バッハ カンタータBVW51「全地よ、神にむかいて歓呼せよ」 ルチア・ポップ
今日の東京タワー。
8月の金・土は、2時間だけこんな風にライトアップされている。
ダイヤモンドヴェールだそうな。
9月もまた趣向をこらしたヴェールをまとうという。
毎日大変だけど、美しいものには心が和みます。
今日は、ルチア・ポップの歌う、バッハのカンタータ BWV51「全地よ、神にむかいて歓呼せよ」を聴こう。
こうして久しぶりにバッハのカンタータを聴くと、心が洗われ、清々しい気分になる。
かつて、リヒターの選集やヴィンシャーマン、ガーディナーなどで、数あるカンタータをそこそこ集めて聴いたものだが、ここ数年すっかりご無沙汰をしてしまっている。
演奏のスタイルも変わりつつあり、古楽奏法もすっかり定着し、まったく当たり前のこととなった今、アナログ的な演奏によるバッハが妙にまた新鮮に聴こえる。
そして歌うのが、最愛のルチア・ポップとあってはなおさら。
優しく、ぬくもりあふれるポップの歌声は、受難曲あたりだとかえってその親しみある声が少し浮き上がってしまうように感じるのだが、このソプラノのためのカンタータは歌わせどころがふんだんにあるので、バッハの音楽を味わうとともに、ポップの歌声も味わうというところで、とても楽しめる。
三位一体節後第15日曜日用のカンタータとして、1730年9月17日に演奏されたと言われるが、それも諸説あってはっきりしないという。
しかし、バッハの書いた音楽は真実の音として今のわれわれの耳に、心にしっかり届いている。
トランペットも活躍するこの曲、一見華やかだが、そう聞こえるのは最初と最後のアリア。
ソプラノの目覚ましい技巧とトランペットが、心を沸き立たせてくれる素晴らしいアリアだが、中間のレシタティーボとアリアはバッハ特有の、音楽に祈りが昇華したような清らかな曲で、朝のさわやかな祈りの気分に満たされている。
いと高き者よ、汝の慈しみを
いまよりのち朝ごとに新たにしたまえ
S:ルチア・ポップ
Tr:ドーン・ラインハルト
マリウス・フールベルク指揮 アムステルダム室内管弦楽団
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コメント
こんにちは。この盤は残念ながら持っていないのですが・・・ジャケットのルチア・ポップ・・・
若いっ!そしてかわいらしい!
バッハのカンタータですか、きっと彼女らしい清冽な歌声で、すがすがしいのでしょうね。CD屋、探してみます!
投稿: minamina | 2009年8月29日 (土) 14時44分
minaminaさん、こんばんは。
どーすか、このルチア画像は。
おぼこい感じが何ともいえませんねぇ。
こんなイメージのまんまの歌声がここで聴かれます。
このアカンタレーベルはもう消えてしまいましたから、なかなか入手はできないかと思いますよ。
もう20年くらい前に、コロやヴァイクルなどのアカンタCDをせっせと購入したものの1枚です。
中古で見つかるかもしれませんね。
投稿: yokochan | 2009年8月29日 (土) 23時15分