ストラヴィンスキー 「春の祭典」 サロネン指揮
正月にチラリと訪れた横浜中華街。海の女神を祭った「横浜媽祖廟」は昨年3月に出来た新名所。提灯がなかなか中華してます。
これを見たからじゃないけど、イケメン指揮者「エサ・ペッカ・サロネン」が手兵のロサンゼルス・フィルを指揮したDG本格デビュー盤を取り出した。
輸入盤で昨秋に購入済みだったけど、「はげ山」「中国の不思議役人」「春祭」のバーバリステック3兄弟の揃い踏みに、何となく恐れをなして二の足を踏んでいた。
あの提灯を見て、そして新春だし、酒でも飲みながら聞いてみるか、といったノリでプレーヤーに乗せてみた。
そしたら、全然バーバリー??じゃないの。早い颯爽とした快適テンポで、軽いノリでひょいひょいって感じじゃん。相変わらず、イケテるよ。サロネン君。
こんなこと言いつつ、サロネン君と同世代のワタシ。そして、全然イケテないワタシ。
数年前のフィルハーモニア菅とのCBS盤も、スピーディーでかっこいい演奏だった。
基本的にはおんなじ。
でもオーケストラが手兵で、なおかつカリフォルニアの陽光溢れるサウンドを聴かせるし、日本人エンジニアの手になる「ウォルト・ディズニー・ホール」の明るく燦然とした響きが、よりいっそう、あっけらかんとした音に拍車をかける。
こんな風に書いてくると、中身が薄いように感じるかもしれないが、音楽の考え抜かれた構成の豊かさや、歌いどころの見事さ、そしてストラヴィンスキーしか描きようのない原色の生々しさ、といった要素がすべて表出されている。
恐るべしサロネン! 全曲33分は、かなり短いほうの演奏だろうが、ちゃんと密度の濃い演奏になっている。
「春祭」は、ロスフィルの先輩指揮者「メータ」盤が、私にはすり込み盤だが、同じオケでもこうまで解像度が違うものか。このサロネンに比べると、メータはまだまだソフト・フォーカスである。
そして、春祭の最愛盤は、「アバド」盤だが、メータは優秀なアナログカメラ、アバドは鮮明な初期デジカメ、「ブーレーズ」は画素数が高いデジカメ、「サロネン」はさらに最新のデジカメ。画素ばかりで勝負せず、アナログ的なライブ感もあり。
DGは、サロネンをイケメン・ビジュアル系としても捉えているのか?
ジャケット内には、かなりの写真があしらわれている。
私にそちらの趣向はないが、女性陣に特別に「眠れるサロネン君」画像を。
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