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2006年6月13日 (火)

ブリス カラー・シンフォニー(色彩交響曲) グローヴス

Bliss_colour 「アーサー・ブリス」は1891年、ロンドン生まれ。1975年に没しているが、晩年には王室付きの作曲家という名誉にも浴し、国家行事などの作品まで書いていて、多彩な人だった。指揮者としての才もあり、レコーディングも多いし、64年にモントゥーと共に、ロンドン響の日本公演に同行し、自作を指揮した。(アインザッツ・マスター伝)

その作風は、エルガーの高貴さに、モダーンな要素を取り混ぜた感じ。
クールでスポーティーだけど、どこか哀愁があって、高潔な雰囲気がある。以外や聴きやすい音楽である。ウォルトンより一回り上だが、カッコよさでは類似している。

この「カラー・シンフォニー」は、4つの楽章からなり、「Purple」「Red」「Blue」「Green」という色をイメージして作曲したらしい。らしい、というのは、こうして聴いてみて、あの色、この色と聴き手は全く思いつかないからである。
「紫」はアメジスト・王室の威厳・壮麗・死、「赤」はルビー・ぶどう酒・喧騒・高炉・勇気・マジック、「青」はサファイア・深海・空・忠誠・メランコリー、「緑」はエメラルド、希望、若さ、喜び、春、勝利・・・・、こんなイメージが各章にすり込まれている。
 そういえば、そんな感じかな、程度の認識をもって、無心に聴くのがよろしかろう。

2楽章のスケルツォ楽章のカッコよさといったらない。やたらにオーケストラが鳴る。
一転して、3楽章の遠くを見つめるようなクールさ。イギリス音楽の伝統の抒情がここにある。何か主人公がひとり意を決する場面のような映画音楽さながらである。
映画音楽にもかなりの作品を残したブリスでもある。終楽章も聴きごたえある迫力と活気にみちた完結感に満ちている。

名匠サー・チャールズ・グローヴス指揮のロイヤル・フィルの演奏は万全。
グローリアスな響きが、ブリスのモダンさにぴったり。
ハンドリーのシャンドス盤やR・ジョーンズのナクソス盤は未聴。是非他盤も聴いてみたい。

ブリスの他の名作として、チェロ協奏曲や反戦の作品「朝の英雄たち」、美しい田園曲「羊の群れは野に安らう」など多々ある。英国シリーズとして、また取り上げたい。

新緑が雨にぬれ、日本独特の風情が溢れつつある。こんな風情とは、かなりかけ離れた欧米人の色に対する感覚であることよ。

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