ショパン バラード第1番 ツィメルマン
今日のツリー。
仙台駅前に今年オープンしたパルコ前のツリー。
デカイです。
パルコ系のツリーは、例年どこもゴージャスだけれど、仙台のそれは、オーソドックスな豪華さを誇っていた。
本拠地渋谷は、今年デジタルでポップな雰囲気で、美しいというよりはユニークなツリーだったので、正直口直しのように感じた仙台版。
まるで、ツリー評論家のようであります。
ツリーは樅の木がやはりいい。
あの匂いがとても好きで、幸せだった子供時代を思い起こすことができる。
庭に植えてあったものを、鉢に移してツリーにした絵のようなクリスマス。
親と同じ立場になって、家庭には、実はいろいろ大変なことがあるし、あったことも、今更ながらに理解する大人の社会。
ちょっと無理しても、ツリーを飾ることって、それぞれの家庭にとって幸せで、後々大切ななことだなって、思う。
ピアノ音楽では、やはりショパンが好き。
オペラや歌もの、英国音楽に傾倒する私としては、歌謡性と夢幻性のあるショパンに心惹かれる。
短い生涯ゆえ、少ない作品群はあるが、そのさりげない小品に至るまで隅々に行き渡る詩情。
ピアノ1台、10本の指から、何でこんなに豊かな音色があふれ出てくるのだろう。
多感な高校時代に、このジャケットのツィメルマンの如くアンニュイに浸りつつ、ショパンを聴いたものである。
4曲あるバラードは、同じ数のスケルツォとともに、ショパンの詩情と即興性、そして名技性に満ちた名作で、どんだけ聴いたかわからない。
なかでも、幻想味あふれる第1番が大好き。
これまた昔話だけれど、「ホロヴィッツ・オン・TV」(カーネギーホールのリサイタル)がNHKで放送されたとき、この第1番が演奏された。
あの大きな平たい手で、すらすらと弾くホロヴィッツのピアノに驚嘆した。
あれ以来好きになった「バラード第1番」。
ポーランドの詩人の叙事詩にインスパイアされたバラード集であるが、リストニアの若い王子の悲劇を歌ったのが、この第1番。
その内容を知らずとも、自由に幻想の世界に浸り、遊ぶことができるから、聴く僕らは、自由だぁ!
今や孤高の哲人のようになってしまったツィメルマン。
今晩は、硬派なイメージも抱かせつつ、柔軟で柔らかなタッチのショパンは、乾いた心にスッと響く包容力あふれるショパンに聞こえた。
余白に収録されたショパンで一番好きな曲、「バルカローレ(舟歌)」がまた絶妙な強弱のニュアンス豊かな演奏で、涙が出そうになってしまった・・・・・。
おまけ画像。
右手の仙台駅にパルコ。
本日は、朝早くから仙台日帰り。
そんなときでも、新幹線の時間の許すなかで、駅周辺で飲んでしまうのだが、そんな誘惑の魔の手も押え切り帰宅。
こんな自分を褒めてやりたい。
ははっ、でも家に帰ったら、芋焼酎を開封し、ゴンゴン飲んでますわ。
こんな晩に限って、帰ったら「おでん」なんだもの・・・・・。
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コメント
おはようございます。
最後の段で思わず笑ってしまいました。
昨日は少し飲み過ぎた、今日は酒を控えよう、休肝日にしようと思って食卓を見ると鍋!なんてことが何度もありました。
酒飲みは意思が弱いのでしょうか?
ショパンはあまり聴かないのですが「バラード」は好みで携帯プレーヤーにも入れてあります。
キーシンのピアノ美に溢れた演奏が気に入ってます。
投稿: 天ぬき | 2008年12月 9日 (火) 10時28分
天ぬきさま、こんばんは。
そーなんです。私もまったく同じでして、大変な決心をほどこして、休肝日にしようと帰宅すると、鍋や刺身、お肉だったりして、すぐに決心は反故にされてしまうのです。
料理に合わない酒がなければ、コンビニに走る始末であります。悲しいサガというより、そうですね、意思が弱いのでしょうか。
酒を飲むという意思は明確に強いのですが・・・・。
キーシンのショパンも美しいですね。
ルービンシュタインやポリーニのショパンも好きです。
投稿: yokochan | 2008年12月 9日 (火) 23時39分