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2008年8月 5日 (火)

尾高忠明指揮 東京フィルハーモニー交響楽団演奏会

Muza フェスタサマーミューザ、尾高忠明指揮東京フィルハーモニー交響楽団演奏会を聴く。
好きな指揮者、尾高さんお得意のラフマニノフだけのコンサート、しかも割安のチケットでもあり、早くからチケットを入手済み。そんな時に限って仕事が入りそうになったが、必死の抗弁ですりぬける。

蒸し暑さと激しい雷雨の一日だったけれど、尾高さんの指揮する真夏のラフマニノフは、べたつかず、爽やかですらあって、心軽やかにミューザを後にした。

ラフマニノフ  ヴォカリーズ
                     パガニーニの主題による変奏曲
                          ピアノ:小山実雅恵
          交響曲第2番
              (8月5日 ミューザ川崎)
                     

ヴォカリーズはまずは小手調べ、夏の夜にぴったりの涼しげで、はかない音楽。気持ちのこもった演奏。
 次いで、小山さんのパガニーニ変奏曲は、小気味いい軽やかさと、鮮やかさが際立つ素敵な演奏。彼女のラフマニノフは以前3番を聴いたが、その優しい風貌とにこやかな笑顔からは想像できないくらいにスケールの大きなピアノだった。


今日は曲がそれほと巨大ではないから、スケール感よりは、軽やかさが目立った。そして、 あの美しい旋律は、オーケストラともども絶美であった。本日の涙うるうる第1回目はここだ。

さて休憩時間に、白葡萄酒を流し込み、耳と体を柔らかくして、うきうき気分で最愛の交響曲に臨んだ。
20060701_otaka_04 先般のエルガー1番とともに、得意曲だけに、暗符で指揮する尾高さんは、イキイキと弾んだような動きで終始オーケストラをリードしていて、この曲が好きでしょうがない、といった感じだった。
聴く私もエルガーとともに大好きな交響曲なものだから、尾高さんとは毎度ながらに波長が合いっばなしで、体は動かさないまでも音楽にすっかりのめり込んでしまった次第。
ノーブルな歌い回しがとても粋だった第1楽章、主部の第1主題がヴァイオリンに出てくるところで、本日うるうる第2弾、次いで美しい第2主題でも涙が・・・。そして、低弦とティンパニの決めの最終音が見事決まった。
地味な中間部の抒情が光った第2楽章。
そして、さあ泣けと言わんばかりの第3楽章。思い入れを込めすぎず、あくまで音楽的に除々に盛上げてゆき、ついに全奏のクライマックスを迎えるとき、今日の最高の瞬間だった。当然私も涙うるうる第4弾目。
勇壮快活な終楽章、聴く私はもう夢中。素晴らしすぎの音楽に着実冷静の尾高さんは、以外なまでにオケを追い込んだり、パウゼをおいたりと、なかなかのメリハリ。
ウェールズ響とのCDと比べて、熱いことこのうえないエンディングとなった。涙はなし、そのかわり手を握り締めドキドキの私。
盛大な拍手とブラボーの渦に染まったミューザ。私も一声参戦したのは言うまでもない。

よかったよかった。東フィルもソロが多いだけに心配だったが、ほぼ完璧。
メンバーも会心の笑顔で拍手の応えていた。
鳴り止まない拍手に、尾高さん、いつもの時計とお休みのポーズでお開き。
次ぎのスケジュールは、ロンドンに飛んでプロムスに登場して「悲愴」を演奏。
札幌で「ピーター・グライムズ」と多忙の日々が続く。
新国の音楽監督は大丈夫だろうか・・・・。

過去関連記事

 尾高&BBCウェールズ響のラフマニノフ

 小山さんのラフマニニフ

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コメント

お久しぶりでございます(^^)。
このコンサート、行きたかったんですが。。。チェックが遅れて気づいた時には既に寒梅・・・もとい完売(泣)。交響曲2番、ぜひとも聴きたかったです。
小山さん、清楚なお姿ですが、実はライヴで燃えるお方のような気がします。過去2回聴いたライヴはいずれもグイっと惹き込まれました。10月のショパコン2連荘も楽しみにしているところです。

投稿: 左党 | 2008年8月 8日 (金) 01時46分

左党さん、こちらこそご無沙汰してます。
寒梅、いや完売は残念でした。当日はほぼ満席でしたが、私の周りはチラホラ空いてまして、都内から駆けつけられなかった方や雷雨の影響などもあったのではと思います。
 あまりに好きな曲ゆえに思い入れがすぎた記事となってしまいましたが、尾高さんのラフマニノフとエルガーは最高にいいのです!
そして小山さん、とても素敵でしたよ。
10月のショパンも良さそうですね。私もスケジュールをチェックします!

投稿: yokochan | 2008年8月 8日 (金) 23時04分

 yokochan様お久しぶりです。尾高先生のラフマニノフの第2交響曲は、10年ほど前に仙台フィルの演奏回で聴いたことがあります。当時まだ大学生でした。本当に落涙ものの素晴らしい演奏でした。速めのテンポで聴き手をひきつけてゆく序奏、第1楽章の第2主題の歌いまわしの美しさ、終楽章の勝利の凱歌、全て昨日の事のように覚えております。演奏会の前半は清水和音さんをソロにむかえたプロコフィエフの第2協奏曲、アンコールはラフマニノフのヴォカリーズでした。
 ラフマニノフの第2交響曲は私にとって最高のヒーリング・ミュージックです。少し抑うつ症の気があるのですが、不安なときやうつの時にこれほどよく効く曲はありません。色々な演奏を聴きましたが、最近はアシュケナージ指揮コンセルトヘボウとヤンソンス指揮サンクトペテルブルクが愛聴盤です。私事で恐縮ですが最近手痛い失恋(手紙も読んでもらえませんでした)をいたしましたのでこの曲を聴く頻度がますます高くなっております(笑)。
 アシュケナージの指揮はとにかく批判されることが多いようですが、私は好きです。クリーヴランド管弦楽団を指揮したリヒャルト・シュトラウスがことごとく廃盤になっているのは悲しいです。シュトラウスの交響詩でいちばんよく聴く演奏がケンペとアシュケナージです。友人などに「不思議な取り合わせだね」と言われたりしています(笑)。

投稿: 越後のオックス | 2008年10月 1日 (水) 15時41分

越後のオックスさま、こんばんは。
すっかり秋めいてきましたね。
いい音楽が心に沁みる季節であります。

尾高さんは、この曲がよっぽどお好きのようで、毎年どこかで指揮してます。仙台フィルとの演奏は、さぞかし素晴らしかったでしょうね。
ラフ2フリークの私も、年に何度も聴いてます。
癒しとともに、前向きな気分にもしてくれるこの曲です。
私もアシュケナージのCDが聴きたくなりました。
独身時代、胸かきむしりながら、酒を飲みつつ聴いたものでした。秋はロマンテックな恋の季節でもあります。
私にとっては戻れない遠い昔ですが、越後のオックスさまがうらやましいです。
 ちなみに私のシュトラウスの交響詩は、ケンペとメータが多く、いたって普通であります(笑)

投稿: yokochan | 2008年10月 1日 (水) 23時32分

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