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2007年8月17日 (金)

ワーグナー ニーベルングの指環 ベーム指揮

Bohm_ring1

暑い、あついっ~!
憧れの聖地「バイロイト」も暑いんだろうな。

盆休みを世間並みに取り、実家に帰り、心から一休み・・・、と言いたいところだが、あまりの暑さと、蚊の猛攻撃で体中が痣だらけ!

本日より日常に帰ったが、いつも書く通り、我が部屋には冷房すらなく、このあまりの暑さに、来るべきバイロイト詣でを想定した演習も、まったく歯が立たず。
なんたって、お部屋の温度が31度もあるのよ!!チーン!!

そこで、耳にタコができるほど聴き馴染んだ、「ベームのリング」を聴かずして記事にしてしまおうってワケ。

Bohm_ring2

ベームのリングは、1966年と67年のバイロイト・ライブである。

ちょうど、「ショルティのリング」とカブル年代。
主要な歌手も同一。こうした事情もおそらくあったろうが、1972年まで「ベームのリング」が正規にライブ録音されたことすら知られていなかった。
レコ芸で、当時バイロイトで大活躍のH・シュタインのインタビューが記事になり、シュタインの口からその録音が日の目を見ることが明らかになった。
そして、1973年7月30日に世界同時発売になった。

Bohm

当時、中学生の私が、これを手にいれるには、それはそれは親を泣き脅して、涙ぐましい演技や努力を要したもんだ。
そして、真夏の日々に聴いたリングは、それはもう、怒涛の感激の涙なくしてはすまされないものだった。

以来34年、何度このリングを聴いたことだろう。
ここで、ウォータンが笑い、ミーメがハァハァ言い、ジークリンデが叫び、ジークフリートがうめき・倒れる・・・・、こんな音もすべて耳に刻みこまれている。
脳裏に刻み込まれた演奏なのだ。

リングのすべては、ベームのレコードから学んだし、ベームのリングなくしては、私のワーグナー・フリークはなかった。
そうなんです、これと「ベームのトリスタン」「カラヤンのトリスタン」が、ワタクシのワーグナーのルーツなんです。

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ライブで燃えるベーム。火の玉のような熱演。数年後のウィーンフィルとの来日でも、その凄まじいまでの高揚感は、日本の音楽ファンを虜にしてしまった。
往年の名歌手たちも、いまのバイロイトのレヴェルとは雲泥の差。
その熱演をまともに捉えてしまった生々しい録音も最高。
やっぱり、リングはコレ! 思い入れのある名盤ですぜ。

Bohm_ring7 加えて、故ヴィーラント・ワーグナーの最後の名演出。
67年に大阪で「ワルキューレ」だけが、上演された。
観た人がうらやましい。
シッパースがN響を指揮し、アダム、シリアが歌った。
それと、ブーレーズが「トリスタン」を。ニルソンとヴィントガッセンだもんな。
日本人のワーグナー好きも相当なものだと思う。

暑いけど、いつかはかの地へ!

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コメント

yokochanさま

残暑お見舞い申し上げます m(_ _)m
残暑というには暑すぎますね;;

ベームのリンク、LPで購入されていたんですね
凄いです。(^^) 私は廉価盤のCD全曲と『ヴァルキューレ』盤の二つを持っています。

私は、ベーム、バイロイト「オランダ人」が出たときにLPを買った記憶があります。レコード屋で、ベームの大きなポスターが貼ってある板、何て言いましたっけ??爆~ それをもらって帰ったのを覚えています。パネルって言いましたっけ??

でも、チラシまで残しておられるのは凄いですね~。
ヴァーグナーのオペラの全曲盤の最初は、私はベームの『オランダ人』です(T・スチュアートさんの写真が格好が良かったのをいまだに覚えています~)

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2007年8月18日 (土) 09時24分

rudolfさん、こんにちは。
関東は、今日土曜は、30度を切り、かなり過ごしやすいですよ。
関西方面は、相変わらずの猛暑のご様子。残暑御見舞いもうしあげます。

ベーム翁のパネルは、私も持ってますよ(笑)
物持ちがいいんです、わたくし。未練がましい捨てられない自分でして、CDが山のように溜まってしまい、家人に日々怒られてます・・・。

ベームのオランダ人のジャケットは最高にかっこいいですね。
あの目に睨まれると、宿命のように聴かねばならなくなります(笑)
レコードは、ジャケットも芸術品でした。インテリアにもなっっちゃいますし。でも日々、ステュワート氏に睨まれるのも恐ろしいものがありますね。

