ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」 バイロイト2006
年末バイロイト放送は、最愛の「トリスタンとイゾルデ」。
昨年、我らが「大植英次」の指揮で新演出上演されたが、バイロイト当局は、大植を長い目で見ず、結果を重視し早々の後退劇となってしまった。
後を継いだのが、「ペーター・シュナイダー」。ウィーン生まれのベテランは、こうした急場を凌ぐ以上に、見事な代役を果たしてしまう。
まさに「ホルスト・シュタイン」の後継者である。シュナイダーのバイロイトでの指揮は、オランダ人・ローエングリン・トリスタン・リング、と大活躍なのだ。
早めのテンポもシュタインと共通。でも音楽は、劇場の呼吸、歌手の呼吸を充分読み込んで、音だけで聴いていても劇場空間を感じさせてくれる。
間のとりかた、音楽の追い込みかた、どれをとっても素晴らしい。
主役のふたり「スミスとシュティメ」。私にとっての「ヴィントガッセンとニルソン」を過去に感じさせる、見事な歌唱。スリムで硬質な声は、今に聞く「トリスタンとイゾルデ」の声かもしれない。
大好きなR・コロもいいが、D・スミスは突如現れた最高のトリスタンだ。
2年目のこのトリスタン、2007年には一旦姿を消して、「タンホイザー」の再演となるらしい。その指揮には、今を時めく「ファビオ・ルイージ」が登場する。
その後、ルイージはドレスデンとタンホイザーを引っさげて来日する。
こいつは楽しみだ。新演出は、ワーグナーの曾孫!が演出する「マイスタージンガー」だが、指揮はバレンボイムの弟子筋の「ヴァイグレ」・・・これがつまらなそう。
明日は、「パルシファル」。私にとって、ようやく休みが始まる日曜。
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コメント
こんばんは。
今年はいろいろお世話になりました。
来年のドレスデンは楽しみですね。
1月中旬にチケット販売の詳細が明らかにされるそうです。
複数演目みたいけど、資金的な問題が勃発しそうです。
またいろいろご教示ください。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
投稿: romani | 2006年12月31日 (日) 21時13分
こんばんは。
来年の外来オペラは、すさまじいです。
ドレスデン、ベルリン、チューリヒ・・・、再来年はウィーンです。
国内もドイツものにいいものがたくさんあります。
困ったものです。財布が火の車で発火しそうです。
おかげさまで、今年はいろいろと楽しい思い出ができました。
私のほうこそ、いろいろと教えて下さいませ。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: yokochan | 2006年12月31日 (日) 21時57分