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2007年12月 6日 (木)

シベリウス 交響曲第6番 ブロムシュテット指揮

1 帯広駅前にて。
先週のこと。ところどころに、その前の週に降った雪が凍って残っている。

夕方5時前なのに、気温は0度に近い。身を切るような寒さが、空気を澄んだものにしていて、イルミネーションがとても映える。

6blomstedt

シベリウス交響曲第6番。この渋いが魅力的な交響曲をどう称えたらよいのだろうか。
幻想的・内省的・民族的・教会的・・・・・・、どんな言葉も当てはまるし、逆にそのような言葉なんて一切不要にも思われる。
このことは、同時期に着想されていた第7交響曲にも言えることだ。
シベリウスが行き着いた彼岸の世界とでも言おうか・・・・・。
でも風景的には、北欧の厳粛な自然を思わせる。

1923年の完成で、5番からは8年の歳月が流れているものの、5番作曲時からこの曲も計画されていた。シベリウスらしく、じっくりと書き上げた6番ではあるが、4楽章という伝統的なスタイルを持ちつつも、全曲は30分たらずのモールァルトサイズだし、オケ編成も大きくはない。調性はニ短調ながら、教会旋法を用いていて、牧歌的な5番を挟んだ4番への親近性もある。

やはり冬の音楽。冷たい空気のなかで聴いてみたい音楽だ。
どこまでも澄み切った雰囲気が支配していて、4楽章のどこをとっても北国の響きがする。
私の好きな場面・・・・、1楽章の弦の分奏による澄んだ旋律、弦とハープの上に乗って登場するフルートの楽しい旋律、どこまでも続く弦の刻み。2楽章の終わりのほうに出てくる弦の流れる川のような刻み、その上に管が小刻みに歌う。3楽章のきっぱりとしたエンディングと、それに続く4楽章の教会風な出だしの対比。一転リズミックに動く主部。思わず4拍子で指揮が取りたくなってしまうノリのよさが続くけれど、最終部ではテンポも落ち、昔を回顧するような寂しい雰囲気になり、憧れを抱きつつ静かに曲を閉じる。

スウェーデン出身のブロムシュテットは、ニールセンとともにシベリウスを得意にしている。
シベリウスにもスウェーデンの血の流れていたゆえ、同属の血が騒ぐのだろうか。
明るいカリフォルニアサウンドのサンフランシスコ交響楽団から、驚くほど渋くもあり、明快かつ清潔な音色を引き出している。
この菜食主義で潔癖な指揮者は、ドレスデンを振れば馥郁たる音色を引き出すし、ゲヴァントハウスでは以外なほど機能的で明るい音を出していた。
なかなか個性が掴めない人だが、その個性はこの明晰なシベリウス演奏にこそ出ているようだ。
デッカの録音の素晴らしさも特筆ものだろう。
ブロムシュテット&サンフランシスコが残したCDはどれもこれも素晴らしいものばかり。

2 3

帯広駅と、電車から見た新夕張あたりの車窓。
今週はもっと深い雪景色となっていることだろうな。

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