ニールセン 交響曲第3番「ひろがりの交響曲」 ベルグルンド指揮
秋田県の「笑内チーズ饅頭」。
秋田内陸部の北秋田市にある笑内という街。
「おかしない」と読む。
お菓子があるのに、おかしない。
以前出張で、大館、鷹ノ巣に行ったときに発見した、このユニークなお菓子。
実は以前も紹介済みだけど、再登場させてしまおう。
厳しい会議や会合の時に、こんなナイスなお菓子を出しちゃったら、その場を救ってくれることでありましょう。
かじるのが可哀想な、笑内饅頭でした。
歌入り交響曲、今日はニールセン(1865~1931)の交響曲第3番。
「広がりの交響曲」と呼ばれる。「シンフォニア・エスパンシーヴァ」=おおらかさや感情の表出を意味するらしい。
6曲あるニールセンの交響曲のうち、1911年のこの作品は、40代半ばの充実期のものらしく、交響曲の伝統を保持する部分と、新しいものへの表現意欲とにあふれた前向きな音楽。
きれいな4楽章形式。
第1楽章は、いきなり強烈なトゥッティで音楽が始まる。その推進力たるや並々のものでなく、誰しもやる気もりもり感を味わうことになる。
この楽章が一番長く、全体がニールセンらしい変拍子のような3拍子で、中間部にはワルツも登場する。
第2楽章は、一転して牧歌的な、まさに「おおらかな」ムードの音楽で、私などは英国音楽風、そうV・ウィリアムズとシベリウスのような響きを聴いてとることができた。
やがて、男女のヴォカリーズのソロが登場し、雰囲気がとてもよろしい。
この楽章は、私のお気に入りであります。アルヴェーンの同じような交響曲をも思い出す。
第3楽章は、不可思議なスケルツォだが、表情は明るく聴きやすい。
終楽章が、古典風で親しみやすい堂々たる旋律で始まる。
この旋律が刻々と姿を変えて曲は進んでゆき、最後にその旋律が堂々と登場し、曲は完結する。ここでは、私はエルガーを思い起してしまった。
北欧音楽の権化、パーヴォ・ベルグルンドがニールセンの本場、デンマーク王立管弦楽団を指揮した全集。
構成感豊かな指揮に、クールで合奏能力の高いオケに驚き。
歌好きのワタクシ、2楽章の「ア~ァ~」が最も気にいりましたぞ。
おしまいに、雑談を。
9月、まだ暑いけれど、音楽シーズンは開幕しつつある。
残念(心配)な話としては、若杉弘先生が、体調悪く9月の演奏会をキャンセル。今月一杯は入院らしい。膵炎ということらしいが、回復を切に祈るのみ。
バイロイトでは、総裁ウォルフガンク御大が引退し、二人の娘エファとカタリーナが二人で引継ぐこととなった。
異母姉妹の二人、いずれも強烈な個性らしいから、これはまた楽しみ。大ワーグナーの曾孫は、お顔も似てる。
日本の総裁は・・・、テレビ受けする有名政治家が続々と名乗り。
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コメント
yokochan様今日は。
お菓子があるのに「おかしない」。確かに面白い地名ですね。北杜夫(私が最も好きな作家の一人です)のエッセイで読んだのですが「小鳥遊」と書いて「たかなし」と読む町があるそうです。鷹がいないから小鳥が安心して遊べるという意味なのだそうです…
私のニールセン初体験は高校1年のとき、某戦争アニメの劇中ででした。戦艦同士がすれ違いながら大砲を撃ち合う凄絶な戦闘シーンで流れていたのが不滅の第4楽章、井上道義さんの指揮する演奏でした。なんと勇壮でカッコイイ曲だろうと思い、ブロムシュテット指揮N響の演奏会のエアチェックを毎日のように聴きまくったものです。ブロムシュテットがサンフランシスコ響と4番&5番を録音するとすぐにCDを買いました。私が持っているニールセンの3番ももちろんブロムシュテットです。ただ1番と6番はなぜかいまだに未聴です。ブロムシュテットにはシスコの音楽監督をもっと長くやってほしかったですね。セル&クリーヴランドのような名コンビになって欲しかったです。MTTも好きですが。
投稿: 越後のオックス | 2008年11月24日 (月) 17時13分
越後のオックスさん、こんばんは。コメントありがとうございます。日本語の地名の呼び名には、まだまだ奥深いものがあるのですね。タカナシには驚きですよ。
春夏冬が「あきない」みたいなもんですね。
ニールセンは独特の音楽ですし、そう時としてかっこいいです。5番の行進曲みたいなのも耳について離れないですし。
ブロムシュテットほど、ニールセン好きの指揮者はいませんね。N響でもかなり取り上げてます。
そして確かにシスコは、相性抜群だったです。
でもいまや、各地でひっぱりだこ。
来年はチェコフィルと日本に来て、ブルックナーの8番を演奏します!
投稿: yokochan | 2008年11月24日 (月) 23時44分