ストラヴィンスキー バレエ組曲「火の鳥」 バーンスタイン指揮
ご無沙汰してしまいました。
親戚の法事があって、週末は神奈川へ。
うまいこと地元方面に仕事もあてこんで、本日帰宅。
今日、秦野のあたりをうろちょろしてたので、絶好のタイミングと思い、高名なる「なんつッ亭」本店に行ってきましたよ。
熊本ラーメンなんだけど、あちらで食べるよりはるかにウマい。
マー油がたっぷり浮いて真っ黒けっけなんだけど、見た目のインパクトと異なり、味わい深く、私には優しい豚骨味。
もう歳なんだからイケナイと思いつつも、結構スープ飲めちゃいますよ。
これ、道路沿いの看板。
「たしかに、うまいよ、ベイビー」
食後、今日一日、あんまり胃がもたれなかったのもうれしい。
今日の行動は、実家→大礒→茅ヶ崎→秦野→伊勢原→海老名→綾瀬→横浜→首都高→東関東→千葉。
ふだんこんなことは朝飯前の行動だけど、途中から結構な雨に往生した。
でも、綾瀬の基地の脇を走っていたら、空にはこんな、途切れた虹が見えた。
さっぱりと、いい気分でありました。
久し振りの音楽、でも車を運転しながら結構聴いてますがね。
いくつも書きかけの記事があるけど、今宵はそれらを補完する気分にもなれず、軽く短めの曲を。
ストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲。
全曲は、ほんと、稀にしか聴かない。
それもブーレーズとサロネン、小沢しか持ってない。
てっとり早く、気分も高揚できるし、クールな子守唄なども夢見心地に楽しむなら、組曲版。
一般的には、2管編成に縮小した1919版が多く、今日のバーンスタインとイスラエルフィルのDG盤もその版によっている。
編拍子が吹き荒れる、カスチェィの踊りから子守唄は、フォルテで終わりつつも、そのままつなげるのが耳になじんだ演奏だが、このCDは完全休止してから、子守唄が始まる。
84年の録音は、一連のDGへの再録音の一環だが、老獪にねっとりやるかと思ったら、思いのほか普通にスケール豊かな演奏になっている。
終曲の盛り上がりも以外にあっさりと終ってしまう印象がある。
デッドな響きの録音もそれに輪をかけているのかもしれない。
こうした聴き手がいやがうえにも期待してしまう、ドラマティックな場面はあっさりと流しつつ、この組曲のふたつの静かな部分、「王女たちのロンド」と「子守唄」が、なかなかにリリシズムあふれる味わい深い演奏に感じられるのであった。
そして、レニーもよく唸ってます。
これと反対に、大いに、しかも感動的に終曲を盛り上げているのが、ニューヨークフィルとの57年の1回目の録音。スリルとドライブ感ではこちらの方がすごい。
イスラエル盤は味わいとともに、マッシブな力強さを感じる。
人間、人生を経るとやはり変わるもんだ。
どちらも、巨大な火の鳥が大空を羽ばたくのを見送ることができる。
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コメント
火の鳥!よいではないか^^
火の鳥というと
私はストラビンスキーよりも先に
手塚治虫の一連の作品群を思い出してしまいます。
たぶん、全曲を聴いた回数以上に
全巻を繰り返し読んだと思います。
手塚治虫もこのストラビンスキーのレコードを
かけながら作品を画いていたらしい。
すごい人だよ。。。。
ストラビンスキー自身もウィーンフィルかなんかを
自分で指揮したレコードがありますよね。
なんであんなことになっちゃうんだろう。。。。
もっとこー、燃えるようなというか
こー
爆演というか
してほしかった。。。
そういや
R・シュトラウスの自作自演も
ラベルの自作自演のボレロも
なんだかなーって演奏だった。。。
自分の曲には燃えないんでしょうか^^;
投稿: モナコ命 | 2009年7月28日 (火) 19時55分
こんばんは。組曲「火の鳥」バーンスタイン、イスラエル・フィルは勿論、持ってます。後、アバド、ロンドン響もやはり、バーンスタインと音源が近い。全曲は小澤征爾がボストン響で録ったものとデュトワ、モントリオール響。やはり、80年サウンドとなってしまいました。
