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2007年1月12日 (金)

エルガー 交響曲第2番 B・トムソン指揮

Fujiyaimgp2588 今日は、都心で電車が相次いでストップした。昼には山手線、夜には京浜東北線・東海道線が止まってしまった。いずれも人身事故で、後者は私の利用駅での出来事で救急車や消防車が駆けつけ、騒然としていた。
なんだか落ち着かないし、世間でも事件だらけ!          
どうなってしまったんだろ

 
Peco_1 そしてまた老舗が自ら穴を掘ってそこに陥ってしまった? 
ペコちゃん泣いちゃうよ。

こんな騒然とした世間にあって、音楽を楽しめることに感謝しなくてはなるまい。
仕事や生活は大変だけれど、音楽が日々与えてくれる力は私にとって何ものにも替えがたいものがある。感謝なり。

Elgar_sym2_thomsan 今日も英国名指揮者「ブライデン・トムソン」を聴く。
バックスと並んでこの指揮者の名を高めた燦然とした名演、エルガーの交響曲。1番も素晴らしいが、渋い方の2番を聴こう。

この曲は、1911年、エルガー54歳の歳の完成された。キッチリとした4楽章形式の堂々たる作品で1時間かかる。
1番の完成前から、構想を練り始め1908年の1番完成後すぐの曲。
高貴でかつ親しみやすかった1番に比べ、2番はノスタルジックで重々しい曲想に満たされていて、演奏会にもなかなかかからない。
英国の良き時代を体現した「エドワード7世」に捧げられていることも、エルガーがかなり意識して過去を偲びつつ作曲したことのあらわれだろうか。

伸びやかな旋律で始まる第1楽章は、行きつ戻りつするようなやり取りの中にエルガーらいい個性が聴き取れて、もうここからはまってしまう。
圧巻は第2楽章のラルゲット。これぞ大英帝国への悲壮なレクイエム。これを聴くたびに涙を禁じえない。楚々としたオーボエに縁取られながら、弦で奏でられる荘重かつ高貴な悲しみの旋律。本当に素晴らしい。
スケルツォの第3楽章は、ファンタジー溢れる魅力的なもの。
そして、終楽章は、「すべての悲しみは私がかくありたいと願う平穏で崇高な雰囲気へと昇華していく」とエルガー自身が説明した部分。ゆったりと始まり夕映えのような一瞬の盛上りを見せつつも、最後は静けさの中に溶け合うようにして緩やかに終わる。

Bthomson ブライデン・トムソンの指揮はこの曲でもゆったりとしている。61分をかけていて、この曲でも最長の方かもしれない。
この悠長かつダイナミックな嗜好の持主にピッタリの音楽。おのずと、エルガーのノーブルで悠然とした音楽がごく自然に語られる演奏になっている。
第1楽章冒頭の和音をこんなに長く伸ばすなんて、もうここから全霊をかけていると感じる。
全曲に渡って魂のこもった熱い演奏に、こちらもググっとくるものを感じる。
トムソンは相当に酒を飲んだらしく、それで早くに亡くなってしまったんだろうか。
私も気をつけなくちゃ。

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コメント

エルガーの交響曲第2番、僕もブライデンで持ってます。FMなどで他の演奏もいろいろ聴いてみたのですが、やっぱりこの演奏のノーブルさに戻ってしまいます。
(PS)1/12、サントリーへポゴ君を聴きにいってきました。前半のベートーヴェン、特に「テレーゼ」にいたっては、音楽が分解され切って、瞑想し嗜好するための別物になっていたのには唖然。後半のグラナドゥスも「アンダルーサ」まではそのパターン。・・・だったのですが、「悲しき舞曲」から突然変貌。5年前のポゴのスタイルにヴィルトゥオーゾの巨匠の凄みが加わって、リストや「イスラメイ」は恐ろしい演奏になりました。
アンコールのショパンのノクターンのあと、「これでお終い!」というように譜めくりのお兄ちゃんと一緒にピアノの蓋を閉めて、椅子をピアノの下に入れたのは笑えました。そういえば、プログラムの変更があって、「テレーゼ」の前に「エリーゼのために」を入れたのは、「テレーゼ」繋がりのため(ベートーヴェンの悪筆は有名で、本来「テレーゼ」と書いてあるのだが、譜面を起こした人が「エリーゼ」と読んだというのは本当だそうな}?
ともかく、一筋縄ではいかないピアニストです。

投稿: IANIS | 2007年1月13日 (土) 07時08分

こんにちは。エルガーの2番ですか。私は第1番と違って
非常に前衛的音楽に聞こえて自分には全く駄目でした。
トムソン指揮の演奏の記事を読ませてもらって、改めて
しっかり聴き直したいと思います。
それにしても61分とは悠然とした演奏ですね。
ちなみにショルティのを見ると51分半ほど、私が最初に
聴いたハイティンクではLP盤の様子から、50分程度だと
思われます。

投稿: | 2007年1月13日 (土) 07時59分

IANISさん、こんにちは。この2番は私はいくつも持ってまして、どれもこれも大好きです。その点1番も同じですが、もうしょうがないです。
ポゴレリチのコンサート・レポートありがとうございます。
光景が目に浮かぶようです。ますます凄みを増しているようですね。
グラナードゥスまで弾いてしまうんですね。驚きです。

投稿: yokochan | 2007年1月13日 (土) 19時24分

丘さん、こんにちは。トムソンはどの曲もじっくり指揮するので、長めが多いようです。ですが、もたれずだれないのは、いつも情熱がこもっているからだと思います。
ハイティンクも素晴らしい演奏だと思います。
是非じっくりでもさりげなく、お聞き下さい。

投稿: yokochan | 2007年1月13日 (土) 19時27分

 わたくしごとながら、今般 Cafe ELGAR を再興致しました。場所は移転しています。

 京都市中京区麩屋町通押小路上る(ふやちょうどおり、おしこうじあがる)橘町613番地の1
 Cafe ELGAR(カフェ・エルガー)
 Open 7:30~17:00
 Day off 金曜、第1土曜

 ご来店を心よりお待ちしております。店主敬白

投稿: Cafe ELGAR 店主 | 2007年5月29日 (火) 06時05分

Cafe ELGER店主さま、わざわざご訪問ありがとうございました。
この日をお待ちしておりました!
naopingさんのブログで拝見し、「よっしゃぁ!」と思いました(笑)
是非おじゃましますので、よろしくお願いいたします。

投稿: yokochan | 2007年5月29日 (火) 12時45分

1番の方を聴いていて、トムソンという指揮者に感心しています。A・ギブソンといい、スコットランドはいい指揮者に恵まれていたんですね♪
このブログ素適ですね。お気に入りに登させていただきました。今後ともよろしくです。

投稿: コンタ | 2008年5月 5日 (月) 00時04分

コンタさま、はじめまして。
コメントありがとうございます。
ここでは2番をとりあげてますが、1番はテンポ感では、トムソン盤が一番好きです。
そして、1番は今月N響に尾高氏が登場し演奏します。
テレビでも放送しますので大いに楽しみであります。
ギブソンもお気に入りの一人でして、スコットランド系は男気のある指揮者が多いのですね。左手で指揮するドナルド・ラニクルズも同様であります。

こちらこそよろしくお願いします。

投稿: yokochan | 2008年5月 5日 (月) 00時37分

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