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2006年9月 5日 (火)

エルガー 交響曲第1番 ノリントン

Norrington サー・ロジャー・ノリントン、この英国オックスフォード生まれの指揮者は、エイドリアン・ボールトに学んだ筋金入りの英国音楽の使者でもある。
ロンドン・クラシカル・プレイヤーズを皮切りに、98年以来のフル・オケの手兵シュトットガルト放送響と蜜月を続け、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、シューマン、ブラームス、マーラーと次々に個性的な録音をなし、一躍大注目のコンビになってしまった。

ノンヴィブラート奏法を、ドイツの放送オーケストラに完全に植え付けてしまったことも驚きだが、対するオーケストラの柔軟さ、優秀さにも特筆すべきだ。
先にあげたドイツ・フランスのロマン派はもとより、ハイドン、モーツァルトも得意分野だが、エルガー、V・ウィリアムズ、ホルストなども新鮮な切り口で手掛けてくれる。
この先何を繰り出すか、楽しみなコンビでもある。

Imgp2254 2001年11月に来日したサントリーホールの公演、エルガーを演るとあって、期待とともに出かけた。
後日NHKで放送されたものを撮ってあつたので、本日試聴した。

ノリントンは語る、「エルガーは、ブラームスとワーグナーを融合した作曲家である」と、うんうん、激しく同意だ。「古典的な抽象性にストーリー性」を持ち込んだ。
なるほどの見地であり、私が英国音楽に見出す世界もまさにこれかもしれない。

エルガーにおいても、厳しくノンヴィブラート奏法が徹底されていて、弦楽器奏者を映像でみているとよくわかる。ここで思い切り泣きのヴィブラートをかけたいだろうにそうならずに、ツィーツィーと流れる。管楽器群の彩りも地味で、全体の色調はセピア・カラーともいえるくらいだ。透明で清潔感溢れる響きもこのコンビならでは。

こんな渋くも素晴らしいエルガーが響き渡っているが、当のノリントンの指揮振りは顔の表情も豊かで、両手を大きくぶらぶらさせているだけに見える。
客席にいた時も、エルガーの時はなかったが、「魔笛」序曲や、ベートーヴェンの2番の時など、体半分を聴衆の方に向けて、「どう、どう?」と言わんばかりのパフォーマンスを見せてくれた。拍手に応える様も、客席に手を振ったり、遠くを見やる格好をしたりと、愉快でひょうきんなのだ。
ベルリン・フィルの定期に登場したときのこの曲の映像も残っているはず。ナイジェル・ケネディとのパフォーマンス合戦のようなブラームスも演奏されている。

こんなナイスなノリントンの再来日を2005年に聴いた。マーラーの巨人である。
また今年は、N響に客演する。早速、V・ウィリアムズの抒情的な第5交響曲を演奏するプログラムのチケットを入手した。是非ともノリントン体験をお薦めしたい。

エルガーの1番は、最愛の曲。冒頭の旋律が徐々に盛り上がって行く時、思わず気持ちが高ぶっていき涙ぐんでしまう。3楽章のノーブルな旋律にもホロリ。最終段階で、冒頭の主題が全奏で再び現れると、今度は涙を押さえられない。
ノリントンの愉しそうな指揮ぶりをもってしても、涙は抑えられなかった。

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コメント

私もサー・ロジャーのエルガーは聴きに行きました。サントリーじゃなくて横浜だったような気がします。すごい良かったですね。思わずCDも買ってしまいました。

投稿: naoping | 2006年9月 6日 (水) 00時33分

こんにちは。私もこの交響曲が大好きです。
ノリントン/シュトゥットガルトの1999年ライヴのCDをゲットしました。
かなりユニークな指揮者らしいですね。
ともかく一聴して物凄く魅力を感じました。
後にゲットしたコリン・デイヴィスもすばらしい、これは正統派で、ノリントンはもっと個性が
強い、そんな印象ですね。

投稿: | 2006年9月 6日 (水) 08時14分

naopingさん、こんばんは。
私もこの演奏会を聴いて、サー・ロジャーのファンになってしまいました。前半のベートーヴェンから度肝を抜かれました。

投稿: yokochan | 2006年9月 6日 (水) 22時13分

丘さん、こんばんは。コメントありがとうございます。エルガーの交響曲はいずれもいいですね。
丘さんに教えていただいた3番も以来しっかりお気に入りです。ノリントンはいずれ、他の2曲を手掛けてくれそうで楽しみであります。

投稿: yokochan | 2006年9月 6日 (水) 22時16分

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