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2009年6月19日 (金)

ヴィヴァルディ 「四季」 クレーメル&アバド

Shiba 雨上がりの公園で見かけた花。
なんて言う名前?
コスモスっぽいけど、そんな季節じゃないし。

いまやネットで、季節や色で、その花を検索できる。
それによれば、「ディモルフォセカ」か「オステオスペルマム」という感じだけど、いったいなんだろね、外国の名前そのものは??
花の品種も、かつては考えられないものがたくさん入ってきていて、昔からの日本の花にはそれ風の名前があるのに、それらはさっぱりピンときませんな。

Four_seasons_kremerabbado 今日は、「四季」。
イ・ムジチに始まった「四季」ブームは、猫も杓子も「四季」を録音するアナログ時代がピークだったように思う。

ミュンヒンガー、ファザーノ&ローマ合奏団、パイヤール、オーリアコンブ&トゥールーズ、マリナー&アカデミー、シモーネなどの室内合奏団はもとより、オーマンディ、バーンスタイン、ついにカラヤンあなたもか、アバド、小沢、ムーティ、シャイーなどのオーケストラ指揮者までがこぞって録音。
 そして名ヴァイオリン奏者たちも。スターン、シェリング、グリュミョー、クレーメル、ムターなどなど、たくさん。
そして、古楽優勢の時代となり、アナログ時代のトレンドは、デジタル化とともに、ピリオド奏法による演奏家たちが主流となっていった「四季」。
ビオンディ、カルミニョーラなど、わたくしは詳しくないのであとはわかりません。
昨今の指揮者たちはもう録音しなくなってしまった。

そんな文字通り、「四季」の録音の移り変わりに思いをめぐらせてみるのも楽しい。

今日は、有名ヴァイオリン奏者と有名指揮者とシンフォニー・オーケストラが組んだ、当時ユニークだった「四季」を。
ギドン・クレーメルクラウディオ・アバドロンドン交響楽団の1980年の録音。
アナログ最後期、この年の半ばからDGもデジタル化するが、最初は硬かったDGのデジタルなので、アナログ末期にこの録音がなされたのは救いかも。
 
当時は先鋭に感じられたこの演奏。
昨今のピリオド奏法による切れ味よい演奏に慣れてしまった耳には、さほど鋭さを感じなくなってしまった。我々聴く側の耳も日々変化しつつある証左。
でもそんなことを考えなければ、チェンバロを多様したアバド指揮するロンドン響の弾みのよさと、精妙なまでの繊細さ、立ちあがりのよさに、弱音部分の美しさ。そして歌。
 いつものアバドとロンドン響がここにある。
そう、あのストラヴィンスキーのようなクリアな響きなんだ。
 そこに載るクレーメルの自在さは、今の丸くなったクレーメルより練達感がある。
早いフレーズでも一音一音に芯があってしっかり聴き取れるし、技巧の限りを尽くしてもそこに必然があるから嫌味もないし。
 驚きは、「冬」の第2楽章ラルゴ。冬の炉辺の暖かなストーブのイメージじゃなく、凍てつく外の冷たい雨のような感じで、通常の倍のテンポ。
まぁ、やりすぎにも思うけれど、せめてこれくらいのユニークさがないとね。

クレーメルはその後、弾き振りで録音しているから、自身の考えをもっと徹底したかったのだろう。そちらは未聴。

たまにはアナログの「四季」もいいもんだ。

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コメント

おはようございます。

きっちりとリズムを刻むミュンヒンガー盤
エレガントで懐かしさを感じさせるオーリアコンブ盤
当時は斬新な切り口で画期的だったマリナー盤
イ・ムジチの他にも楽しませてもらいました。

確かにアナログ時代がピーク、そして卒業
私、CDで「四季」を持っていないのです。

投稿: 天ぬき | 2009年6月20日 (土) 09時46分

天ぬきさま、こんばんは。
あげられた盤、いずれも懐かしいです。
オーリアコンブなんて、いまや知る人ぞ知るって感じの存在ですね。
それと、マリナー盤は、いまだに新鮮な1枚です。
サーストン・ダートやホグウッドの名前が出てきたりします。

