オペラ・スター・チャリティ
静岡県島田市あたりの茶畑。
お茶の本場では、ちょいと道をそれるとこんな光景が延々と続く。
これから緑がどんどん濃くなり、「夏も近づく八十八夜~」という世界になるわけね。
話かわって、今日土曜日、会社でお仕事をしていたら、夕方エレベーターを使わず、外階段をドタドタと昇り降りする数名の足音。
ん?と思っていたら、激しくドアをノックするじゃない。
事務所は休日もあって私ひとり。
ノックとともに、入ってきた人は「○○警察です!」・・・・・。え?!っとばかり、応対に出ると、下の階の会社に強盗が入ったという。バールで、ドアをこじ開けて、侵入しようとしたところ、セコムのアラームで逃げたらしい。ほんの30分ほど前のことらしく、大きな音を聴かなかったか?とか、今日は何時からいて、何をしてたか?とか聞かれた・・・・・・。
いやはや、一歩間違えれば、ワタクシ襲われてました!
一人だったので、インターネットラジオを流していたしので、人がいることがわかったのかもしらん。音楽に救われました!
「音楽は人を救う」
ガン撲滅チャリティだったかと思うが、1976年頃に発売された「オペラ・スター・チャリティ」のレコード。
今、住む私の家ではLPが聴ける機器はないが、高校時代、出てすぐに購入し、飽くことなく擦り切れるくらいに聴いたもの。
DG傘下の演奏家達が、まさにチャリティでとっておきのオペラのアリアや序曲を録音した。
まさに、このLPだけのための録音がほとんどで、ここでしか聴けない演奏もあって、今では極めて貴重な音源になっている。
ヴェルディ 「運命の力」序曲 カラヤン ベルリン・フィル
「ドン・カルロ」 ロドリーゴの死 ドミンゴ(2役)、アバド ロンドン響
ベルリーニ 「ベアトリーチェ・ディ・テンダ」 フレーニ、マシーニ ウィーン響
モーツァルト「フィガロの結婚」序曲 アバド ウィーン・フィル
「イドメネオ」 ホルヴェーク、デュトワ ロンドンフィル
「コシ・ファン・トゥッテ」 プライ、ベーム ウィーン・フィル
ヘンデル 「ベレニーチェ」 F=ディースカウ、リヒター ミュンヘン
ビゼー 「カルメン」前奏曲とハバネラ ベルガンサ、クーベリック バイエルン
ワーグナー 「ローエングリン」3幕前奏曲 ベーム ウィーン・フィル
こんな収録曲に、今なお魅力を感じる方が多いのではないだろうか。
カラヤンのヴェルディ序曲は、この曲が初録音。光彩陸離たる燦然たる演奏とフィルハーモニーザールの響きに驚愕した。
アバドの水も滴るドン・カルロとドミンゴのバリトンの素晴らしさ。
フレーニの耳も洗われるかのようなベルカント歌唱。アバドやベームのオペラテックな雰囲気。そしてなんといっても、クーベリックとベルガンサのみずみずしくも、生きのよいビゼー。
こんな美味しい音源、復活はその由来から難しいかもしれないけれど、もう一度いい状態で楽しんでみたいな!
そして、いつまでも音楽を楽しむには、健康注意だ。
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コメント
こんばんは。
アブナイところでしたね。ご無事でなによりです。
さて、このレコード、私も大事にしております。
クーベリックとベルガンサのカルメンが聴けるだけでも有り難く、手離せない一枚です。前奏曲の後半部、クーベリックの足踏み鳴らす音も生々しい、ライヴみたいな熱演ですね。
投稿: 親父りゅう | 2008年4月20日 (日) 02時31分
いやー、ご無事で良かったです。物騒ですなぁ。最終的には自己防衛しかありませんな。
投稿: リベラ33 | 2008年4月20日 (日) 06時35分
あら、茶畑。懐かし~(静岡県民)
ちなみに島田は母親の職場があるところです♪
私も最初の頃はLPで聴いていた世代です。
実家には立派なステレオが残っていますが、残念ながら針が無く、もう聴けないのですよね。
針を置いた時のポツポツいう音がたまらなく懐かしくなることがあります。
ドミンゴが「ドン・カルロ」で二役を歌ったのはこの時の収録だったのですか。
「セビリヤ」の二役は意外とつまらんと思ったものですが、「ドン・カルロ」のも聞いてみたいです。
投稿: しま | 2008年4月20日 (日) 17時51分
親父りゅうさん、こんにちは。
そうなんです、身近にこんなことが起きるなんて、物騒極まりないです。お互い気をつけましょう。
このLPを大事にお持ちの方がいらっしゃって、とてもうれしいです!