投稿: yokochan | 2007年8月18日 (土) 11時56分

こんにちは。いまだにベーム盤もってない者です。
リング全曲LPなど私が親にねだったら、おそらく「何の事?気でも狂った?」と思ったに違いないです。子供の頃は「早く自分で働いて買おう(←但しショルティ盤)」と夢見て過ごし、全曲盤を店から持って帰るのには体力が必要かなーとか、お父さんについていってもらおうかなとかまじめに考えていたものです。そのうち自分が社会に出る頃にはCDになってしまいましたが。

あのう、リング全曲レコードって持ったことないんですけど、やっぱり重いですか?

投稿: naoping | 2007年8月19日 (日) 08時31分

naopingさん、こんにちは。
当時、3万円は貧乏サラリーマンの家庭にとって大変なことだったんです。
親戚まで巻き込んで、大変な騒ぎだったんですよ。
結局、親戚筋に、こんな小さいのにクラシックを愛好してエライじゃないか・・・なんて誉められたりしました。
昔は、田舎だったし、リングはおろか、クラシックを聞くガキは珍しい存在でしたもんで・・・・。

リングのレコードは、今持ってみても、それはそれは重たいっす。
厚みが20cm、16枚組でしたから。
でもベームは、快速だったので16枚。ショルティやカラヤンは19枚でしたから、はるかに重かったはずです。
ボックスに入った今のリングCDを持つと、隔世の感ありますが、何だか軽々しい思いもありますねえ。

投稿: yokochan | 2007年8月19日 (日) 10時17分

 おひさしぶりです。ベームのリングには、わたしも思い入れがあります。新装開店した?図書館で、真新しいフィリップスのワーグナー全集が出て、毎日のように通い、片っ端から借りてきてはカセットテープに収めました。対訳を見ながら、延々と続くリングの、どこでテープをつないだらいいのか考えるのに必死でした。それから出たばかりのベータハイファイデッキを買って、ワルキューレ全曲が1本のテープに入れられるようになりました。
 その後、銀座数寄屋橋ハンターで、中古のLPで、ショルティ盤全曲も買いました。しかし、ベームはすごいですね。昨日フィガロのDVDでも感動したところです。

投稿: にけ | 2007年8月20日 (月) 16時45分

にけさん、こんにちは。リングをカセットに収めるのは、私も年末のバイロイト放送でかなりの修行を積みました。
60・90・120分のテープを駆使して、いかに中断少なく録音するか。
社会人となって一人暮らしを始めるとき、「ベームのリング」をカセットに収めました。やはりテンポが速いため、テープが妙に余ってしまったことを覚えてます。

ハンター!、懐かしいですね。もう閉店して久しいです。
そしてベームのライブはすごいですね!!

投稿: yokochan | 2007年8月20日 (月) 21時42分

『ヴァルキューレ』の感想をWeb検索して、このBlogに行き当たりました。相当のワグネリアンとお見受けしました。
 ことし2月末に二期会の『ヴァルキューレ』が10年振りに公演されることは、ご存知と思います。
 私も、日々、第一幕だけでもきちんと鑑賞しようと努力しています。ただ、あるシーンの解釈に苦しんでいますので、ご意見を聞かせて頂けると幸いです。

 一幕の最後近くに、ジークリンデがシークムントに本当の名前を問うシーンがあります。
 erkannt' ihn sein Kind ---
schon wollt' ich beim Namen ihn nennen!
(音楽の唐突な中断)
Wehwalt heisst du fuerwahr ?

 私には、ジークリンデが何ゆえにこのように問うのか、今ひとつピンと来ないのです。

 ショルティー版はお気に召さないようですが、ジークリンデ役のクレスパンは完璧なドイツ語こなしているようです。
 彼女の歌を聴いていると、どことなく、『あなたの名前がヴェーヴァルトなんて変よ、そんなはずはないはず。』と歌っているように聞こえます。

"nennen!"と叫ぶ辺りから、音楽が中断し、名前を問う辺りのジークリンデの心理を解説してもらえないでしょうか?

