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2006年8月17日 (木)

ワーグナー 「ジークフリート牧歌」 ブーレーズ

Imgp0819a 今日から日常に戻った人々も多い。盆と正月、それにGWは日本中異常な移動モードになってしまう。私もそのひとり。
住まいのある千葉から、故郷の神奈川方面に移動するだけだが、渋滞のメッカがあり毎度難渋してしまう。おまけに、今年は激しい雷雨付きだった。
しかし、雨上がりの海に出ると薄っすらと虹がかかった。
少し荒れ気味の海と曇天にかかる虹。束の間の情景に感動した・・・・。
Imgp0886

夏に毎度訪れる川原。名水の里、秦野の某所。川の流れの冷たさに一挙にクールダウン。こちらでバーベキューを実施。何を焼いてもうまい。
ノンアルコール飲料が寂しかったが、緑と川の流れが実にすがすがしくおいしかった。帰路は天然の鹿の親子とも遭遇。神奈川は自然の宝庫なり。

Boulez_wagner ワーグナー全曲シリーズ、ブーレーズがニューヨーク・フィル時代に残した録音を聴く。画像はオリジナル・ジャケットだが、洒落ている。
こちらには、超遅い「マイスタジンガー」、あっさり「タンホイザー」、俊敏「ファウスト」、さらさら「トリスタン」がそれぞれ収められている。
オケにはワーグナーやマーラーの伝統があるが、それを打ち砕くようなブーレーズの指揮ぶり。ここに鳴り響くワーグナーは、基本的に明るい。ブーレーズの音楽を「明るい」と称する人はあまりいないと思うが、私は彼のワーグナーを幾多聴いてきて、まず思うことは、その「明るさ」である。楽天的ではなく、すべてに光をかざした、「あられもない明るさ」なのである。こんなに明るくやられてしまうと、「トリスタン」は昼の眩しさにに早々に参ってしまうし、「タンホイザー」はヴェヌスブルクでなく、キャバクラにでもいるような錯覚に陥るであろう。
 「パルシファル」と「リング」にだけ劇場での適性を示したのもうなずけるかもしれない。

「ジークフリート牧歌」は別な機会に録音されたものだが、一緒にCD化されている。
オリジナルの各楽器一基が、まず珍しい。おかげでこれまで述べたブーレーズの個性と相まって、透けて見えるようなクリアな音楽が出来上がった。この初演時の編成なら「階段の音楽」もわかるような気がする。リング完成後、高齢にして得た長男「ジークフリート」。
バイロイトの手中にし、絶頂期にあった「ワーグナー」の家族愛の詰まった音楽を、ブーレーズは、さりげなく鼻歌まじりに演奏した。
 
ドイツの古城ホテルあたりで、絹のパジャマを着たまま、陽光降り注ぐなかで、こんな音楽を聴けたら、もう死んでもいい!!

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コメント

こんにちは。
ブーレーズのワーグナーは明るいですね。
管弦楽集という形にすると、それぞれ単品についての論議が湧くところですが、彼が後にバイロイトで「指輪」をやった時は、意外にも真っ当な演奏だったのでちょっと驚きました。
演出はひたすら前衛でしたが、それはまた別の評価でしょう。
音楽については、常に明晰さを求めたブーレーズの面目躍如といっていいかと思っています

投稿: 吉田 | 2006年8月18日 (金) 01時05分

今日、たまたまお客さんのリクエストで「ジークフリート牧歌」をかけていました。それもニューヨークPOで。ただしブーレーズではなくシノーポリ盤ですが。今から考えればシノーポリとニューヨークPOの録音は数点ありましたよね。久々に思い出しました。

投稿: einsatz | 2006年8月19日 (土) 01時56分

吉田さん、こんばんは。ブーレーズのリングは、おっしゃるように、かなり「真っ当」ですよね。
シェロー=ブーレーズと並び称されますが、音楽だけは普通にワーグナーしてますね。
 ニューヨーク時代のブーレーズが好きであります。

投稿: yokochan | 2006年8月19日 (土) 20時52分

einsatz さん、こんばんは。ニューヨークは、マズアじゃなくて、シノーポリを選べばよかったのに、と思います。保守派が、現代音楽だらけだったブーレーズ時代に戻るのを恐れたのでしょうかね?

投稿: yokochan | 2006年8月19日 (土) 20時55分

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