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2007年4月18日 (水)

ジョン・ウィリアムズ 「未知との遭遇」組曲 メータ指揮

Nihonzaka このシュールな写真。なんだと思います?

高速運転中のトンネルの中なのです。
安全のため、私の車にはカメラを固定する仕掛けがしてあって、タイマー撮影ですので、大丈夫。
仕事柄、車内からの撮影は必須事項なのです。

何か、未来に続くタイムトンネルのような雰囲気に、満足の1枚です。

690ステーブン・スピルバーク」の1977年の名作「未知との遭遇」は、学生時代封切りされると即、渋谷の劇場で見た。
その特撮技術と眩いばかりの光の洪水に驚きっぱなし。

同時期の「ジョージ・ルーカス」の「スター・ウォーズ」は明快な活劇であったのに比べ、「未知との遭遇」はUFOと遭遇してしまった、いやせざるを得ない宿命を背負った人々の心理やその人をとりまく家庭の崩壊なども描いていて、なかなかに社会派的な切り口もあって、ちょっと難解な作品でもあった。

今と違って、ちょっとアメリカンだった私は、どちらも楽しみ、アメリカって、すげぇな!と感心しまくりだった。

そして、どちらも音楽担当は、「ジョン・ウィリアムズ」。
この半分クラシカルな作曲家の明快な音楽は、スピルバーグやルーカスの映像になくてはならないもの。
音楽も「スター・ウォーズ」の華やかなのものと違って、シリアスな内容で、ペンデレツキやリゲティのような、当時の前衛に近い作風で始まる。
13分程度の、この映画のダイジェストのような幻想曲だが、後半から宇宙人と交信する5音階の旋律が出てきて明るく、平和的なムードにとってかわり、未知の世界からの訪問者が平和的な訪問者であったことや、人類との前向きな交歓を思わせて美しい展開になる。
なかなかにいい曲なのだ。

ロスアンゼルスの人気者だった「ズビン・メータ」は、ハリウッドボウルの指揮もしていて、そこでの経緯から「スター・ウォーズ」とこの曲をカップリングした1枚を出していて、クラシックの分野での評価がなされていた。
ロスアンゼル・フィルの明るく機能的なサウンドと、素晴らしい録音を得て、メータの切れ味鋭い指揮は冴えまくっている。
当時のレコ芸では、音楽事態が散々の評価だったような・・・・。

3351 映画の出演者で印象的だったのは、「ジョーズ」にも出ていた「リチャード・ドレイファス」の没頭的な演技と、テレビドラマの「警部マクロード」で印象的な婦警を演じていた「テリー・ガー」のその妻の世間一般ぶり。それと、映画監督でもあった「フランソワ・トリュフォー」の宇宙人誘致チームのリーダー。

音楽が見事に付随した、SF映画のひとつの原点。

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コメント

この写真はすごいですねぇ。遠近法が強調されていて、肉眼で見るのと大違いじゃないですか。実は最近、地球外の生命に関する本を読みました。一時はカール・セーガンの「いない」という主張が支持されていましたが、宇宙という分母が無限大である現実に今ではどこかにいるというのが定説になっているようです。しかし実際のコンタクトの可能性は極めて低いでしょうねぇ。

投稿: リベラ33 | 2007年4月19日 (木) 04時15分

 面白い写真です。が、後方車載カメラなのか、反転しているのか、これでは右車線を運転しているように見えます。
 この年は確か、「ぴあ」か「シティロード(そんな名前の本あったと思うけど)」の人気投票で、スターウォーズを押さえて未知との遭遇が1位だったとおもう。見たい映画というのでは4年連続「2001年宇宙の旅」が1位で、そのあと映画館に乗ったと思う。私は全部、数年後に見ました。ロードショーは高いんだもの。

投稿: にけ | 2007年4月19日 (木) 17時29分

こんばんは。今朝書こうとして時間切れしてしまいました。
うー、このCD確か持ってる(人にもらった)んだけど実家においてきてしまったので、もっぱら聞いているのはチャールズ・ゲルハルト盤です。メータ盤は合唱入ってなかったのでしたっけ。
しかしこの曲はいいですな。映画もすごく好きです。最後のフレンドリーな宇宙人沢山出てくるのがいいですね。っつーか、俗に言う宇宙人てなんでみんなあんな容姿なんでしょうねえ。「捕らえられた宇宙人」とか・・・。

