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2006年9月10日 (日)

ディーリアス 「夏の夜 水の上にて歌える」

Delius_tone_poems















なかなか立ち去らない夏。行く夏を何度も惜しんで夏物を聴いているが、最後のとっておきは、やはりディーリアス。
この人ほど夏にちなんだ作品を残した作曲家もいないであろう。

「夏の夜 水の上にて歌える」・・・なんとも涼しげなタイトルだが、むむ?
なんか文法が変ではないかな?

「To be sung of  a summer night on the water」が原題。解説書によると「To be sung on Summer night on the Water」にすべきではないかとの指摘をディーリアスは無視したらしい。
英語力がなく私にはよくわからないが、前者のほうがずっと詩的で、音楽的に感じる。

「夏の夜に水の上で歌われるべき2つのパートソング」、と三浦淳史先生は補完している。

無伴奏の無歌詞による2曲の小品からなっており、1曲目は合唱で「アァ~」と歌われ、2曲目はテノールのソロが「ラララ~」と合唱をバックに歌う。

それぞれ2分前後の小品だが、実に涼やかで夏の夜の静けさを感じさせる桂曲。
それでいて、逝く夏を惜しむ様子も充分窺われる。
フィリップ・レッジャーとキングス・カレッジ合唱団による演奏。

 

Gure











パリ郊外のグレ・シュール・ロワンに長く住んだディーリアスは、この流れるともないロワン川をイメージして作曲したという。
日本のどこにでもあるような景色みたいだ。
ちょっと昔だったら、郊外へ足を運ぶと小川が流れ、蛙が鳴き、小魚が泳ぐ光景がどこにでもあった。

こんな思いも今はノスタルジーでしかないのが寂しい。

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コメント

弊ブログでのディーリアスつながりでコメントします。

この合唱曲は私も大好きで楽譜も持っています。
英国の合唱曲(ディーリアスが英国人か、微妙ですか?)をいつかは歌いたいと画策しております。(ウチの団は今は北欧ものを中心なんです)

明日はディーリアス関係のディスクと楽譜を少し整理してみます。

投稿: ピースうさぎ | 2007年5月27日 (日) 21時39分

ピースうさぎさん、こんにちは。思わず嬉しいディーリアスつながりです。
ディーリアスの繊細な音楽は、特にこうした合唱ものは、われわれ日本人の心をくすぐるものがありますね。
ディーリアスを実際に歌えるなんて、ほんとうに羨ましいです。

投稿: yokochan | 2007年5月27日 (日) 23時45分

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 ディーリアスの音楽との出会いは「春初めてのカッコウを聞いて」。叙景的な空気がフワッと爽やかな風に運ばれてきたかのように広がります。他の作品は今まで知りませんでしたが、EMIのお徳な2枚組再発CDとデュプレのチェロ協奏曲でしばらくディーリアスを開拓してみること....... [続きを読む]

受信: 2006年9月15日 (金) 23時37分

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