ディーリアス 「楽園への道」 バリー・ワーズワース指揮
連休の最終日は雨。前半の連休は世間並みにお休み。後半は仕事。たまった事務処理がはかどるがいいお天気が恨めしかったです。
前半に神奈川の実家に帰って「吾妻山公園」に登ってきました。
前は相模湾、遠く富士と箱根の山が見渡せる絶景。
歩いて10分もあれば頂上。
ここで飲む酒はまた格別であります。麓の小学校が私の母校で、当時はこんな公園はなかったけれど、授業で始終頂上まで登ったものです。そんな卒業生のオヤジが今は頂上でお酒を飲んでしまうんです。
そして、吾妻山には「吾妻神社」があります。
日本武尊の遠征のおり、海が荒れそれを静めるために身を投げた「弟橘媛(おとたちばなひめ)」の着物の袖が当地の海に流れ着き、その袖を祀ったのが起源です。日本武尊は「わが妻よ~」と嘆いたと言われます。
ついでに、袖が流れ着いた海岸は「袖ヶ浦」と呼ばれており、子供時代よく泳ぎました。
今日はちょいと、ふるさと自慢でした。
春から夏にかけては、「ディーリアス」(1862~1934)の小品たちがよく似合う季節だ。
新緑を背景に、色とりどりの花々の咲く野辺や庭園。
目をつぶって、そんな光景を思い浮かべながら聴く至福のひととき。
こうしてワーグナーの狭間に聴いたりすると、ディーリアスにも「トリスタン」の幻影を見ることも可能だ。
自然を賛美する印象派風の響きの一方で、後期ロマン派風の陶酔感がある。
とりわけ「楽園への道」がそう。
歌劇「村のロメオとジュリエット」の間奏曲であるが、受け入れられない愛にあきらめ、流れるともない川に小舟を浮かべ、ふたり死への旅立ちをする。
儚い中にも、情熱のこもった音楽に毎度熱くなってしまう。
ついこの間、大友直人の指揮で初実演も体験したばかり。
ワーグナーもディーリアスも付き合いはもう長いけれど、ど っちが早かったかな?わずかにワーグナーの方が早かった。
ワーグナーからシュトラウス、マーラー、新ウィーン楽派へ音楽の方向を深めていった。
ディーリアスから、エルガー、RVW、イギリス作曲家へと入りこんでいった。
「バリー・ワーズワース」はいかにもブリテッシュな名前の指揮者で、ポピュラーな曲ばかり演っているようにも思われるが、バレエやオペラも得意にする本格派である。
ヒコックスのように、英国音楽をどしどし取上げて欲しいもの。
ゆったりしたテンポで、じっくりと歌い上げるところはバルビローリを思い起こさせてしまった。
1.「楽園への道」 2.「ブリッグの定期市」 3.「春初めてのかっこうを聞いて」
4.「川の上の夏の夜」 5.「夜明け前の歌」 6.「ラ・カリンダ」
7.「夏の夜」 8.「夏の庭園で」
バリー・ワーズワース指揮ロンドン交響楽団(91年バービカンホール)
コリンズ・レーベルはなくなってしまったので、このCDは入手困難かも知れませぬ。
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コメント
こんばんわ、こちら方面にいらしていたのですね。
二宮あたりは当社の守備範囲です(笑)。
今でも時々出かけます。
今の季節は萌える緑が美しいでしょうね。
そして大海原を遠く眺める絶景、こんな贅沢もなかなかないのではないかと思います。
ところで金曜、チケットゲットしてあります。
名演を期待して、お目にかかれることを楽しみしております。
投稿: yurikamome122 | 2007年5月 9日 (水) 19時25分
yurikamomeさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
今回の帰郷は、天気がよくて、緑がほんとうに目にしみました。
体がグリーンを欲していたようで、体から力が抜けるのを感じました。
この絶景のなかで、ビールを飲みながら、音楽を聴く、という三拍子が揃えば理想郷といえましょう(笑)
金曜は楽しみにしてます。お手数お掛けしました。
投稿: yokochan | 2007年5月 9日 (水) 23時14分