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2007年1月 8日 (月)

ベートーヴェン 交響曲第5番 トスカニーニ指揮 

Hadano_oyama 秦野市の丹沢山系を望む。
秦野は、勾配の多い土地柄だが、その勾配を少し登れば、湧水が溢れる名水の地である。蕎麦にラーメン、地酒も豊富、落花生に地野菜もおいしい。厚木方面にまわれば温泉もある。いいところである。

Beethoven_5_toscanini_1 前置きには関係なく、明日から仕事に学校に、本格稼動。
年末・年始の緩んだ頭に褐を入れよう。
そんな時には、見るからに恐ろしく、情けも容赦もない「アルトゥーロ・トスカニーニ」を一発。このジャケットの髭おじさん、今にも「こらぁー、何しとんねん!!」と怒鳴りそうな様子。 おお怖ぁ~ぁ。

トスカニーニは、1867年パルマ生まれ、1957年ニューヨークにて亡くなったので、2007年は、生誕140年かつ没後50年にあたるため、いろいろと名盤が再発されることだろう。
ワーグナーなどもいずれ取上げたいが、やはりこの人はオペラの人と感じる。
有名な逸話だが、オペラの座付きオケのチェリストだったが、急遽指揮台に上がり「アイーダ」でデビュー、「ボエーム」や「西部の娘」「トゥーランドット」などを初演しているだけに、伝説的ともいえるオペラ指揮者である。
体に染み付いたともいえる強靭なカンタービレ。「この俺の歌心がわからねぇのかぁ」
ということで、いつもオーケストラを怒鳴り散らしていたんだろうな??

トスカニーニのベートーヴェンはいい。全部好き。とりわけ奇数曲がいい。
早いテンポで思い入れなくズンズンと核心を突いていく感じがする。
これだけドライに割り切っていながら、冷徹に感じないのは、常に歌と劇的な構成があるから。2楽章の美しさ、3楽章から終楽章へのなだれ込み具合は極めて劇的。その後は、拍車をかけるような盛上りを、NBC響の完璧なアンサンブルをも楽しませながら聴かせてくれる。
モノラルの音源でも、様々な音の強弱やニュアンスを味わえるのもすごい。
このような演奏を生で聴いたらどんなにか素晴らしいだろうか。

休日の晩に手垢にまみれた名曲を、いにしえの演奏で新鮮に聴けた。

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コメント

おおっ、トスカニーニのベートーヴェン!!私も大好きです。ベートーヴェンの交響曲全集で1つ挙げろと言われたら私の場合は絶対にコレです。全曲が同じテンションの高さという稀に見るインパクトの強い全集ですね。おっしゃる通り奇数番号が特に素晴らしい。昨今の少編成で軽いベートーヴェンには辟易します。

投稿: einsatz | 2007年1月 8日 (月) 21時41分

最近トスカニーニの名前が聞かれなくなったようにも感じます。
ご指摘のとおり、全曲、均一的な緊張感に満ちたベートーヴェン全集も珍しいですよね。第九なんて超が付く名演に思います。

投稿: yokochan | 2007年1月 8日 (月) 23時59分

ややや!
秦野じゃないですか。僕、大学は伊勢原なのですよ。懐かしい!
帰りたい、あの頃に・・・。
トスカニーニは日本で言えば慶応年間、江戸時代の生まれなんですよね。
コワいはずだ・・・。

投稿: リベラ33 | 2007年1月 9日 (火) 19時31分

リベラさん、そうでしたね、伊勢原ですね!
私は自動車学校が「荒井自動車学校(平塚)」の伊勢原校でしたよ。
今でも鶴巻温泉とか行きますよ。
おっかないトスカニーニみたいな指揮者は、もういませんね。

投稿: yokochan | 2007年1月 9日 (火) 23時00分

トスカニーニの、ベートーヴェン『第5』。宇野功芳さんが壮年期に著された本では、1952年盤は落ちる出来栄えで、1939年盤がダントツに素晴らしい演奏とコメントしておいででしたが、このブログの常連様で両方を聴き比べされた方がいらっしゃいましたら、御卓見伺いたく存じます。ただ、宇野氏のコメントも、当たり外れございましたね(笑)。

投稿: 覆面吾郎 | 2020年2月15日 (土) 12時17分

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