ハチャトゥリアン 組曲「仮面舞踏会」 コンドラシン指揮
先週末に神奈川の実家に仕事ついでに帰省したおり、家の近くで見つけた「河津桜」。町がまだ植えたばかりなので、少し花を付けた程度。
本来は満開になってもいい種類の桜だけど、家の真ん前に桜が咲くってのは実に「イイネッ」!
向かいの小さな山は、やたら有名になってしまった「吾妻山」。
その頂きの公園では、年明けから「菜の花」が満開になっていて、週末には東京からも人が押し寄せる。本格登山の装備の方もいて、ビックリ。
麓の小学校は私の母校。昔は神社以外何もなかった山を子供の頃は駆巡ったもの。
隔世の感あり。
ハチャトゥリアンは「剣の舞」以外は聴かれぬ不人気作曲家かもしれない。バレエを中心とした劇音楽が多く、聴いているとその独特なリズムとエキゾシズムに不思議な魅力を感じる。
「仮面舞踏会」もそんな一品。劇付随音楽よりの組曲版で、「腐敗しきったロシア貴族社会を舞台に、ある家庭の愛の破綻を描いたもの」らしい。
音楽はそんなことは抜きにして、ハチャムチャ楽しい。
「ワルツ」「夜想曲」「アズルカ」「ロマンス」「ギャロップ」の5曲からなっていて、明るく、甘味でメローディアス。一度聴いたら忘れられないいい旋律が溢れ出してくる。
ショスタコの映画音楽などにも通じるブルジョアジー批判の暗示めいたものも感じる。
コンドラシンが若き頃、アメリカに渡って録音した名演。1958年とは思えない鮮度の高さを演奏も録音も保っている。
RCAビクター響なるオケについては、私は不案内だが、コロンビア響のようなすご腕のプレーヤー集団なのだろうか。実にうまいものだ。
カップリングは「カバレフスキーの道化師」「チャイコフスキーのイタリア奇想曲」「R=コルサコフのスペイン奇想曲」のロシア系王道プログラム。
カバレフスキーはそのまんま運動会の音楽だった。
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コメント
このディスク、我が国ではビクター音産、RVC、BMGジャパン、SMEとRCA原盤の取り扱い会社が移り変わっても、カタログから消えた事の無い盤では、無いでしょうか。クライバーンがチャイコフスキー-コンクールで優勝し本国に凱旋し、チャイコフスキーの『第1ピアノ協奏曲』を収録した際と、同時期の録音でしょうか。『スペイン奇想曲』のソロを、オスカー-シュムスキーが担当していたと知り、びっくりした覚えがございます(笑)。
投稿: 覆面吾郎 | 2019年12月10日 (火) 09時53分
たしかに、おっしゃるとおり、レコード時代からずっと店頭から消えたことがないですね。
中高の頃も、廉価盤化して出てました。
志鳥さんの大推薦の1枚、CD化後の視聴でしたが、いまでもときおり聴いてます。
この時期、米ソ冷戦の真っただ中。
芸術面では、すごい組み合わせが多々あり、貴重な記憶遺産となりましたね。
投稿: yokochan | 2019年12月12日 (木) 08時29分