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2008年3月17日 (月)

メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」 マリナー指揮

Forum1_2 東京フォーラムに飾られたチューリップのモニュメント。
いたるところに、色とりどりのチューリップが植えられ、やや人造的だけれど、とても美しい。
どこまで持たせるのか、まだ開花していないけれど黄色がとてもいい。

今年の春夏は黄色系が流行色になるそうだ。
バブル期に流行った夢よもう一度との思いらしいが、今更ちょっとね。
それよりも、いやなことが世界的に日々起こるから、落ち着かないねぇ。

今日は朝から、腹の腹筋がくしゃみをすると痛む。
激しく舞う花粉で、くしゃみのしすぎが原因かもしれない。
結構、激しいクシャミをする私。
オヤジだけど、よくある「へっくしょ~ぃい」といった、まさにオヤジ風のクシャミじゃなくて、「へくしぃん」といったような、カトちゃん風のくしゃみをします。
でも腹の底から思い切り出るもんだから、耳と腹にくるのである。
歩きながらすると、思わずよたってしまい、転びそうになることもある。
車にひかれないように気をつけなくちゃならないのだ。

Marriner_mendelssohn 今日は朝から陽気がよかった。夕方は風が出て冷たかったけれど、明日はまた日差しが暖かいらしい。
そんな、花粉舞う日に、目をこすりながら聴く音楽は、メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」。
別に花粉の季節に聴かなくてもいい曲だけれど、その明るい陽光を浴びたような響きに、こちらも、おおらかで開放的な気分になる音楽。

メンデルスゾーン(1809~1847)も38歳で早世してしまう短命の作曲家だったが、モーツァルト(35歳)、シューベルト(31歳!)の二人ほどには、もっと長生きしていれば云々と言われることがないように思う。
ほかの二人が死と隣合わせのような音楽を書き、その先いったいどうなってしまうのか?との思いを抱かせるのに比べ、メンデルスゾーンは、ユダヤ人として経済的に恵まれた環境にあったこともあって、その屈託のない伸びやかな音楽が、長命したとしても変化するのだろうか、との思いを抱かせるから・・・なんて思ってしまう。
そんな一面が逆にメンデルスゾーンの素晴らしいところであろうか。
いつでも、優しい微笑みのような暖かさがあり、短調の場面でも美しくもはかない抒情が聴かれる。

「イタリア」は陽気で明るいのは表面的なだけで、やはり北国ドイツからみたイタリアの風情が強いように思う。表題音楽が得意なイメージがあるメンデルスゾーンだけど、しっかりとした構成感があり、ドイツ音楽の伝統にしっかり根付いた人だと思う。
忘れちゃいけないのは、バッハの「マタイ受難曲」を発掘したのはメンデルスゾーンなのだから。

アバドの演奏を過去2回とりあげているので、ムーティかマリナーのどちらかにしようと2枚を取り出し、1楽章だけを比較した。
元気ハツラツの70年代ムーティもいいが、いまの気分は落ち着きのあるマリナーアカデミーの演奏だ。
マリナーはアーゴ(デッカ)とフィリップスの2回の録音があるが、今日は旧盤で。
余分な脂肪分を間引きしたかのような、さわやかなアカデミー室内管の響きが実に清涼だ。見通しよく、スコアがまるで目の前に見えてくるような心弾む演奏。
コクや色を求めようとしたら見当違い。
カップリングの3番と併せて聴くと、さらに爽快・明朗な気分になる。
 そんなマリナーの2度目の録音は、かなり深みを増し落ち着いた風情になっているが、そちらは3番でまたいずれ。

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