたくなって、採りあげたのがこのディスク。 ポップの歌を初めて聴いたのは、クレンペラーが指揮した「魔笛」の夜の女王だったと思います... [続きを読む]

受信: 2007年9月21日 (金) 00時29分

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