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2008年5月 8日 (木)

チャイコフスキー 交響曲第5番 ロストロポーヴィチ指揮

Misokatsu 今日は、「みそかつ」で参ろうか。
いうまでもなく、とんかつに、八丁味噌の味噌だれをたっぷりとかけたもの。
東海三県のとんかつやさんには必ずあるメニュー。
甘辛いタレは、一度食べると、クセになるけれど、私などは、ビールがないとつらいかも。
そんなこと言って、みそかつ丼をがっつり食べてしもうた。
スーパーの惣菜コーナーをのぞくと、このソースがしこたまかかったとんかつや、串カツがたくさん売っとる。
名古屋のみそかつの名店「矢場とん」も東京銀座に進出しておるでね。

 

Tchaikovsky_rostoropovich 昨年亡くなったロストロポーヴィチ
そのロストロポーヴィチの待望久しいチャイコフスキー全集が格安にて復活し、店頭に並んでいる。
私が大学時代、一挙に全集で発売されたが、貧乏学生ゆえ、そんな全集なんて手もでなかった。
FM放送のエアチェックで済ませていたもんだ。
オリジナルジャケットは、陶酔するロストロさんの指揮姿の大写しだったように記憶するが、今回の復活盤は、チャイコフスキーそのもののお顔で、これはこれだが、ちょっと残念。

 

すごいのは、格安に加えて6曲の交響曲、マンフレッド、ロメオ、フランチェスカなどが収録されての5CD。楽章の切れ目で、CDを替えなくてはならず、あと1枚増やしてもよかったかも・・・・。

この中から、何を聴こうか、大好きな1番を、とも思ったが、定番の第5交響曲から聴くことにしよう。
全曲52分。タイムを見れば通常45~7分ゆえ、遅い演奏ではないかと思う。
でも単に遅いのではなく、緩急のつけ方が大きいのだ。
ここぞというところで、思い切り感情移入しているから、速くてかつ遅くなる。
切々たる2楽章が特にそう。最後の金管の咆哮など、のたうつような趣きがあり、その後の慰めにも満ちた部分との対比が鮮やか。
終楽章の旋律は、ことさらじっくりと克明に奏でられ、終始このペースで進みあまりにも堂々たるフィナーレを迎えるこことなる。
いやはや、甘くも辛く、ユニークかつ熱い演奏だった。残りの曲や管弦楽曲が楽しみ。
フランチェスカ・ダ・リミニなんぞ、どうなってしまうのだろうか。

 

1976年の録音。いまはもうないキングスウェイホールの芯のある素晴らしい響きは、EMIにしては破格によい録音。
当時、ロンドン・フィルは、ハイティンクを音楽監督に、次期監督のショルティやジュリーニ、ヨッフム、テンシュテット、バレンボイム、そしてロストロポーヴィチなどを常連にして、充実した演奏や録音を次々に残していた。
くすんだ弦に、マイルドな管、ブリリアントな金管、まるで、コンセルトヘボウのような音色だった。
ヨーロピアンなオケに、ロシアに軸足を持った指揮者の稀なるコンビによるチャイコフスキー。
ロストロさんには、あとパリ管ともチャイコフスキー全集をやって欲しかった。

 

追)われ、ハイティンク/ロンドンフィルのベートーヴェン全集+ピアノ協奏曲(ブレンデル)の復活を待ち望む。

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コメント

ウマソすぎる(笑)

私が実家にいたときは、名古屋は一番身近な都会でした。なのでクラシックのコンサートといえばよく名古屋まで来てました。 
上京した今となっては「里に帰ってきた」という感じがするから不思議です。

ハイティンク/ブレンデル/ロンドンフィルのベートーヴェンは中古屋で買いました。

ブレンデルのベートーベンはこのほか、レヴァイン、ラトル、メータとの演奏、N響アワーで、マレク・ヤノフスキとの「皇帝」の演奏、芸術劇場で、アバドとの4番を聴き、どれも思い入れがあります。

アカデミー&マリナーとのモーツァルトも素晴らしいですね。

今年で引退とのニュースがショックで、巨匠の演奏がどんどん聞けなくなるのが残念でなりません。

投稿: dota | 2008年5月 9日 (金) 13時21分

みそかつ、いいですね。
名古屋人の私でもそんなに食べないですが、好きです。

投稿: ピースうさぎ | 2008年5月 9日 (金) 22時07分

dotaさん、こんばんは。
おいしそうでしょう!丼はがっつり食べるに限ります。

ブレンデルがお好きなのですね。
ハイティンクとのベートーヴェンが録音も含めて好きなのですが、CDは廃盤のまま。中古でもあまり見かけません。
初めてベートーヴェンの協奏曲を聴いたのは、初めて出た1000円のレコードシリーズで、ブレンデルとワルベルクの1番でした。若きメータとの皇帝もその一環でありました。
引退はまだまだ、もったいないですね。

投稿: yokochan | 2008年5月 9日 (金) 23時50分

ピースうさぎさん、こんばんは。
名古屋の食で勝手に盛り上がってます。
どれもこれもおいしいです。
みそかつは、最近関東のスーパーでもみそかつソースが売られていて、自宅でも楽しめるようになってきました。
名古屋発の食文化はなかなかのものですね!

投稿: yokochan | 2008年5月 9日 (金) 23時52分

初めまして。
みそかつ最高!
以前、名古屋によく出張していた当時、行けば必ず食べていました。(きしめんも)
かつどんは積極的には食べないのですが、みそかつにはハマリました。
申し訳ありません、初めての書き込みが音楽の話でなくて。

投稿: golf130 | 2008年5月10日 (土) 02時57分

golf130さま、はじめまして。
コメントありがとうございます。
音楽以外のコメント大感謝です。
食いしん坊の飲み助ですから、私の場合、音楽話と飲食話はセットであります(笑)

みそかつは、やはり本場で食べるのがおいしいですね。
かの地の方が、かつもカリっと揚がっているように思います。
貴ブログの方にもお邪魔させていただきますね。

投稿: yokochan | 2008年5月10日 (土) 11時52分

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このごろDoblogが重くなりました。更新もなかなか混み合っていてうまくいかないことが多いです。「ただいま混み合っています」というメッセージがおかしい。早朝なのに・・・・・しかも、ここは人口の少ないブログサイトだと思うんですがねえ・・・・・。 困ったもんです。 チャイコフスキーの交響曲第5番 ホ短調 作品64。 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮ロンドン・フィルの演奏。 1976年10月、ロンドンのキングズウェイ・ホールでの録音。EMI盤。 輸入盤の再発なって、廉価で全集が入手でき... [続きを読む]

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