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2006年8月26日 (土)

バックス 交響曲第1番 B・トムソン

Thomson_bax1

アーノルド・バックスは、1833年ロンドンに生まれ、1953年生涯愛したアイルランドの地に亡くなった。
19世紀末に、アイルランドの詩人「イェーイツ」が発表した「ケルトの薄明」に端を発し、当時、辺境民族として影の薄かった「ケルト族」の文化の見直しがなされ、ブームとなった。
今でこそ、ケルト文化といえば、アイルランドやスコットランドの一部、フランスのブリュターニュ地方などを思い浮かべることができ、「妖精」「超自然的魔術」「装飾美術」「建築」・・・。ともかく謎めいていて荒々しくも不思議な魅力を想像することが可能だ。
 バックスはこのケルト文化に魅せられ、それに感化された音楽を生涯書き続けた。

バックスの作品は、オペラを除く多岐のジャンルに及んでいるが、とりわけ室内楽とオーケストラ作品に聴きものが多い。ファンタジィー溢れる交響詩を聴くと、もう妖精たちが飛び交う様や、北方の大自然などが目に浮かぶ。
7曲ある交響曲も個性的な曲ばかりだ。というより、皆同じに聴こえるほどバックスしている。7曲いづれも3楽章形式で、アイルランドの塩辛いシャープな海を感じさせるような辛口のシンフォニーだ。
はっきりいってとっつきにくい。分厚いオーケストラによる咆哮もあり、しんみりとほのぼのとさせるフレーズあり、悲しい哀歌あり、明るく弾む旋律もありで、要はとりとめなくいろんな要素がモザイク的に組み合わせれている。3つの楽章それぞれは、有機的に関連付けられているが、それぞれがまた交響詩のようでもある。
これらを何度も何度も繰返し聴くと、不思議と耳に馴染んで、バックス・ワールドにすっかりはまってしまうことになる。
 今回の1番は、7曲のうちでもかなり難解かもしれないが、聴くほどに味がでる名曲かもしれない。ことに1楽章の冒頭の猛々しい旋律の後に訪れる美しくも懐かしい旋律は素晴らしい。

指揮するブライデン・トムソンは60歳台で亡くなってしまった英国音楽の旗手であった。
この人の情熱的で悠揚迫らぬ音楽作りはシャンドス・レーベルに数々残されている。
バックス全集は中でも最大の遺産だ。
英国音楽ファンにとって、トムソン、ハンドリー、ヒコックス、この3人の存在は大きい。

北東北3県をまわる強行出張を実施した。飲食状況は追々記録するとして、秋田県の大館市に宿泊したおり、訪れたバーを紹介。
Greenwood_2

モルト・ウィスキーを中心とするバーで、立派な装置を据え、音楽も充実。
クラシックはなく、ジャズと店主の好きなプログレッシブ・ロックが鳴る。
若き頃聴いた、イエスやレッド・ツェッペリンを聴かせてもらった。
アイリッシュ・ウィスキーを飲りながら、これらを聴いいていると実に心地がよかった。とっておきのシングル・モルトも飲ませてもらった。

Greenwood_3
 
強烈なヨード臭に、海の香りがするウィスキーを飲んでいると、バックスの音楽が耳に響いてきた。
ついでに映像で見たクィーンの再結成来日公演。こりゃ面白かった。早世したフレディー・マーキュリーに変わるボーカルは声も体も太めのマッチョ(ゲイ風)っぽいが、これはこれでなかなかにクィーンしていて愉しい聴きものだった。こんなのも時には聴いてしまう私。

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コメント

バックスはかなり前に交響曲を聴いて「うーん、これはどうにも・・・」という感じで
その後遠ざかってしまいました。
もう一度聴きなおしてみたい気もしますが。(^^♪

投稿: びーぐる | 2006年8月27日 (日) 08時45分

こんにちは。そうです。そうなんです。
なかなかに手ごわい交響曲です。
私は改めて聴き直すにあたって、7回も繰返し聴きました。スルメ系の音楽です。(笑)

投稿: yokochan | 2006年8月27日 (日) 11時23分

イエスやレッド・ゼップを聴いていたとは懐かしい!でも、あの手のロックって、結構ワーグナーを聴いているときのカタルシスに共通するものがあるんですよね(ちなみに、私、+ピンク・フロイドとELPも好物でした)。

投稿: IANIS | 2006年8月27日 (日) 15時48分

ども。
バックスとはまたシブイですね・・・。
私は「ファンドの庭」は好きですが、交響曲まではまだちょっと手が出ない感じです。皆同じに聴こえるんですか・・・はあ。
今度聴いてみまひょ。

投稿: naoping | 2006年8月27日 (日) 17時14分

IANISさん、どうもこんばんは。そうですね。ワーグナーのカタルシスにも合い通じる世界かもしれません。ついでにディープパープルまで聴いてましたよ。
それに好きだったのが、ロッド・ステュワート!
若き日々は許容範囲が広大でしたぁ。

投稿: yokochan | 2006年8月27日 (日) 21時39分

naopingさん、まいどどうも。
バックスは秋から冬の作曲家でしょうか。
ハードな作品も多いですが、実は女性とのお付き合いが相当上手だったらしいです。何だか、いいんだか悪いんだか、不思議な作曲家ですが、チビチビと聴いて行こうと思ってます。

投稿: yokochan | 2006年8月27日 (日) 21時47分

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