スメタナ 「モルダウ」 ミュンシュ指揮
いやぁ、今年の梅雨は蒸し暑いです。
先日、久しぶりに神保町を歩いていて、ランチどうしようということで悩んでしまった。
長くおなじみも街だけれど、ここから竹橋よりは、かつて某社グループによる地上げで細々した店がみんないなくなってしまった。
それらを探して足を棒のようにしてしまったこともあった。
なくなってしまったんだ。
おいしい蕎麦屋に、定食屋、中華、そして昼飯がおいいしい料亭・・・・・。
靖国通りは変化なし。老舗ビアホールのランチョン、20年以上前から行ってる。
テレビにもよく出るマスターに息子さん、みーんな変わんない。
話は変わるけど、今日、東京駅の丸の内側をうろうろしてたら、若い女性がススーッとよってきて、「新人研修中なのですが、名刺交換をさせていただけないでしょうか」と来た。
え、ぇえーっ?? あんたいきなり見知らぬ人の名刺交換なんてさぁ・・・・。
急いでるから勘弁、と断ったけど、違う場所でもにこやかに私のような人に接近して行こうとする女性を見かけた。
いったいなんだろね?? けしからん客先情報集めだろ、あほくさ。
有名オーケストラ曲を。
スメタナの交響詩「モルダウ」
連作交響詩「我が祖国」の第2曲。
「我が祖国」を全曲通じて聴く喜びと、感動を知ってしまうと、一番有名な「モルダウ」だけを取り出して聴くことがあまりなくなってしまった。
でも、疲れた月曜にこんな聴き古した名曲を懐かしい演奏で聴いてみると、なんていい曲だろう、なんて素晴らしい旋律だろうと、心から思ってしまう。
名曲の名曲たる由縁なり。
「モルダウ」と呼ぶと、単独のこの曲のイメージ。
原語の「ヴルタヴァ」と呼べば、「我が祖国」の2曲目という存在のイメージ。
これ一曲でも、川の源流から森を抜け、都会を抜けて大河川へと合流して行く様が見事に描かれていて、起承転結が明確な立派な交響詩。
でも、「わが祖国」第1曲の「高い城」の旋律が回帰されたりして、連作を聴いた耳で聴くと、その場面をとても重要に聴くこともできる。
この曲で好きな場面は、村人たちのダンスから、月の光に輝く川面を思わせるような幻想的なところ。昔から好き。
この曲を始めて真剣に聴いたのが、ミュンシュ指揮のフランス国立放送管弦楽団のレコード。中学生の頃、入会していた会員制頒布レコードの「コンサートホール」レーベルの17センチレコードだった。
まず、このジャケットがいい。
いまだに素晴らしいジャケットだと思う。
CD化され多少潤いは出たが、このレーベルの音のつまったようなモコモコ感はあまり変わらない。
でもここから響く自分的に懐かしい響き。
冒頭のフルート、それに応える弦のピチカート、緩やかな波のようなさざ波の上に、名旋律が奏でられる。
剛毅なミュンシュが、思いきり心を尽くして、フランスの香高いオケから歌に溢れた演奏を引き出してみせた演奏。
さきの、私の好きな場面は、この演奏が一番。
弾むリズムに、紗幕のかかったようなシルキーな弦による月光の場面、ひなびたブラス。
久々に河の流れに身をまかせ、ゆったりと過ごせましたぞ
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コメント
こんばんは。
名刺交換ですか、私も先日会社の近くを歩いていたら、「名刺交換させてください」と声を掛けられました。若い男性だったので、当然の様に無視しましたが、あれが若い女性だったら…、断ったかちょっと自信無いです(笑)。
会社の人に聞いたら、新人の度胸付けじゃないかという人もいましたが、悪用された経験者もいましたね。
渡した名刺を第3者からお金を借りるのに使われたそうです。
要注意ですので、むやみに名刺交換しないのが正解でしょう。
ミュンシュのモルダウなんてあったんですね、聴いてみたいです。
コンサートホールレーベルも懐かしいです。残念ながら入会していませんでしたが。
投稿: golf130 | 2009年7月 6日 (月) 23時11分
私自身、梅雨は嫌いです。好きな人はまず、いないでしょうね。(笑)この日も東京は蒸し暑かった。
ミュンシュの音源も存在していたのですね。彼はフランス人でありながらスラヴやゲルマンもこなします。
「我が祖国」全曲ではノイマン、クーベリック、アンチェルとやはり、チェコ指揮者になってしまいます。アンチェルはノイマン、クーベリックに比べると華々しい活躍でなく、チェコ・フィルによるものは自身がチェコに帰国できず、悲劇の死を遂げたことが祖国への思いが伝わってきます。でも、そんな中、メータ、イスラエル・フィルはアジア演奏家の技法がボヘミア色が出ていて非常にマッチしています。
投稿: eyes_1975 | 2009年7月 7日 (火) 20時58分
golf130さん、こんばんは。
やはり彼らは、常習だったのですね。
黒いリクルートスーツを着てはいましたが、物腰が新人らしからぬ雰囲気でした。
もしワタクシ酔っていたら「喜んで~!」なーんて言ってしまったことでしょう(笑)
なりふり構わず、いろんなことやるもんです。
コンサートホールは、録音は最低てしたが、お宝がたくさんありました。いくつか復刻してますが、インバルとか岩城宏之、ワルベルクなど、まだまだたくさんあります。
投稿: yokochan | 2009年7月 7日 (火) 22時03分
eyes_1975さん、今日はホント暑かったですね!
しっとりした梅雨は好きですが、昨今の熱帯風の日本の梅雨がいただけません。
このミュンシュの演奏、以外なほどいいですよ。
フランス系のオケの我が祖国では、サヴァリッシュとスイスロマンドのものがあるのですが、まったく手に入りません。
幻の1枚です。
私も、チェコの演奏がおのずと多いのですが、アンチェル盤はいいですね。あと、スメターチェクとビエリフラーヴェクも聴いてまして、チェコだらけです(笑)
イスラエルフィルは未聴です。メータ指揮ということであれば是非聴いてみたいです!
投稿: yokochan | 2009年7月 7日 (火) 22時18分