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2006年6月11日 (日)

バーバラ・ボニー ベスト集

Bonney アメリカ生まれのリリック・ソプラノ「バーバラ・ボニー」。
この愛すべきソプラノは、長く活躍しているようだけど、56年生まれだからまだ若い。同系統の「ルチア・ポップ」が早くに亡くなってしまっただけに、この人の存在は実に嬉しい。

このコケットリーな写真の通り、性格も声質も優しく、あたたかく人を虜にしてしまう。インタビュー記事などを読んでも、誠実でかつ茶目っ気があって、人柄と音楽が見事に一致をみている音楽家だと思う。

リートを中心に、モーツァルトやシュトラウスのオペラを得意にするところなども、ポップと同じ。このCDも、シューベルト、メンデルスゾーンの歌曲に始まり、バッハやフォーレの宗教曲、モーツァルトのオペラを経て、「こうもり」のアデーレの歌で締めくくられているが、多彩な選曲に、この人の器用さと歌に対する愛情が感じられるようになっている。

今回聴いて、ドイツ語の発音の美しさに驚いた。こうした明快な歌唱は、メンデルスゾーンにピッタリ。そして、わずか4分だが、フォーレのレクイエムからの「ピエ・イェズ」は、このボニーの歌で何度泣いたかわからない。
ミシェル・ルグランの指揮によるもので、全曲は耽美的に傾きすぎた演奏だが、この曲だけを取り出して聴く限り、ボニーの癒しに満ちた優しい歌だけが味わえる。

寝る前のひと時、このCDを聴き、最後にフォーレを聴けば日曜の晩は心安く終えることができる。ありがとう、バーバラ。

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コメント

ボニーはずいぶん若いと思っていましたがもう50歳なんですか!
レパートリーの広い素晴らしい歌手ですね。

投稿: びーぐる | 2006年6月12日 (月) 10時52分

びーぐるさん、こんばんは。ボニーはかわいい50歳です。このまま、重い役を歌わずに長く楽しませて欲しいものです。

投稿: yokochan | 2006年6月12日 (月) 22時55分

トラックバックありがとうございます。
ボニーのCDはほとんどもっていませんが、これは良かった。個人的にはドラマティックソプラノよりボニーのようなリリックソプラノのほうが好んで聴いています。

またよろしくお願いします。

投稿: ピースうさぎ | 2006年8月20日 (日) 08時48分

ピースうさぎさん、こんにちは。ボニーはかつての、ルチア・ポップを思わせ、私の好きな歌手です。
リリック系のソプラノ方が心が癒されるが事実ですね。こちらこそ、よろしくお願いします。

投稿: yokochan | 2006年8月20日 (日) 17時13分

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