ディーリアス 河の上の夏の夜 デル・マー指揮
今日は暑かったですな。
昨日から、静岡に出張。思い切って車で行ってみた。
千葉から途中富士市によって静岡市まで、約3時間半。
静岡でおいしすぎる寿司をごちそうになって、おでんも食べて、ラーメンも食べて、朝からお腹一杯で、静岡をあとにした。
神奈川の実家によって、昼食をいただき、寒川・綾瀬・大和・座間・横浜と周って、雷雨を抜けて先ほど千葉に帰還。ふぅ~っ!
こんな暑い一日、疲れた体を癒してくれるのは、ディーリアスのそこはかとない優しい音楽がいい。
この写真は、以前行った安曇野。涼しげであります。でも中国人のツアーと出くわし、その賑やかなことといったら・・・・・。
四季おりおりに、自然をいとおしむような美しい音楽を残したディーリアス。
人間の心理や悩み、葛藤を描き出すかのような深遠な音楽、構成のしっかりした論理的な音楽・・・、
それらとはまったく異次元の音楽がディーリアス。
人間よりは自然。
その自然から受けた感覚をそのままディーリアスの感性が音にしてしまった。
そんな音楽。
実業家の父の跡を継がず、酒とバラの日々を過ごし、晩年その報いを不自由な体となって受けてしまう。酸いも辛いも極め尽くした男が行き着いたノスタルジーに満ちた感覚の音楽の世界。
中学生の頃から聴くとはなしに聴いてきたディーリアスの音楽は、酒飲みの悪い大人となった今、本当に心に染みととおる・・・・・。
英国音楽愛好の道を開いてくれたのもディーリアス。
これからもずっと聴いてゆきたい。
もし、私の命が尽きることがあったら、ディーリアスの音楽をずっと流して欲しい・・・・。
「河の上の夏の夜」、この詩的な名前の曲は1911年の作曲。
フランスのグレ・シュールロワンで、川遊びを好んだディーリアスは、そのイメージそのままの小品を書いた。
緩やかに流れる河に舟を浮かべ、水の流れる音や蛙の声に耳を澄ませる。
遠くは、ぼんやりと霞んで見える。
あくせくした時間は、ここでは止まってしまったかのよう・・・・。
ノーマン・デル・マーは、すでに物故してしまった英国の名指揮者だが、CDは廃盤が多く、その存在は忘れられてしまったようだ。
エルガーやRVWとともに、このディーリアス演奏は、貴重な音源だ。
チャイコの5番など、かなり熱演型の指揮者と聞くが、このディーリアスはかつてのビーチャムをも思わせるような作曲家への愛情に満ちた桂演である。
ボーンマス響のあっさりした響きも美しい。
デル・マーの息子は、ベートーヴェンの交響曲のベーレンライター版の校訂者でもあって音楽親子。
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コメント
夏シリーズでディーリアスをとりあげましたが、この曲だけとりあげずにいます。そのうちに…と思っているのですが(笑)。
しかし、きれいな曲ですよね。デル・マーは確かヘルマン・シェルヘンの弟子だったと記憶していますが、亡くなってもう忘れられてしまいそうで…。このCDは20年以上前に買ったものです。ナクソスにはデータがアップされているので少し安心…。
投稿: Schweizer_Musik | 2008年7月21日 (月) 00時29分
schweizr Music先生、こんにちは。暑いですね。
夏の夜にディーリアスはぴったりです。
10分に満たない曲に、夏の夜の静かな雰囲気がとても出ております。
デルマーとシェルヘンは結びつかないですが、お弟子だったのですか。
私も、このCDは出てすぐに購入しましたから、同じ頃ですね。
時間の経つのは早いもので、妙に焦ってしまいます(笑)
TBありがとうございました。
投稿: yokochan | 2008年7月21日 (月) 20時29分