「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」 ビートルズ
クラシック以外のアルバムで、古今東西最強の名作は、「ザ・ビートルズ」の「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」であろう。これに準じて、「アビー・ロード」が来る。
私にとって、いまや古典となったビートルズも「イギリス音楽」。
「誰しもが通る道がビートルズ」、と思っていたら、最近はそうでもないみたい。
そりゃそうだ、若い人にとっては、お爺さんの世代の音楽だもの。
1964~1970年が活躍年度。
私のような、オジサンでも小学生だったから、目覚めたのは中学生以降で、すでに彼らは解散していたし。
そんでもって、中学時代にビートルズのLPを買い集め、詩集を揃えたり、映画を観たりで、すっかり「ビートル・マニア」だった。それというのも、好きな女の子がビートルズ・ファンだったからであります・・・。
同時にクラシックも聴いていたけれど、両親は急にロック・ポップスばかり聴きだしてしまったものだから、大いに心配したもの。今となれば、なんのこともない。柔な話でしょ。
4人が存命中から、彼らのソロアルバムまで、そこそこ聴きまくった。
「ジョン・レノン」と「ジョージ・ハリソン」の死去は本当に悲しかった。
「サージェントP」が発売されて、今年は40年!!を迎えるそうだ。
驚きの境地。本国イギリスでは、このLPのカヴァー・アルバムが企画されているそうだ。
ともかく、音楽のジャンルの領域を越えたクロスオーヴァー的な名作なのだ。
こちらは秘蔵のLPジャケットから。
ジャケットは、かつてのサイケの代名詞のようなものだが、考え抜かれたユーモアと風刺のセンスに満ち溢れ、それこそ天才的な出来栄え。
全13曲のすべてが個性に満ちあふれ、 いまここで生まれてきたばかりのような初々しさに、驚いてしまう。
ジョージが好きなものだから、彼がインドに惹かれ、「ラヴィ・シャンカール」とも親交を持ち、シタールを伴なった「With you Without you」が大好き。
J・レノンは、この頃ヤクをやってた核心の行ってしまっている曲や、P・マッカートニーがモーツァルトに近いと思わせるメロディーメーカーであり、抜群の歌唱力を見せつける曲。
付けたしのようだけど、人の良さとメンバーの中和剤のようなリンゴ・スターの歌。
どれもこれもが、この1枚になくてはならない曲で、一夜のバリエーション豊かなライブを楽しむ思いだ。
繰返し言うが、40年前の作品に思えないし、ここまで来るとクラシックの分野と紙一重。
こんな音楽を聴いていると、過ぎ去りし大昔が語りかけてきて、思いきり当時に舵をきってみたくなる思い。
それからもうひとつ、これらの曲の詩の素晴らしさ。
当時、翻訳と対比しながら、何度もその英語を確認した。
私の中学時代は、英会話なんて夢のまた夢だから、語学の世界の英語学習だったから、ビートルズの詩はちょうどいい素材だった。
今の日本の若者は、日本の歌手の歌ばかり聴くし、事実、日本ポップスは数段の進化をアジアの中で遂げている。だから、文学的な英語からはますます遠くなってしまう。
詩的な世界をもう一度味わっていただきたいな。
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コメント
これは驚きました。サージェントPですか。
僕が生まれる前の話しですねぇ。
サージェントPもいいですが、マルコム・サージェントもお忘れなく(?)。
投稿: リベラ33 | 2007年4月12日 (木) 04時03分
いいですねぇ、ビートルズ。大好きです。LPからCDへの移行期、CD化されるのを待ちわびたものです。ちなみにバーンスタインはポール・マッカートニーについて「現代のシューベルト」と評したそうですが日本の作曲家の大先生D.Iは「あんなもの雑音だ」と言ったとか。この大先生、見識が狭いんですねぇ。ビートルズの「イエスタディ」は不滅の名曲だけどアンタの「○鶴」なんか誰も聴かないっつーの(笑)
投稿: einsatz | 2007年4月12日 (木) 11時36分
リベラさん、こんばんは。
唐突になかなかのサプライズでしょ。次回もヘンテコですよ。
M・サージェントもいいですな。
いいネタありがとうございます。
投稿: yokochan | 2007年4月12日 (木) 23時20分
einsatzさん、こんばんは。
ビートルズ・エイジ、オーウエ・エイジですな・・・・??
確かに、ポールはモーツァルトよりはシューベルトかもしれませんね。
D先生も随分と狭量だったのですね。
ビートルズが残した名曲は、音楽史に深く刻まれるものばかりですよ。
追)リリース記念首脳猥談には、参加できませんが、新たな門出!誠におめでとうございます。心に響く名盤の復活を今後も期待しております。
投稿: yokochan | 2007年4月12日 (木) 23時30分
狭量なのはeinsatz だ。
夕鶴は名作です。
投稿: 韓 | 2007年4月13日 (金) 18時31分
韓さん、コメントありがとうございます。
狭量という言葉が不適切でありましたので、ここにお詫びいたします。
音楽家や作品の優劣を論じる気持ちもありませんし、そのあたりは嗜好の問題でもあります。
夕鶴も日本を代表するオペラだと思いますし、ビートルズも万人が認める名グループだと思っております。
投稿: yokochan | 2007年4月13日 (金) 22時33分
サージェント・ペパーズって、これもイギリスつながりなのかしら?
ビートルズは、僕がポップスに目覚める前のことでしたので・・・。
でも、「アビーロード」と並んで、ビートルズの最も優れたアルバムなんじゃないでしょうか。もっとも僕がロックで一番好きなアルバムは、LZの「Ⅳ」ですけど。
投稿: IANIS | 2007年4月14日 (土) 00時27分
IANISさん、こんばんは。
そうです、わたしには、ビートルズも英国音楽です。
ほんとによく出来たアルバムだと思います。
LZは、わたしはⅣしかしりませんが、確かにあれはすごいですね。
投稿: yokochan | 2007年4月14日 (土) 01時11分