投稿: Az猫ロメ | 2008年2月12日 (火) 13時09分

Az猫ロメさま、はじめまして。
ワグネリアンと言われてしまうと気恥ずかしいですが、相当に好きです。
二期会のワルキューレ、私も楽しみにしております。
キャスト違いで2回も行くつもりです~バカですね。

さて、ご指摘のジークリンデの問いかけの個所。
昔から、大きな休止があって印象的なところだと思ってましたが、あらためてご指摘を受けるとなかなかに難しい場面に思います。
まずジークリンデは、ジークムントの目に、かつて婚儀に訪れたウェルゼ(ヴォータン)の目と同じものを見つけました。
そして、その婚儀のおりの老人の目に、慰めを感じ、そこに父を感じたのです。
そこで、あなたは「ヴェーヴァルトですか?」と聞きたかったと言うわけですが、この問いかけは、かつて会った父と、父と同じ輝きの目を持つジークムント双方にになされているのでは、と思ったりもしてます。
悲しみに満ちた生活の自分が、ヴェーヴァルトの一族であることを認識しつつ、それを父に確認したかったと同時に、ジークムントに確認したい思いがあるのでは。

その後の二人のやりとりは、もうすでに心の中では確信しているのに、フリートムントと名乗れないのか?とか、父の名前は?とかの確認作業となります。

父が悲しみの生活から救ってくれそうだったが、今度は解放者としての兄がやってきた。そして兄を愛し恋人となってゆく。
このあたりの感情の変化が、徐々に高まってゆく場面なのではないでしょうか。
ですから、ジークリンデにとっては、ジークムントは、世間が言う悲しみを守るものでなく、愛を守るものであって欲しいのです。

はなはだ、私ごときの貧弱な思いで、失礼をば申し上げました。

クレスパンのジークリンデは、好きですよ。
カラヤン盤でのブリュンヒルデも少し無理はありますが、素敵な歌唱ですし。

投稿: yokochan | 2008年2月12日 (火) 23時26分

 改めて、Blogを見させて頂きますと『すごい!!』の一言につきますね。私は、もっぱら図書館のCDや文献で「庶民的」(=安上がり)に楽しむ程度です。

 『ヴァルキューレ』は、今回、1幕だけをテキストと首っ引きでショルティ盤を聞き準備しましたので、公演会場で「眠らないように」と願っています。

 さて、例の箇所は、Muse(クラシック専門SNS)の管野さん(ドイツ在住の指揮者)の話しでは、ジークリンデが思いにふけっている状態を楽譜上では「完全休止」で表現しているところだということでした。

 何の思いにかられているかは、些細な問題に過ぎないと思いますが、二期会公演では、どんな風に演出されるかを楽しみにしています。

 台本を精読すると、クレスパンのジークリンデ役は少し、元気すぎるような気がします。しかし、カラヤン版のヤノビッツはいささか「少女ぽい」気がしています。

 ブリュンフィルデは15・6歳の勝気な少女、双子の兄妹は20代過ぎの、非情な運命に苦しみ、理想の愛に救いを求める「蒼い若者たち」・・・。そんな配役をもった決定盤はないものでしょうか。

投稿: | 2008年2月13日 (水) 13時48分

お褒めいただき、くすぐったい思いですが、要はバカなだけです。気がすまないのです。因果な道にはまってしまいました。

ジークムント・ジークリンデの歌唱に決定盤はないと思いますし、聴く側の好みで千差万別でしょうか。
ご指摘の雰囲気ならば、ペーター・ホフマンとアルトマイアーのブーレーズ盤が演出のP・シェローの演劇的な意図にもあっていと思いますが、いかがでしょうか。

来週の本番では、きっと眠くなる暇もなく、大いにこの愛憎溢れる楽劇をお楽しみになれると思いますよ。
私も楽しみでなりません。

投稿: yokochan | 2008年2月13日 (水) 23時48分

 奇遇ですね、ワーグナー好きの友人が「これを見ろ」とブーレーズ盤のDVDを貸してくれました。
 ペーター・ホフマンは中々のイケメンで、アルトマイヤーの「女らしさ」には感心しました。この二人は良いのですが、ジークフリートとブリュンフィルデが「いささか変?」と思いました。(「贅沢言うな!」ということでしょう)

 しかし、何ですね、『ヴァルキューレ』第一幕は、双子の兄妹のヴェルフィング(Woelfing=狼一族)とフンディング(Hunding=犬一族)との確執と考えると、結構「哀れ」に思えます。

