マーラー 交響曲第1番「巨人」 ヤンソンス指揮
ラーメンを貼ります。
別館にて過去紹介済ですが。
夜半にこんな画像をご覧にいれて恐縮であります。
今回の企画は、「マーラー&ラーメン」なのであります。
みんな大好き「マーラーメン」!
ちょいと強引な企画だけど、マーラーに食傷ぎみの私も、ラーメンとセットにして全曲を踏破しようじゃないか!
こちらのラーメンは、札幌の「菜」という店の「ぶた味噌ラーメン」。
チャーシューの角切りもごろごろ入った肉好きには堪らない一品。マイルドな味噌のスープは、心から和む味だった。
マーラー(1860~1911)の交響曲第1番は1889年の作。指揮者として、ライプチヒからブタペストへ移動するさなか、84年からじっくりと書き進めたこの作品は、当初、交響詩として発表されたらしい。
シュトラウスはオペラをまだ作曲しておらず、交響詩も数曲のみ。チャイコフスキーの第5が88年、ドヴォルザークの第8が89年、ブラームスは、85年に第4交響曲を書き終えていた。
これだけ普遍的な曲になると、演奏する側も聴く側もルーティンになりがち。
この曲をはじめて聴いたのは、もう何年前だろうか。高校生だったか、たぶんバーンスタインの演奏のFM放送かと思う。
それと、75年頃、ドホナーニがベルリンフィルを振ったライブをエアチェックして何度も聴いた。1楽章に一回と終楽章に二度訪れるクライマックスを身を痺れるような思いで聴いたものだ。
実演では、ドラティ/読響、ベルティーニ/都響、アバド/ロンドン響、小沢/新日、ずっと最近になってヤンソンス/コンセルトヘボウなどを聴いた。
これらの中では、日比谷公会堂を揺るがせるような音を引き出したドラティと、乗りに乗ったアバドのスタイリッシュな演奏が印象に強く残っている。
ヤンソンスは、オスロ・フィルとも録音しているが、第9とカップリングしたそのCDを棚に置いたまま聴かないうちに、コンセルトヘボウとの新盤が出てしまった。
2006年のライブで、ちょうど日本にこのコンビでやってくる直前の録音。
日本での演奏は、前半の内田光子のモーツァルトの25番とアンコールのシューベルトがあまりにも霊感に満ちた名演で、後半のマーラーは分が悪かった。
当時のレヴューを読み返して、マーラーの感動も書かれているので、良い演奏だったのだろう。でも心に残ったのは前半の内田のピアノだったから、ちょいと寂しい。
そんな思いを抱きつつ聴いたこのCD。
まず、録音が実によい。ホールの自然な響きを難なくとらえているし、音の溶け合いがとてもよろしい。ヤンソンスの唸り声も異様なくらいによく聴こえるし・・・。
そして演奏は、洗練され磨きぬかれた綺麗な演奏といえる。
ホルン、木管、自慢の弦、どれをとっても美しくホールの響きと渾然一体となった名器は、指揮していてとても気持ちがいいだろうな。
そして、いつものヤンソンスらしく音楽はイキイキとしていて、リズムの弾み具合も抜群。
3楽章の民謡調の哀感に満ちた旋律と行進曲の対比などは、そうしたヤンソンスの個性が実によく出ているし、終楽章の着実な盛上りとエンディングなどは、聴かせ上手のヤンソンスならでは。最後の盛上りは実際に、ホンマにすごい!
だが、そろそろマリス君には、もっとさらなる深みある次元へと到達して欲しいものだ。
うまく聴かせるという以上に、何かもっと突き抜ける何かが欲しいような気がする。
こんなことを思いながらも、そのライブに接すると、ものの見事に乗せられてしまうんだな、マリス・ヤンソンスにね。
一年おきに、手兵を替えて、この秋もやってくるヤンソンス。
今年は、演目があまり触手が伸びない。
ドヴォ8、イタリア、ラヴァルス、展覧会、ブラ3・・・・・・。
何だろね?このプログラムは??アンコール大会が目に見えるようだ。
プロモーターの考えなのかしらんが、本拠地では、トゥーランガリラとかワーグナーとか、面白そうな演目をやっているのに。そんな本格演目でも充分会場は埋まりますよ!
明日は「復活」だっ!
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コメント
こんにちは。
ドラティ/読饗、前半がハイドン「ロンドン」でしたら、たぶん同じ演奏会に行きました。
2階の前方にいましたが、手堅いアンサンブルと最後の大音響の炸裂は、未だに忘れられません。
あの頃は文化会館が改装中だったので、日比谷とか郵便貯金会館でよくコンサートをやっていましたね。
投稿: 吉田 | 2008年7月10日 (木) 12時41分
吉田さん、こんばんは。
そうです、ロンドンです。同じコンサートですね。
確か、抽選であたったタダ券だったです。
そして終楽章で、ホルンが立ち上がって楽器を上に掲げて演奏するのをみて、えらい興奮しました。
今の東京のホール事情を思うとウソみたいな時代でしたね。
投稿: yokochan | 2008年7月10日 (木) 21時21分