ベートーヴェン 交響曲第7番 トスカニーニ指揮
暖かかった先週のある日、仕事で東麻布の法務局まで行った。
そこから、久方ぶりに麻布十番へ足を伸ばし散策。
私の職場から、麻布まで歩いても15分くらい。
眠くなった時など、ちょうどいい散歩コース。
でも気をつけないと、いい蕎麦屋や焼き鳥やがあるから引っ掛かったら仕事が出来なくなっちゃう。
メインの大通りから、十番温泉と更科堀井、その奥には六本木ヒルズ。
このところ、初期の妖精にはじまり、ワルキューレとすっかりワーグナー漬けの毎日だった。
ワーグナーは毎日でもOKだけれど、ほかの曲も聴きたい。時間と体があといくつも欲しいもんだ。
今日は、そのワーグナーが「舞踏の聖化」と評した弾むリズムが強力な推進力を呼ぶベートーヴェンの交響曲第7番を聴く。
泣く子もだまる名曲中の名曲。
私がクラシックを聴き始めた頃は、そんなにメジャーな初心者向きの交響曲ではなかった。
タイトル付きの作品「英雄」「運命」「田園」「合唱」からまず入り、この7番にたどり着くのは、少し後だった。
それが、いまやいきなり7番というファンも多いのではないかしら。
「のだめ」効果もさることばがら、乗りのいいリズムや、明るい熱狂などが今の世相にも合うのではなかろうか。
1812年の作曲といえば、まさにチャイコフスキーの大序曲、そう、ナポレオンのフランス軍ロシア敗退の年。ナポレオンと同世代のベートーヴェン、ヨーロッパではいろんなことが起きていたんだな。
日本は江戸末期、11代将軍家斎の時代で、各地で異国人が現れたりし始めた頃で、浮世絵も全盛時期に入る頃。う~む。
ちなみにワーグナーが生まれる1年前。
トスカニーニとNBC交響楽団の1951年の録音で聴く7番は、一聴するとテンポが速いから威勢がいいだけに聴こえるが、そうした一面は認めつつも、よく聴けば音楽の仕上げが極めて緻密で、どこをとっても完璧なアンサンブルに裏付けられた強靭な歌に満ちている。
余分な音はひとつもなく、音がパンパン出てくる。
それでいながら、姿かたちが完璧に美しいフォームを保っていて、どこから見ても整然とととのっているところがすごい。
硬派の7番だけれど、完璧なまでに独特の熱狂感のあるトスカニーニの演奏、久しぶりで聴いて背筋が伸びるような思いだった。
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コメント
こんばんは。
私もトスカニーニのベートーヴェンは好きなのです。
が、全集の5,6,7,8番の2枚分ディスクを持っていないことに気づきました。
4番まででお腹いっぱいになっていて買って聴くのをすっかり忘れておりました。
次回ショップでの購入リストに入れておきます!
投稿: ピースうさぎ | 2008年2月25日 (月) 23時12分
ピースうさぎさん、こんばんは。
お腹いっぱいの気分、ワカリマス(笑)
結構、強烈で集中力を要求されますからね。
コワイ顔ですが、以外に偶数番号なんかもいいんです。
投稿: yokochan | 2008年2月26日 (火) 00時11分
yokochanさま こんばんは
珍しく仕事で、コメントができませんでした。
マエストロの演奏
元気が出るんですよ
あれほど口汚く団員を罵っておきながら
あれほど団員に尊敬された指揮者は、珍しいのではないでしょうか?
私はマエストロ・トスカニーニを深く尊敬しています。
私のアイドルなんですよ。
ベト7の推進力 半端ではないですよね
何かが乗り移っているのではないかなって思います。
ミ(`w´)彡
投稿: rudolf2006 | 2008年2月26日 (火) 23時10分
yokochanさま こんばんは
コメントをしたら、エラーが;;
マエストロ・トスカニーニ
私のアイドルなんですよ
あれほど口汚く団員を罵っておきながら
あれほど団員に尊敬された指揮者は皆無では
ないでしょうか~
ベト7
あの推進力、他では聴けない世界ですよね
私はマエストロ・トスカニーニを尊敬しています。
ミ(`w´)彡
投稿: rudolf2006 | 2008年2月26日 (火) 23時15分
rudolfさま、こんばんは。
ご返事が大変遅れてしまいました。出張中でして、雪の東北におります。
偉大なマエストロ・トスカニーニへの愛情と敬愛に溢れたコメント、ふたつともありがたく頂戴いたしました。
私も久々にトスカニーニを聴いて、身の引き締まる思いをしました。トスカニーニのオペラも最高ですね、自ら歌ってますよね。
投稿: yokochan | 2008年2月28日 (木) 23時22分
トスカニーニの同曲異盤の論議は、モーツァルトの『ハフナー交響曲』やベト7は、録音条件の優れたNBC交響楽団とのそれより、音の古いNYPとの旧盤の方が、優れて居るとの論調も屡々見かけましたね。まぁ、曲により様々なケースが在るようです。
投稿: 覆面吾郎 | 2020年7月15日 (水) 11時49分
トスカニーニは、そんなに聴かないので、いろんな異演を集めて聴くことはないと思いますが、私にとってのアバドのように、ひとりの演奏家の歩みを聴きとおすという意味でわれわれ音楽好きはやってしまう事象でありましょう。
投稿: yokochan | 2020年7月17日 (金) 08時40分