ディーリアス 「春はじめてのカッコウを聞いて」 小川典子&ストット
こちらの画像は神奈川県の私の実家近くの個人宅に咲く「芝桜」。
誰でも庭に入れて自由に見れます。でも今年は天候のせいか、あまり美しく咲かなかったらしいので、昨年の画像をご紹介しときます。
芝桜と言えば、北海道の滝上町。
一度でいいから、見てみたいもの。
ディーリアスのオーケストラによる愛らしい小品の数々は、すっかり有名になり、季節の変わり目にはいつも心和ませてくれる私の重要アイテム。
そんな小品たちを、ピアノ連弾に編曲したものを1枚にしたCDを。
「春はじめてのカッコウ・・」、「川のうえの夏の夜」、「夏の庭園にて」、「夜明け前のうた」、組曲「北国のスケッチ」、「ダンスラプソディー」第1番と第2番
これらを編曲したのは、本名を「フィリップ・ヘスルティン」、ペンネームを「ペーター・ウォーロック」(1894~1930)である。
「ウォーロック」は寡作ではあるが、弦楽オケ用の名作「カプリオール組曲」や歌曲「たいしゃくしぎ」などを作曲した早世の人で、なかなかに渋い音楽を残しているので、近くご紹介しましょう。
その「ウォーロック」は「ディーリアス」に強く傾倒し、400通あまりの手紙のやり取りや、作品の献呈などで、師のように敬った。
その結実のひとつとして、そしてこれらの名作が、ピアノ連弾用の曲として残された。
4本の手で弾かれる「ディーリス」は、聴きなれたオーケストラ版よりもニュアンスが豊かで、音のレンジが広く感じられる。たゆたうような、ディーリアスの模糊とした雰囲気では、原曲に負けるが、聞き古した愛しい曲たちが、実に新鮮な衣装をまとって登場したみたいだ。
「北国のスケッチ」の幻想的な風景描写や、「ダンスラプソディ」のリズミカルな雰囲気は、ピアノ版ならでは。
小川典子とカスリン・ストットの連弾は、文句なしのコンビネーションで、引き込まれてしまう。ディーリアスの新たな一面を楽しめる、素適な1枚。
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コメント
こんばんは。
ヘセルタイン@ウォーロック君についてはずっと書きたいと思いつつ、EMI盤のCDを取り出しては仕舞い、取り出してはまた仕舞い。何度か。うう、どっからどう書いていいのか。ナゾな作曲家であります。
このピアノ連弾版は未聴でございます。初めて知りました。BISなら音もよさそうですね。
投稿: naoping | 2007年4月24日 (火) 23時27分
naopingさん、こんばんは。
そうなんですよ、私もウォーロックは以前から1枚のCDをよく聴いてるのですが、それをネタに文章が構築できない。難しくもナゾな男なのです。
このBIS盤は録音めちゃいいですよ。某ショップで新品600のワゴンから引き上げました。
投稿: yokochan | 2007年4月25日 (水) 00時33分