投稿: naoping | 2007年4月21日 (土) 00時21分

リベラさん、こんばんは。
出張とオペラが入り、ご返事遅れました。
この写真、同時に数枚撮りましたが、これが一番良く撮れたのです。
 私も未知の生物を信じたいと思いますが、遭遇はしたくはありませんねぇ。この映画のようなかわいい連中とは限りませんからねぇ。

投稿: yokochan | 2007年4月22日 (日) 00時34分

にけさん、こんばんは。ハンドルネームが短縮されましたね。
コメント遅れまして申し訳ありません。
この写真、東名高速の某所です。ですから、片側2車線の追い越し車線側ですので、実際に右車線であります。
 シティロードって、ありましたね。覚えてますよ。
当時の映画館は、ロードショウされてちょっと経つと、準新作が二本立てで見れたいい時代でした。おかげで、半日はつぶれましたが。

投稿: yokochan | 2007年4月22日 (日) 00時40分

naopingさん、こんばんは。
この曲は、エエですよ。ほんと。
J・ウィリアムズはメロディの天才ですな。俗ですが、スターウォーズ、ET、スーパーマン、ジョーズなど、血沸き肉踊る(古い)音楽です。
ゲルハルト盤は知りませんでした。ナショナルフィルですね。
作者のボストン・ポップス盤もいいですよ。(録音も)

投稿: yokochan | 2007年4月22日 (日) 00時55分

この頃のメータはよかったですよね。カッコ良かった。
私はずいぶん彼に憧れました。
あの頃録音された演奏は今でも私には魅力たっぷりです。
このLP、金ピカのジャケットでしたが、私の周りでは賛否両論でした。あの鮮やかなマーラーやシェーンベルク、ヴァレーズなどで一躍人気者になった彼が悪ふざけをしたみたいな感じの言い方でした。
スターウォーズ、TBします。

投稿: yurikamome122 | 2007年4月22日 (日) 07時25分

yurikamomeさん、こんにちは。コメント・TBいただき、ありがとうございます。当時のメータは、ニューヨーク行きも決まり、向かうところ敵なしの輝かしさを持ってましたね。
おっしゃるように、当時は何もこれやスターウォーズを録音するなんてと、いろいろ言われました。でも得意とする後期ロマン派や近代ものの延長線で、真面目に取り組んでいて、今でもおいしい演奏だと思います。

投稿: yokochan | 2007年4月22日 (日) 10時01分

このメータの『スター・ウォーズ&未知との遭遇』、レコード芸術誌の管弦楽新譜月評に、取り上げられたのでしょうか?愚生等はケーブルTVの洋画専門Chも大好きで、良く観ている口ですから洋画のサントラ盤、大いに結構でございます。『スター・ウォーズ』のみ、『惑星』のフィルアップで聴きましたが、いっその事LP初出時のカップリングで、UM様にCDリイッシューして@ggbg@ものです。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年9月22日 (日) 06時25分

@ggbg@→戴きたい‥の誤りです。打鍵ミスで、ございます。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年9月22日 (日) 06時27分

レコ芸の月評では、管弦楽部門で取り上げられました。
たしか、Uさんで、無印だったかと記憶します。
スターウォーズ世代ですので、大学時代からずっとともにあり、DVDも、未知との遭遇とともに完備してます。
この作品大好きな曲です。

投稿: yokochan | 2019年9月22日 (日) 16時42分

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» J・ウィリアムズ作曲、組曲「スター・ウォーズ」と冥王星の想いで [yurikamomeの妄想的音楽鑑賞とお天気写真]
 今ごろ冥王星の話でもないのだけど、私的には少し寂しい気もするのです。飼っていたネコの子供を親戚に1匹あげちゃうような寂しさをおぼえるのです。  それにしても冥王星は月よりも小さく(本当か?)そして太陽の周りを楕円軌道を描いて、そして公転の軸が他の惑星よりも傾いている。そんなことも今回の決定の理由の中にあるのだそうで、私のようなあまのじゃくは、むしろ全くの円を描いて公転している惑星などあるのか?。公転の軸がぴったりなんて事はあり得るのかなぁ?。などという風に考えてしまう。  これで冥王星はだんだ... [続きを読む]

受信: 2007年4月22日 (日) 07時21分

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