未聴だが、C.デイヴィス、ロイヤル・コンセルトヘボウ管は今シーズン、中野友加里選手がFP曲に使うことになったのです。フィギュア・スケートの話題で恐縮ですが、中野選手はどの曲を使うのか。氷の上での熱い演技を楽しみにしています。それが音楽ファンとしての趣味でもあります。
投稿: eyes_1975 | 2009年7月28日 (火) 22時06分
火の鳥も春の祭典もよく聴きました。
オーケストレイションに興味があったからですが
面白かったですね。
今日もスマイル
投稿: kawazukiyoshi | 2009年7月29日 (水) 00時48分
モナコ命さま、こんばんは。手塚治虫ときましたか!確かに火の鳥ですねえ。
あのイメージはストラヴィンスキーの音楽とも符合します。
そして確かに作曲家の指揮はアッサリ系が多いですなぁ〜
解釈という色を抜いて譜面の音化のみって感じです。ストラヴィンスキーおじさんはいたずらっぽい人みたいだったのに、不思議なもんです。
N響を指揮した火の鳥映像もありましたね。
投稿: yokochan | 2009年7月29日 (水) 21時18分
なんつッ亭の本店ですか!川崎の支店では食べたことがありますが、本店は千葉からだと遠くて・・・。見た目ものすごくこってりそうなんですが、するするノドを通っていくんですよね。ああ食べたくなってきた・・・。
バーンスタインの録音は意外と手元になくて、「火の鳥」も残念ながら聴いたことがありません。こってりラーメンはするする入るのですが、こってり目の演奏は歳とともに受け付けなくなってきてしまって・・・。バーンスタインも昔は好きでよく聴いたものですが、ここ数年遠ざかっちゃっています。晩年のチャイコフスキーとか、こってこてでしてねぇ・・・。ぜひバーンスタインの「火の鳥」、聴いてみたいと思います。
投稿: minamina | 2009年7月29日 (水) 21時23分
eyes_1975さん、こんばんは。
私は、70年代でして(笑)、ほかに組曲版ではアバド、ブーレーズ(BBC)、全曲版では小沢(パリ管)、ブーレーズ(ニューヨーク)などがお気に入りです。
デイヴィス盤を用いて、どんなスケートになるのでしょうね。
フィリップスは録音がいいから、カスチェイなんぞやったらリンクはすごく響くでしょうね!
投稿: yokochan | 2009年7月29日 (水) 21時27分
なんつっ亭って!いい名前じゃ^^
マー油?え?なになに?
田舎者にはわからない・・・
なんだろ??マー油?
ラー油じゃなくマー油?え?
なに?マー油って?黒いの?え?
黒い油って重油系?なハズないか。。。
なんだろ???いろいろ想像中^^。。。。。
投稿: モナコ命 | 2009年7月29日 (水) 21時54分
kawazukiyoshiさん、こんばんは。
ストラヴィンスキーの3大バレエは、オーケストラがよくなりますし、斬新な筆致ですね。
私は譜面はわかりませんが、変拍子の激しい春の祭典のスコアなど、よく暗記できるものだと思います。
春の祭典は、歳とともに何度も聴かなくなりましたが・・・。
ありがとうございます。
投稿: yokochan | 2009年7月29日 (水) 23時58分
minaminaさん、こんばんは。
本店は、私の実家から車で30分くらい。
実家に帰ると、なかなかラーメン屋さんなんかに行けませんが、この日は絶好の機会となりました。
店のオペレーションもなかなか目をみはるものがありました。大将もいましたよ。
平日でしたので、私より年配のご夫婦がおいしそうに食べてたかと思うと、子供連れもいたりして地元感がたっぷりでした。ともかくウマイ。
バーンスタインは、私も同様で、かつてほど聴かなくなりました。ニューヨーク時代の方が覇気があっていいとも思いますが、かといってウィーンフィルとの共演は独特の味があって素晴らしいものでした。
今は、こってりより味わい深さでございます。
投稿: yokochan | 2009年7月30日 (木) 00時15分
モナコ命さま、まいど!
いろいろ想像されてますね。
悩ましてしまってすいませんね~。
マー油は、にんにく油のことでして、にんにくを黒く焦がして油と混ぜたものです。
こってりは、歳のせいか厳しくなりましたが、この油をたらすと、コクの深みが出るのだそうです。
一度チャレンジしてみてください!
投稿: yokochan | 2009年7月30日 (木) 00時20分