« 神奈川フィルハーモニー演奏会 シュナイト指揮 | トップページ | バッハ ヨハネ受難曲 ヘレヴェッヘ指揮 »

2008年3月15日 (土)

東京交響楽団演奏会 大友直人指揮

Tso 大友直人指揮の東京交響楽団演奏会を聴く。
昨晩のブルックナーの祈りに満ちた演奏会の後だけに、気持ちを整えるのが容易でない。

でも、朝からしっかり仕事をこなして、さあ行くぞと池袋。
東京芸術劇場はオケはよく鳴るけれど、ちょっとデカすぎて、あんまり好きでない。

半年以上前からチケットを確保していたが、その時取れた一番いい席でも3階席。
心配したとおり、独唱の声が響いてこない

初めて実演で聞く大好きな曲なのに、損した気分だな。
ほぼ満席のホール。

土曜の午後に、グリーンスリーヴスメンコンをやると集客効果がたっぷりあるということか。
 それと目についたのは、招待客の方々。スポンサーがたくさんついてるから当たり前のことだけど、お金を払って真剣に聴きにくる客がよく聞こえない席で、ご招待の方々が良い席に陣取るのってなんともいえませんなぁ。
先週のガラガラの戦争レクイエムと大違い。日本の音楽界の考えさせる一面なり。

いずれにせよ、このホールは要注意だな。

   ヴォーン・ウィリアムズ 「グリーンスリーヴス」による幻想曲
   
   メンデルスゾーン    ヴァイオリン協奏曲
                  Vn:大谷康子

   ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第1番「海の交響曲」
           S:サリー・ハリソン   Br:オーエン・ジルフーリー

         大友直人 指揮 東京交響楽団/東響コーラス 
                          (3月15日 東京芸術劇場)

前半は、私にとっては前菜のようなもの。
さわやかなグリーンスリーヴスに続いて、ポピーの花を思わせるオレンジのドレスで登場の、東響コンマスの大谷さんのメンデルスゾーン。
爽快かつ軽快な演奏で気持ちもなごみ、美しい2楽章では、ぼぅ~っと(眠い)してしまった。
普段忘れさってしまったような名曲だけれど、こうして聴いてみるとメンデルゾーンって、メロディーメーカーだなと、つくづく思う。そして全曲がアタッカで結ばれているのもユニーク。
満場の拍手に、バッハの無伴奏パルティータ2番からアンコールが弾かれた。
コンマスがソロのコンチェルトって、お互いに楽器をすごく聴きあうし、親密で和やかなムードがいいもんだ。大谷さんは、お茶目だし。

後半は、楽しみにしていた「海の交響曲」。
残念な気分はさきに書いたとおり。
独唱二人とも声が通らなかったから、席のせい、ということにして、あとは合唱とオケに集中した次第。
それでも打楽器ばっかしゴンゴン響くこの席はいったい・・・・。
いやいや、気を取り直して聴かなくちゃ、なんてことを1時間中やってた私。

でも、しみじみいい曲なんだ。
冒頭の「見よ!海を・・・」この出だしでもうジワ~ときてしまった。
そのあとは、書いたとおりの葛藤状態だったけれど、長大な4楽章の素晴らしさ。
その後半は涙が溢れてとまらなかった。相変わらず独唱は口パク状態だったけれど、音楽はアールデコ調のホール自慢のオルガンも厳かに加わり、私の心をどんどん締め付けてくれる。
外洋に漕ぎ出す船、その船がかなた、おぼろげに見えなくなってゆく・・・、そんな雰囲気で曲はあまりにも印象的に静かに終わる。
拍手はしばらくなし。昨日の神奈川フィルに続き、今日もまた緊張をともなった素適な余韻を楽しむことができた。

それにしても、おおらかそうなイギリスのねーちゃんのようなソプラノと、R・ティアーを思わせる濃い外観のバリトンの声が楽しめなかったのが残念至極。
大友さんは、気持ちよさそうな、いつにもましてスマートな指揮ぶり。
安定感抜群の東響から、イングリッシュテイストの響きを充分引き出していた。
オケはとくに木管が素適だ。
そして、暗譜で歌ったコーラス!素晴らしい。
昨晩もそうだけれど、日本人の歌への思いと団体活動的な合唱への適性は、その勤勉さゆえに世界髄一ではないかしら。

RVW没後50年の今年、まずはいい音楽が聴けたことが喜び。
くやしいから、B・トムソンとハイティンクのCDを聴いております。

過去記事、プレヴィンの「海の交響曲」はこちら

|

« 神奈川フィルハーモニー演奏会 シュナイト指揮 | トップページ | バッハ ヨハネ受難曲 ヘレヴェッヘ指揮 »

コメント

こんにちは。
やはり心配していた通りのことが起こっていたのですね。(前から2番目の席で歌手の声があまりうるさくない→後ろのほうの席は聞こえない)このイギリス人歌手さんたちはリリックな声だったから、仕方ないですね、彼らのせいではありません。あのホールはでかすぎます。あのホールで声が後ろまで響くのは日本ではマリ緑川くらいでしょう。

もうちょっとちょうどいい席にすればよかったなあなんて思ってたのですが、S席はきっと招待客でいっぱいだったのですね。本当に聴きたい人がいい席を取れないなんて、困ったものです。

投稿: naoping | 2008年3月16日 (日) 07時47分

こんにちは。
確かにあの独唱二人の声は、見た目と違いリリックな声でした。
残念です。マリさんなら確かに。
それと先週の石野さんならもしかしたら・・・・。

いずれにしても、メンコンの組み合わせだと人気でますね。
去年のエルガー2番も、チャイコでしたし・・・。

投稿: yokochan | 2008年3月16日 (日) 14時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/151893/40512628

この記事へのトラックバック一覧です: 東京交響楽団演奏会 大友直人指揮:

» 大友さんの「海の交響曲」 [音源雑記帖]
東京交響楽団・芸術劇場シリーズ第95回ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴズ [続きを読む]

受信: 2008年3月16日 (日) 07時19分

« 神奈川フィルハーモニー演奏会 シュナイト指揮 | トップページ | バッハ ヨハネ受難曲 ヘレヴェッヘ指揮 »