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2007年3月22日 (木)

バーバー ヴァイオリン協奏曲 シャハム&プレヴィン

Tanpopo 出張先で見つけた「たんぽぽ」。
「たんぽぽ」って日本語はかわいいけど、英語で「dandelion」(ダンディライオン)と呼ぶ。ユーミンの歌にもあったなぁ。こんな名前の飲み屋や喫茶店があったなぁ。でもライオンのタテガミなんだぁ。

一時隠れながら、春はやってくる。厳しい冬のいやなことは忘れようじゃないの。
でも、いいことや、大事な人のことは、いつも思っていよう。
そんなノスタルジーをいつも胸に秘めておこう。

Shaham_barber_korngold バーバー(1919~1981)は、アメリカ保守ロマンティストの作曲家。
私のような聴き手にとって、バーバーは、ワーグナー、マーラー、ツェムリンスキー、新ウィーン学派(前期)、プッチーニ、コルンゴルトと路線を自分勝手に築いて、それにつながる人としてとらえている。
旋律は豊富で、親しみやすく、音楽は豊かな感情に満ち溢れていて、幸福なアメリカを彷彿とさせるバーバー。

ヴァイオリン協奏曲は1940年の作品。日本は戦時への道をひた走り、国民は徐々に統制のもとに置かれつつあった時分に、バーバーはこんなにロマンテックな音楽を作っていた。
文化の豊かさの違いか、日本は暗い押し付け文化しか残されなかった。
解説書によれば、私的初演はヴァイオリンは学生、指揮はライナー。
本格初演は1941年、ヴァイオリンはスポールディング(なんとスポーツ用品のあの人)とオーマンディという豪華版。いやはや。

全3楽章は20数分ながら、終楽章が3分強の短いいびつな構成で、この楽章が極めて高度なテクニックを要し、あっけなく終わってしまう。
一番、バーバーらしいのは、1・2楽章。
冒頭から抒情的な旋律で始まる1楽章。その主題とリズミカルな第2主題が交互に歌われる。全編にアメリカン・ドリームを思わせるような明るいノスタルジーに満ちている。
そして第2楽章!これを聴けば、コルンゴルトやベルク、はてはディーリアスあたりも思いおこすことができる哀愁の極地。泣くようなオーボエの旋律に始まり、各楽器が歌い継ぎ、ヴァイオリンがそれを受け継いで、オーケストラとともに連綿と歌いつないでゆく・・・・。

ギル・シャハム」と「プレヴィン」、同質の音楽家が奏でる「バーバー」。そして「コルンゴルド」。いやになっちゃうくらい素適な演奏。2楽章で、ヴィブラートを思い切りかけた切ない旋律に、プレヴィンのLSOが絶妙の合いの手を入れる。
最強のカップリングの1枚。

私の近現代5大ヴァイオリン協奏曲は、「エルガー」「ディーリアス」「ベルク」「コルンゴルド」「バーバー」。と言ってしまおう。

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