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2007年5月10日 (木)

エディタ・グルベローヴァ 「狂乱の場」 ルイージ指揮

Okashinai 外では激しい雨で、先ほどは雷も鳴りました。
窓を打つ風と雨に、窓掃除の手間も省けてニンマリ。車もきっと明日は洗車したての状態かも。

このところ、北秋田方面に仕事が出来たので、出張することが多いです。
週の前半も行ってまいりました。
そこで見つけたナイスなお菓子。
笑内チーズ饅頭」・・・・その名も「おかしない」。
秋田県北秋田郡阿仁町というところにある町の名前。同地に同名の秋田内陸鉄道の駅があります。
今回は大館や鷹巣(現北秋田市)の訪問でしたが、道の駅で見つけたパッケージに、思わず手が伸び購入。

いやはや、ゆかい・愉快。

Okashinai2_1   箱の中には、このニンマリした饅頭がほんとうに入ってましたヨ。
味も白餡が甘すぎず上品で、チーズが独特の風味をかもし出してましたのであります。

Grunerova 今日はディーヴァ「エディタ・グルベローヴァ」の絶唱を集めた1枚、その名も「狂乱の場」を聴こう。
イタリア・フランスのとりわけ、伊ベルカント・オペラには、主役のプリマによる最大の聴かせ場「狂乱の場」が設けられていることが多い。

かつて、ヴェルディ以前のオペラもよく聴いていた時分には何の疑問も持たなかったが、ワーグナー以降のドイツものに傾倒しだしてからは、「何で、狂乱??」とその荒唐無稽ぶりにバカらしくなってしまった時期もあった。

恋人に死なれ、裏切られ、ショックを受けたり、はてまた毒を盛られたりと、主人公たちは劇の後半で狂ってしまう。そこに付けられた大規模なレシタティーボとアリアは合唱も伴なったりして、ここぞとばかりの聴かせどころになる。
歌手に強いる技巧もなみなみではない。
カラスのそれこそ神がかった狂気の歌いぶりは、いまでも新鮮極まりなく、先般購入したボックスセットを聴いて唖然とした。
劇の内容や、歌詞をあまり意識せず、大まかに歌のシチュエーションだけを頭において歌のみに耳を傾ければ、素晴らしい歌手によって歌われた場合、その音楽の素晴らしさに虚心に感銘を受けることができる。
この系統の音楽から遠ざかっている私には、こんな聴きかたがいいのかもしれない。

そんなこんなで、「グルベローヴァ」が歌えばカラスの幻影を気にする必要はない。
スポーティなほどの唖然とする技巧。でもそれが機械のようにメカニカルにならず、鼻につく手前で、完璧なまでの芸術作品として止まっている。
なにひとつ、文句の付けようがない。
唯一の不満は、こんな凄い歌を次々に聴かされちゃうと、聴いてるこっちがヘトヘトになってしまうこと。耳がいかれちゃうのではないかと思ってしまう。

そんな、「グルベローヴァ」の歌にある超贅沢な不満を、解消してしまったのではないかと思えるのが「ナタリー・デッセイ」である。いやこれはもう針の穴ほどの不満だけれど。
あんまり完璧すぎてもねえ・・・・。

Luisi_1  1.R=コルサコフ  「皇帝の花嫁」
  2.トーマ        「ハムレット」
  3.ベッリーニ     「清教徒」
  4.ベッリーニ     「海賊」
  5.ドニゼッティ    「アンナ・ボレーナ」

今と時めく「ファビオ・ルイージ」がミュンヘン放送管を指揮している90年代前半の録音。実に雰囲気豊かな伴奏。
若いねぇ~、ルイージ!

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コメント

カラスを聞いてしまうと、グルべローヴァの「狂乱の場」は、
上手すぎて簡単に歌う。
こんなに簡単だったんだと思いますが、小鳥の歌声のよう。
最後まで聞いているとおっしゃるとおりイカレますよね。

疲れた時にニンマリ饅頭をいただけたら、笑顔になります。

投稿: おぺきち | 2007年5月11日 (金) 11時27分

おはようございます。
エディタちゃんはいまだに現役(でしたよね?)なのは驚きですが、かなり前に東京フィル&ダンナ指揮のリサイタルに行きました。なんか・・・オペラアリアというより声のアクロバットみたいでした(いい意味で)。「キャンディード」のアリアとか、「ホフマン物語」のアリアとかすごかったです。まだまだ可愛かったし。

秋田、すごーく好きです。食べ物も酒もうまいし。このニコニコ饅頭はカワイイね。

投稿: naoping | 2007年5月12日 (土) 10時03分

おぺきちさん、こんにちは。
狂乱の場ばかり聴くと、こちらまでイカレちまいそうでした(笑)
本当に完璧で、そんな完璧ぶりが怖いと感じさせる彼女の歌です。

ニンマリ饅頭はおっしゃるとおり、「癒し系」で~す。

投稿: yokochan | 2007年5月12日 (土) 15時25分

naopingさん、こんにちは。
エディタさんは、もうエエ歳だとは思いますが、つい最近来てたみたいで、相変わらず凄かったとか。
「声のアクロバット」とは言い得てますな。もう完璧すぎるんだもん。

秋田は、そう、酒に食べ物、最高です。2月には本場「きりたんぽ鍋」を食べて悶絶しました。それになんといっても、美人が多いときたもんだ(笑)

投稿: yokochan | 2007年5月12日 (土) 15時33分

 このCD、うちで聴くのはちょっときつい感じがします。デビューアルバムとかはよく聴いていたのですが。グルべローヴァは、4回、実演で聴きましたが、最初の2回は、人間とは思えませんでした。それ以降は、これでも、ちょっと普通のソプラノに近づいてきたと思います。一番最近は『ノルマ』でしたが、他の歌手を圧倒していました。

投稿: にけ | 2007年5月13日 (日) 11時03分

にけさん、こんにちは。確かに辛い1枚でした。
私にはR=コルサコフの抒情が一番よかったです。

実演は一度も接してません。4回もお聴きになられてうらやましいです。

<ちょっと普通のソプラノに近づいてきたと思います>
なるほど、そうですか。まだ聴けるうちに体験しておいた方が良さそうですね。

投稿: yokochan | 2007年5月13日 (日) 15時15分

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