 つまり、「子連れ狼」と「幕府の犬=柳生一族」との闘いです。多少、脚色に変化をもたらさないといけませんが、父とはぐれた狼少年が、多勢に無勢の「糞」ディングのもとに監禁されている「妹」を開放する。台本では「蛇の眼の輝き」をしているとされていますが、「飼い犬」と「野生の狼」との姿形の違いは歴然です。しかも、「Hund族」共の度重なる「狼狩」によって群れが激減し、「血族を遺す」には「近親相姦」しかない!というわけです。
 ロシアのあくどい「皮商人」とその「犬共」によって絶滅に瀕している「ツンドラの白豹」みたいなもんですかね・・・。

 『指輪』シリーズは、たまに聞く程度でしたが、二期会公演があるというので、集中的に聞きましたが、第一幕を「親とはぐれた白豹兄妹の再会」と考えると、『フン!糞!Hund族はけしからん!』と思った次第です。

 いずれにしましても、時々Blogを拝見させてもらいたいと思います。ブーレーズ盤の紹介有難うございました。

投稿: | 2008年2月14日 (木) 13時54分

ブーレーズ盤はやはりDVDでご覧いただくとその良さがさらに楽しめますね。プリミエ当事は非難ごうごうでしたが、今は普通に楽しめます。
そのあたりの対比を、二期会の舞台でも楽しめたらいいと存じます。
「子連れ狼と幕府の犬」、これはいいですね。
なるほどの感あります。父なるウォータンが世間の代表たる妻に屈し、愛するわが子を見捨てざるを得ない葛藤。
幕府の犬は神々の没落の、単に歯車に過ぎずません。
ワルキューレ以降も是非お楽しみください。
こちらこそ、ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2008年2月14日 (木) 23時12分

 yokochan様今晩は。
恥ずかしい限りなのですが、名盤の誉れ高いベームとブーレーズの指環を今年まで聴いたことがありませんでした。yokochan様や常連の皆さんと比べると私のワーグナー鑑賞は質量ともに貧弱で今年まで指環全曲はカラヤン、ショルティ、レヴァイン、ヤノフスキぐらいしか聴いたことがありませんでした。ただ指環の管弦楽曲集を集めるのが何故か好きでセルやドラティやショルティ&ウィーンフィルやメータやマゼールのものが好きです。演奏ではセル、編曲の面白さではマゼールが好きですね。マゼールは指環全曲を交響詩のように再編集してしまいました。セルは故人の指揮者でマイベスト3に入るほど好きな指揮者です。「指環の全曲で、セルの管弦楽曲集と演奏スタイルが最も近いのは誰の指環でしょうか?」と某掲示板でたずねたところ、「演奏に迫力を求めるならベーム、響きの美しさを求めるならブーレーズ」と教えてくれた人がおりまして、今年3月ごろに少し奮発してブーレーズのDVDを購入し、7月ごろにベームのCDを買いました。ワーグナーファンと言うのは本当にお金がかかるものなのですね(笑)この二人の指揮者の指環は本当に凄いですね。黄昏の第1幕なんて何ぼなんでも長すぎるでしょうワーグナー先生と私などは思っていたのですが、ブーレーズ盤で聴くと長さを全く感じませんでした。演出もまったく違和感を感じませんでした。レヴァインの指環のシェンク演出のほうが時代がかって仰々しく見えるほどです。ユングのジークフリートは、小粒だという批判があるそうですが、私は単細胞豪傑のジークフリートがヴォータンほどにはスケールの大きなキャラクターに見えないので、かえって好感をもってしまいました。それにホフマンのジークムントがかっこよすぎてしびれました。ベームの指環はある意味ブーレーズよりももっと凄いですね。確かにセルの管弦楽曲集の凄演を連想させられます。中学時代の自分に「最初の指環はベームにしておけ」と忠告したくなりました。

投稿: 越後のオックス | 2008年12月 7日 (日) 00時10分

越後のオックスさま、こんばんは。
カラヤン、ショルティ、レヴァイン、ヤノフスキ、これらの名盤にベームとブーレーズをお聴きであれば、もう十分ではございませぬか。
私は、ベームで育ったものですから、私の世代ではショルティ派が多いのにくらべ、リングといえば、ベームであります。
社会人になって、というかCD時代になってからは、ほぼすべてのリングを揃えましたが、さすがに最近たくさん出てくる新盤や映像までは手が回りません。
ほかの6作もあることだし、ともかく金がかかるのがワーグナー。まったく困ったものです。

投稿: yokochan | 2008年12月 7日 (日) 23時29分

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