当時は、プライのコシ以外がすべて新録音で、音もいいし、スターオンパレードで、オペラの楽しみ方のひとつを覚えたものです。
そして、クーベリックのカルメン、素晴らしいですね。
アバドのカルメンが出る前、ベルガンサのカルメンが一体どうなるかの答えがこれでした!
いい時代でしたねぇ。
コメントありがとうございました。
投稿: yokochan | 2008年4月20日 (日) 21時09分
リベラさん、こんばんは。
いやぁ、あとで怖くなりました。
一人でいるときは、セールスが鬱陶しいので鍵を閉めてしまうことがあるのですが、逆に強盗さんも呼んでしまうのかもしれませぬ。
ニュースでの出来事ばかりでなく、事件は身近に起こっているのでした!
自己防衛ですかね、空しいけれど。いやなご時世であります。
投稿: yokochan | 2008年4月20日 (日) 21時13分
しまさん、こんばんは。
実はワタクシ、生まれは父の職場が一時あったこともあって、静岡県の最東の街の生まれなんです。
育ちは神奈川の西っ側ということで、いたって呑気に育ったのです(笑)
島田近辺は、空港が出来たりで、なにかと騒がしいでしょうね。
ドミンゴの二役は、このドン・カルロの二重唱が初のはずです。
このロドヴィーゴは、マジで素晴らしいですよ。
確かに、フィガロの柄じゃないですもんね。
シリアスな役がはまります。
投稿: yokochan | 2008年4月20日 (日) 21時19分
少しずつ過去の記事を読ませていただいています。
このLP、とても懐かしいです。中学生になったばかりの頃に購入しました。カラヤンの「運命の力」の序曲が目当てで買ったのですが、すっかり名歌手たちの歌に魅了され、このレコードが私にとってのオペラ(道楽)への入り口となりました。これを買ったときは、その後、大学入学を機に上京し、フレーニやドミンゴ、ベルガンサそしてフィッシャー・ディースカウなどの歌を実際に聴くことになるとは思ってもみませんでした。バーンスタインとアラウたちがアムネスティのために作ったLPをタワーレコードがCD化したときに、これも出るのでは期待したのですが、権利関係が難しいのか一度もたぶんCD化されていませんよね。残念です。
投稿: 名古屋のおやじ | 2014年1月13日 (月) 17時18分
名古屋のおやじさん、こんにちは。
ご返信、遅くなりました。
過去記事をご覧いただき、恐縮です。
このLPは、高校生のとき、その学校があった、「名曲堂」というレコード店で購入しました。
いまでは、そのお店もありません。
ともに、隔世の思い出です。
カラヤンの運命の力の目の覚めるような、光彩陸離たる鮮やかさ。
毎日聴きましたし、ほかの耳洗われるような歌手たちの歌声も、いまだに麗しい思い出です。
バーンスタインとバイエルン、アラウも、新鮮な2LPでしたね。
フレーニの真正ベルカント、ほんとに素晴らしかったです!
投稿: yokochan | 2014年1月15日 (水) 20時37分
愚生のレコード棚に幸いこの一枚、ございます。
プライのグリエルモが、ベーム指揮のザルツブルク祝祭小劇場での全曲録音からの転用、後はこのLPの為の新録音でしたね。アルバム制作の都合上、CDでの新装再発売は難しいかと思われますし、大事に取っておきましょう(笑)。オールスター-ガラ-コンサート的な、愉しい盤です。
投稿: 覆面吾郎 | 2019年6月 1日 (土) 08時47分