V=ウィリアムズ 交響曲第2番「ロンドン」 ボールト指揮
もう10年以上前、出張でロンドン・パリ7日間を経験した。
私のいた会社は内販会社なので、海外勤務や出張とは無縁のはずだったが、施設視察という目的で、数十人の社員に指示がでた。
自分たちで、レンタカーを手配し、自ら運転し、ロンドンとパリを起点に日帰りで、とある流通施設の数々を見まくれ、というミッションが下された。
げっげぇ~!う、運転すんの!!
ロンドンはともかく、パリは標識がフランス語だよ、右側通行だよ・・・・。
恐怖のどん底に落としいれられたような命令だった。
でも案ずるより云々、以外に平気だった。それより慣れちゃうと、すべてが合理的に出来ているので、あれこれ悩む間もなく溶け込めてしまった。
それでも、駐車違反はするは、逆走はするはで、ヒヤヒヤのしっぱなし。
良く無事に帰れたもんだ。
駐車違反をしたとき、車に戻るとおまわりさんが、怖い顔して待っていた。
映画にでてきるようなロンドンのポリスマンだ。英語でワーワー言っている。何もわからない。
グループに多少話せる男がいて、「日本から仕事できて、会社の命令で右も左もわからず、車を走らせていてetc、、、」と弁解をぐだぐだしていたら、おまわりさん、だんだん和んできて、「そりゃ大変だ、よい旅行と仕事をしなされよ!」というような意味のことを言って手を振っていってしまった。まぁ外人相手にめんどくさくなったんだろうけど、すごく嬉しく、ナイスおまわり!って気分で一杯になったもんだ。
上の画像は、いきなり現れた議事堂、車中より。下は、ちゃんと駐車をして撮影。
ロンドン市内、ストラトフォード・エイヴォン、ドーバーなどに訪問した。パリのお話とともに、またいずれ・・・・・。
ヴォーン・ウィリアムズ(RVW)の第2交響曲は「ロンドン交響曲」。
ロンドンの風物を音にした交響曲だが、決して単なる安手の描写音楽ではなく、この大都会の持つ賑やかさと憂愁、暗澹などを慈しむように描いた純音楽だと思う。
第1楽章は昼の活気ある街の雑踏、第2楽章は濃い霧の立ち込める夕暮れ、第3楽章は雑多な夜の賑わい、第4楽章は失業者たち溢れる不安な様子、ロンドンはいいとこばかりじゃないよ、とばかりの陰鬱な雰囲気。ウェストミンスター寺院の鐘が鳴り、問題を抱えたまま曲は寂しげに終わる。
この中では、2楽章がRVWらしい抒情的な音楽で、私はここだけ聴くこともある。しんみりとしてしまう。
ボールトとロンドン・フィルはキッチリとした中にも、微笑みつつ悲しみをこらえたアイロニーを感じさせる名演。
この曲のジャケットは、そのほとんどがテムズ河にたたずむ議事堂のものが多い。
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コメント
こんにちは。お仕事でロンドン!羨ましいような・・・運転なんて気の毒なような、観光旅行のほうがきっと楽でしょうね。10年以上前だったらきっとフランス人は英語をしゃべってはくれなそうですね(←シャルル・ドゴール空港で経験アリ)。
RVWのこの曲やエルガーのコケインとか聴くとロンドンの街を歩いたことを思い出しますね。
投稿: naoping | 2007年7月14日 (土) 11時39分
naopingさん、こんにちは。
私の車は真面目グループだった(?)ので、仕事に徹して、観光は夜と最終日だけでしたが、ずっと観光してる連中もいましたよ。
そいつらと同じ給料というのも不合理な話ですが、うまくやるヤツはいるもんなんですね。
そうそう、フランスでは英語は無視、日本人なんて眼中になかったですね。
ロンドン行きたい、パリ行きた~い!!
投稿: yokochan | 2007年7月14日 (土) 22時29分