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2007年6月 7日 (木)

シェーンベルク 室内交響曲第1番 アバド指揮

Kyoto_st 京都駅。

平成9年の出現からもう10年。
このトラスとガラスの無機質ぶりはすっかりお馴染みになったが、いつも風が吹き抜け、夏は暑く、冬寒い。
ここに佇むと目眩を感じるのは私だけ?

Abbado_schoenberg アバドの交響曲、シェーンベルクの室内交響曲第1番op9を聴く。
この曲を交響曲と呼べるかどうか?
刈り詰めた15人の奏者による室内楽といってもいい。フルート、オーボエ、イングリッシュホルン、クラリネット2、バスクラ、コントラファゴット、ホルン2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。

1906年の作品は、まだ調性音楽で、後期ロマン派風の濃厚な色合いも持っているが、時に調性が崩壊しかねないような不安定感もちらついていて、何となく落ち着かない雰囲気。

そして驚くのは、各奏者に要求される名技性。編成が薄い分、あらゆる楽器が明確に聞こえるが、どの楽器ひとつをとっても何だか激しく吹き・弾きまくっている。
それが渾然となって独特の雰囲気をかもし出している。
全体は切れ目ない5部からなるが、冒頭の4度跳躍による動機が曲のモットーのように時おり鳴り響く。
しかし、第4部の緩徐楽章は、なかなかに美しい。
ベルクのヴァイオリン協奏曲のような雰囲気。
最後は賑々しく、あっけなく終わるこの曲。
ツェムリンスキーを挟んで、マーラーの10番のあとに続くような音楽に思う。

アバドは新ウィーン楽派を最も得意にしている。
どんな錯綜した部分も、明晰に聴かせる。そのうえに、どんなパッセージやフレーズにも歌心が感じられて無機的にならないときている。
ヨーロッパ室内管の凄腕たちも間然としたところがまったくない。
95年のイタリア、フェラーラにおけるライブ録音。
リゲティの妙に美しいフルートとオーボエのダブル協奏曲も収められている1枚。

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コメント

あのリニューアルから10年、人の流れが随分変わりました。二階のカフェから改札を見るのが大好きです。冬は寒く・夏は暑い。まさに京都の気候そのもの(笑)
今日はお会い出来て嬉しかったです。是非、京響を聴きにいらして下さいね。

投稿: 佐都 | 2007年6月 8日 (金) 23時04分

yokochanさん、こんばんは! 恥ずかしながらこの録音のことは全く知りませんでした(汗)。アバドの新ヴィーン楽派となると、ウィーンフィルとの1枚(バッハ=ウェーベルンの「リチェルカーレ」などが収められたディスク)が他よりも頭一つ抜き出た存在感がありました。
ところで… 私もやっとさすらいペットを導入しました(笑)。ハーゲンという名ではジークフリート君が会ってくれなさそうなので(爆)、Henschel(ヘンシェル)君としました。ジークフリート→ハーゲン→ハーゲン四重奏団(ドイツの3兄姉弟を含むカルテット)→ヘンシェル四重奏団(同じくドイツの3兄弟妹を含むカルテット)という連想です(笑)。

投稿: Niklaus Vogel | 2007年6月 9日 (土) 00時55分

佐都さん、昨晩は大変お世話になりました。楽しかったです。
Rさんと冗談大会になってしまいつつも、いい音楽が聴けました。
音楽と食と酒、最強の組み合わせですね。

京都駅は昔が思い出せませんが、慣れてしまうと機能的なところがいいんですね。でもあそこは、いつも汗をかいてしまう印象があります(笑)
是非、京響デビューを果たしたいと思います。
またよろしくお願いいたします。

投稿: yokochan | 2007年6月 9日 (土) 14時36分

Niklaus Fogelさん、こんにちは。
このCDは出て即購入でした。国内盤は出てないかもしれません。
ウィーン楽派ものは、どれも鋭敏でいいですね。
一方、アバドの前衛ものは、すぐに廃盤になってしまうので、入手が困難であります。
ヘンシェル君とはまた考えられましたね。
私の元気者ジークフリートとどこかで遭遇すると楽しいですね。
ペットの方もよろしくお願いします(笑)

投稿: yokochan | 2007年6月 9日 (土) 14時50分

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