リスト ピアノ・ソナタ ロ短調 アルゲリッチ
駅は集客施設としては、どんなものにも増してすごい。通勤・通学者は毎日行くわけだから。横浜駅で一日の乗降客が100万人だそうな。
だから、いろんな人もいるわけ。
私の家側の最寄駅で、よく「田村正和」激似を見かける。
顔もそうだが、髪の毛、服装、ちょっと猫背、歩き方など、まるっきりそのもの。彼が現れると、皆じろじろみている。そんな彼が、ヨーカ堂でまったくのおばさんの奥さんとレジカウンターで品物を袋に詰めている姿は不思議なものである。
有名人でいえば、2回目に捕まる前の手鏡U先生を、ビックカメラで見かけた。水色のどうみても目立つサングラスをかけて、美しい奥さんと一緒に子供のゲームソフトを選んでいた。写メでも撮ってやろうかと思ったけど、訴えられたら怖いからやめた。
しかし、なんともはや・・・・。
まあ、どうでもいい話だが。
今日は、リストの超絶技巧を要するソナタを聴いた。
ワーグナー好きとしては必ず押さえておかなくてはならない曲だから。
リストはシューマンから、「幻想曲」を献呈されたお礼もあって、このソナタをシューマンに捧げたが、シューマンはすでに病んでいて、川に身をなげ病院行き。
よって、かの「ビューロー」が、初演をおこなった。
ワーグナーは、このソナタを大絶賛したが、ブラームス、クララ未亡人、ハンスリックは批判ばかり。
こんなところにも、「ワーグナー・チーム」と「ブラームス・チーム」の芸術論の違いがあったりして面白い。
リスト、ビューロー、ワーグナー、ここに娘コジマが出て来るともう完璧な横取りワーグナーの構図が出来上がる。こちらも面白い。
単一楽章の自由で幻想的な作品。主題がとことん姿を変えながら全編に現れる。
時に激しく、時にロマンティックに、そして崇高に。ソナタと呼ぶよりは、幻想曲のよう。
聴く側は「トリスタン」と同じようにのめり込んで聴いてしまう。ちょいとコワイ。
もの凄い技巧と幅広い表現力が要求されるだけに、「マルタ・アルゲリッチ」のピアノは完璧だ。どうしてこんなに弾けるんだろうと思ってしまう。
昔「丸太・アルゲリッチ」と揶揄された力強い打鍵ばかりでなく、繊細な部分のクリアーな表情など本当に素晴らしい。
凄い曲の凄い演奏。
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コメント
この曲は小学生の時によく聴いていました。ショパンやリストなどのピアノ曲が大好きだったので。でも、この曲はソナタと言いながら楽章がなく、ベートーヴェンのソナタとか聴いていた耳には凄い衝撃で随分長いこと聞き込んでたもんです。懐かしいです。ワーグナーなんか聴き始める全然前ですが、そういうのが好きな素養はあったようでした。ミラーマン見たんですか。
投稿: naoping | 2006年9月28日 (木) 21時36分
こんばんは。私はワーグナーからリストに入りました。この曲は高校生になってからですかね。
小学生とはまたすごいですね。
私は案外すんなり受け入れました。
やっぱり、これ系が好きなんですよ。
ミラーマンは、目立ちたがりやなんです。
バカだなぁ!
投稿: yokochan | 2006年9月28日 (木) 23時38分
僕のお薦めはポゴレリッチ兄弟のCD。
同じ兄弟とはいえ、兄やんの方はリストの楽譜を使ってカプリングされたスクリャービンのように弾いているのがカッコイイし、弟ちゃんのは、同じく腕が立つのに、のめりこんで弾いてます。
どっちも激ウマです。アルゲリチが上手いと思ったことないなぁ。
僕がへそ曲がりなせいもあるけど。
投稿: IANIS | 2006年9月28日 (木) 23時53分
こんばんは。ポゴレリッチ兄弟のものは聴いたことがありません。スクリャービンとはまた、はなはだ興味ありますです。
私はアルゲリッチには、丸太じゃなくて、ショパン・コンクールのころの巻き毛の天才少女風印象を持っているから、つい贔屓にしてしまうんですよ。
投稿: yokochan | 2006年9月28日 (木) 23時59分