いずれにしても過去の四季の方に魅力を感じてしまいますね。
最新のものを聴くこともそろそろお互い必要かもしれませんねぇ~

投稿: yokochan | 2009年6月20日 (土) 21時41分

こんばんは。定番のイ・ムジチはアーヨのヴァイオリン。でも、マリナーの方がバージンなイタリア系よりもかえって気まぐれな私にとって新鮮さがあるかも。
不思議なのはアバドにイギリス音楽が存在しないのかな。ロンドン響で取り上げたという形跡がないようだ。例えば、カラヤンが「惑星」(ホルスト)をウィーン・フィルでは躍動感あるサウンドがパイオニアを呼び、ベルリん・フィルで再録した時は流麗で好感を持ったくらい。勿論、「四季」は初録のシュヴァルベのヴァイオリンの方が人気が高い。

投稿: eyes_1975 | 2009年6月20日 (土) 22時15分

こんばんは。 

中一の娘が音楽の授業で『四季』を聞いています。 
当然どのような方がのものかは分かりませんが。 
ウチにある一枚は新しくもなく?それとも懐かしくもなく?どの位置なのでしょうか。 
カラヤン、ムター、ウィーン・フィルでした。 

投稿: moli | 2009年6月20日 (土) 22時53分

eyes_1975さん、こんばんは。
イムジチの指揮は、実はです、アーヨ盤は聴いたことがないという珍しい人間です。
唯一持っている、ミケルッチ盤しかしりません(笑)
そしてマリナーが今でも好きですねぇ。

カラヤンまでもが四季を、しかもDGに録音したというので驚きでした。リンゴのジャケットも好きですし!

アバドは確かに英国ものは録音しておりません。
ロンドン響時代に、マのチェロでエルガーの協奏曲を演奏しているのが唯一かもしれません。
その音源があればスゴイことでしょう!!

投稿: yokochan | 2009年6月20日 (土) 23時59分

moliさま、こんばんは。
私が中学の時は、授業で「四季」はやりませんでした。
時代の変遷でしょうか、唱歌も全然異なるようです・・・。

ムター&カラヤンは、ウィーンフィルのものでしょうか。
私がかってに別けたカテゴリーでは、有名指揮者+有名奏者+有名オーケストラのもので、今回の私の記事と同じ按配に存じます。
でも時代はデジタル時代、80年代半ばくらいでしょうか。
聴いたことがないのですが、少しロマンテックな部類かな?
昨今は、先鋭で、とんがった刺激的な演奏が多いようです。
歳のせいか、懐かし系に心が動きます(笑)

投稿: yokochan | 2009年6月21日 (日) 00時05分

 今晩は。
 アバドの四季は大いに興味がありますが、未聴です。
私がクラヲタになった80年代には既にピリオド楽器の小編成オケによる四季が主流になっていたと思います。
 ところが私の場合、初めて聴いた四季がバルシャイの旧ソ連時代の演奏なのです。母が独身時代に買ったLPが家にあったのですね。演奏は、今のバルシャイと比べると物足りないものでした。ぎこちないのです。ブリリアントのショスタコ全集に見られるような聞かせ上手さや闊達さがこの頃のバルシャイにはまだ無いようにおもいます。
 ズーカーマンとイギリス室内管の演奏をクラヲタになったばかりの頃はよく聴きました。ズーカーマンは最近は新譜を出さなくなったようですが、いまでも元気なのでしょうか?
 最近病みつきになっているのがdhmのフライブルクバロックオーケストラの演奏です。去年大変な話題になったdhm50周年記念ボックスに入っている古楽器演奏のやつです。ロマン派や国民楽派や近現代を中心に聴いている私には、中世やルネサンス期やバロックの名曲珍曲が沢山聴けるdhm50ボックスはとても新鮮でした。yokochan様はdhmボックスはお持ちですか?持っていても絶対に損は無いと思います。

投稿: 越後のオックス | 2009年8月20日 (木) 23時17分

越後オックスさま、こんばんは。
アバドの四季はふたつありますが、全然毛色の異なる演奏ぶりです。
私の場合、アナログ期で、四季は終わってます(笑)
昨今のものはFMなどで盗みぎぎするだけであります。

dhmボックスは残念ながら所有しておりません。
これ以上未聴CDの山を築くのが恐ろしいのですよ(笑)

投稿: yokochan | 2009年8月22日 (土) 01時39分

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