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2007年6月24日 (日)

ショパン 24の前奏曲  ピリス

Flower 今日は、娘のピアノの発表会。
毎年のことだから、もう勝手にせい、とばかり殆ど関知せず。
毎晩飲んだくれてるか、自分の好きな音楽に没頭しているかで、彼女が何を練習していたのかも知らない。
ああ、ダメな父親・・・・
でもうれしいことに、ドビュッシーの「子供の領分」の曲を見事に弾きおったお父さん感激

ご褒美に、今夜は、回転寿司だぞう
「わ~い♪」と子供達。(去年もこれでごまかした)
Dsc05052 つくづくありがたい子供たちだわ。
うれし~ぃ。
近隣のピアノ教室だから、ご近所さんばかり。
このあいだまで、幼稚園や小学校に一緒に通っていた子供たちが、ショパンやシューベルトをバリバリ弾くようになってしまった。
つくづくと、歳をとるものだ・・・・と廻る寿司をながめながら思う今日この頃なのだ。

ピアノの会は、千葉市のとあるホールで行なわれ、駐車場へ歩いていたら、前から「ジャパン」の赤いユニフォームを着た女の子が二人歩いてくるではないの。
そう、話題の「石川佳純」ちゃんでありました。
まだあどけない女の子だけど、試合のあの気迫はすごい。
何かに打ち込む子供たちの姿は見ていて清々しいものであります。
お父さんも頑張んなきゃ

Pires_chopin 子供たちの、生まれたての純なピアノを楽しんだ晩に「ショパン」(1810~1849)の「24の前奏曲」を聴こう。

数分間の24の前奏曲を集成した作品ながら、名旋律が次々に登場して飽くことがない。
7番は、「太田胃酸、いい薬です」だし、15番は、今の季節にピッタリの「雨だれのプレリュード」、20番は、「エリック・カルメン」だか忘れたけれど、ポップスのそれこそ前奏に使ってたし・・・。

でも、気のせいか、この曲は以前ほどCDや音楽会に登場しなくなったように思うのは私だけだろうか?
かつて、レコード時代は70年代以降に限ると、エッシェンバッハ、アシュケナージ、アルゲリッチ、ポリーニ等々、名盤続出であった。

マリア・ジョアオ・ピリス」はエラート時代にもこの曲の録音があったかどうかわからないけれど、DGにて復活後の録音は、掘下げの深い、心に突き刺さってくる印象的な演奏ばかりを残したように思う。
このショパンは、ピリス特有の澄み切った音と、感性豊かな明晰な表現に魅惑される素適な演奏。
ポリーニの演奏の硬質な演奏も好きだけれど、ピリスの鋭敏なショパンもいい。
1992年の録音。カップリングはプレヴィンと共演の2番のコンチェルト!!

それにしても、24番目、終曲のエンディングの厳しさはどうだろうか、「ショパン」って天才。
でもその音楽にはいつも陰りが漂っている。

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コメント

ピリスの前奏曲集はライヴで聴きました。小柄な彼女が全身全霊で弾く姿に感動したもんだ。あれからどれ位経ったか・・・。
そういえばCDでの全曲はあまり新譜が出なくなりました。もっと若い連中はリストのソナタを弾くしなぁ。きっと怖くて弾けないんじゃあないかと勝手に想像してます。
ちなみに、ハ短調の前奏曲はラフマニノフが恐ろしく難しいD難度の変奏曲に仕上げておりました。こっちは実にかっこいいです。

投稿: IANIS | 2007年6月25日 (月) 23時07分

IANISさん、こんばんは。
ピリスのライブ聴かれたんですか!いいなぁ。「全身全霊」まさに彼女の姿が思い浮かぶ言葉であります。
たしかに、この曲は技巧だけでは始まらない音楽ですから、難しいのでしょうかね?
ラフマニノフの前奏曲、さっそく聴いてみなくちゃ。アシュケナージ盤です。

投稿: yokochan | 2007年6月25日 (月) 23時56分

はぁ、難しいと思います。バランスがまずとり難い。
各曲の長さがまちまち。性格もそれぞれ違う。それ以上に所々に潜む難しい指使いを要求する音型等々。それでいて、実はバッハとモーツァルトに私淑していただけあって、ショパン流の対位法がまた難物。
一見弾きやすいですが、しっかり弾き上げるには超ムズカシイです。
あっ、それからラフマニノフは「ショパンの主題による変奏曲」です。
「コレッリ」もあります。そちらも凄いです。

投稿: IANIS | 2007年6月26日 (火) 01時06分

IANISさん、合点のいくご教示ありがとうございました。
たしかにこの前奏曲集はバッハのそれを前提にしてますもんね。
ラフマニノフは「コレルリ」しか知りませなんだ。
ショパンもあるんですね。ありがとうございます。

以前、ラフマニノフの弾くショパンの録音を聴かせてもらったことがありますが、それはもう、ほとんど自作のような弾きっぷり。
葬送行進曲なんて、すさまじいものでした。

投稿: yokochan | 2007年6月26日 (火) 12時53分

こんにちは。おじょうさんのピアノ、楽しみですね。ドビュッシーの「子供の領分」大好きです。

ここ何年もオペラ専門みたいになってましたが、お陰さまで、久しぶりに捜し出しました^^; 

>20番は、
ペーター・ホフマンがアルバム「モニュメンツ」で歌ってて、はじめて耳にしたときは、ちょっとびっくりしました。ポピュラーで歌になってるんですね・・

投稿: edc | 2007年6月26日 (火) 21時07分

eurideiceさん、こんばんは。
ご多分にもれず、練習きらいの娘でして、家で弾くとムチャクチャなんですが、発表会ではやたらちゃんと弾いてしまいます。
本番に強い妙な娘ですが、親はハラハラしますです。

TBいただいた貴記事を拝見しました。確かに序奏はモロにショパンですね。そしてそれ以上に、リゴレットには唖然としました(笑)

投稿: yokochan | 2007年6月27日 (水) 23時11分

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このアルバムは、クラシック音楽を原曲とし、ポピュラー曲に編曲されたものを集めています。最近、日本でも話題になって、あちこちで耳にすることが増えたような、ホルスト作曲「惑星」の「木星」からの曲も入っています。 オペラのアリアも2曲、プッチーニ「星はきらめき」(トスカ)、ヴェルディ「女心の歌」(リゴレット)、オペラそのままではありません・・ モニュメンツ (MONUMENTS) ロンドン・シンフォニー・オーケストラ SONY 1988年 快楽の神(ホルスト:惑星〜木星)JOYBRINGER ... [続きを読む]

受信: 2007年6月26日 (火) 21時07分

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