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2006年12月 8日 (金)

ブラームス 交響曲第1番 ベイヌム指揮

今週、わが「横浜大洋ベイスターズ」は生え抜きの「田村」をトレードに出すという愚挙をしてのけた。相手が数年前の1位指名で逃した「寺原」であろうと、地元出身の大砲という華のある選手を出してしまうとは!!せっかく名匠大矢監督を呼び戻したのに、これでは。
「門倉」は勝数と負数が拮抗していたし、虚人にはお似合いだが、盛りを過ぎた「仁志」 を若手の有望株と交換するなど、不可解フロントはどうにかして欲しい。
 ファンは辞められぬが、またガッカリの来期が見える。トホホ。

Brhams_sym1_beinum_1 気を取り直して、素晴らしいブラームスを聴こう。

「コンセルトヘボウ・シリーズ」、第3代音楽監督は、それこそオランダ人の生え抜き指揮者「エドゥアルド・ファン・ベイヌム(1901~1959)」で、「メンゲルベルク」存命中の1945から亡くなる1959年まで在任。
メンゲルベルクがナチス協力のカドで汚名を着せられ活動を休止してすぐに就任したベイヌムは、若い頃からこのオーケストラを聴き、いつかこのオケの指揮者になることを夢みてたという。何だか、成せばなる的なストーリーで嬉しい気分になるエピソードだ。

 個性的な前任者の後を継ぎ「コンセルトヘボウ」をさらに磨きあげた「ベイヌム」は、「ロスアンゼルス・フィル」や「ロンドン・フィル」などの音楽監督も兼任し、名指揮者の道を上り詰める矢先、心臓発作で急逝してしまう。
何てことだろう。歴史に「もし」が許されるならば、この「ベイヌム」や「ケルテス」が「カンテルリ」らがもう少し活躍していたら、大巨匠の時代はさらに実りあるものだったに違いない。

「ベイヌム」は前任の前世紀的なロマンテシズムとは、正反対の今に通じる現代性を持ち合わせていて、半世紀前の記録ながら全然古びた感じがしない。
極端すぎる前任の反動もあろうが、ドイツ的な堅牢さと、フランス・ベルギー的な流麗さとが混合したフランドルの汎ヨーロッパ的な個性がここに登場したような気がする。
 テンポは速く、この第1交響曲が繰り返しなしで、約42分。オーケストラが低域から高域まで瑞々しく鳴り切っているため、せっかちな印象を与えず、かえって堂々としたたたずまいを印象付ける。
インテンポで迎える終楽章のコーダは、地味ながらもそのあまりに音楽的な自然さに感激してしまった。

弦楽器出身の人らしく、艶やかでコクのある弦は牽き付けられるし、木管・ホルンの響きも滑らかで美しい。メンゲルベルクのもとで、思い切りロマンの香りを滴らせていたオケが、今度は新古典主義的なベイヌムのもとで、時おりその枠からはみ出る濃厚な響きを聴かせる。コンセルトヘボウの音色はこうして熟成していったのだろうか。
フィリップスの録音も録音年代を感じさせない素晴らしさ。

こうした土壌を後輩「ハイティンク」は受け継ぎ、オケとホールと共に成長していった。
おまけに、「ロンドン・フィル」まで引継ぎ、同オケのいぶし銀の黄金時代を築いた。

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コメント

yokochanさん、おはようございます。
ベイヌムのブラームスは男性的で迫力ある演奏で、大好きです。
速めのテンポで颯爽としていて、音の密度も高く充実してます。コンセルトヘボウ管も好演ですね。
さすがに音は古くなった感じもしますが、演奏が素晴らしいので、そのことを忘れさせてくれます。

投稿: mozart1889 | 2006年12月 9日 (土) 04時03分

mozart1889さん、おはようございます。TBありがとうございました。さすが、早くに取り上げていらっしゃいますね。
この名盤がオリジナル・ジャケットで1000円は嬉しいですよね。
4番も同シリーズで出して欲しいところです。
この1番は、いわゆる「名曲・名演・名録音」の3拍子そろったものが多くて困ります(笑)

投稿: yokochan | 2006年12月 9日 (土) 09時40分

ベイヌム、いいですねぇ。
大好きです。そして彼の人生。
感動と無念さの涙無しには語れませんね。
亡くなった時はコンセルトヘボウでのリハの最中で、表をたまたま通り掛かった救急車を楽員が停車させて搬送したと聞きますが、オケに慕われていたことが伺われるエピソードですね。

今週、楽しみにしております!
ちょっと天候が微妙のようですが・・・。

投稿: リベラ33 | 2006年12月 9日 (土) 19時11分

リベラさん、こんばんは。男ベイヌムのそのエピソード知りませんでした。
いい話じゃありませんか。
天気が嵐でもなんでも行きますよ(笑)

投稿: yokochan | 2006年12月 9日 (土) 22時00分

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受信: 2006年12月 9日 (土) 03時59分

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受信: 2006年12月29日 (金) 07時20分

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