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2009年11月 7日 (土)

「ワーグナーの森へ」  飯守泰次郎指揮

1 ノイシュヴァンシュタイン、あ、いや、じゃなくて、国宝「姫路城」でござる。
先週の出張で撮影。
朝7時に散歩しながら近くまで。

城マニアじゃないけれど、そこに城があれば登りたくなるのが人情。
でも朝早かったので断念。

2 姫路駅から、まっすぐの通りの奥にすくっと立つ名城。
姫路の街は、この城が中心となっているようで、車で走ってもそれがよくわかる。
市民の皆さんも、この回りで普通に生活している。

美しいですな。

4

夜にも、酔っぱらう前に見てきました。
ドイツ語の外人さんがチラホラ。
どこかのオーケストラですかね。

夜は、新鮮な魚や、姫路おでんを食べたのであります。

Iimori_wagner

中世の城とくれば、ワーグナー
無理やりのこじつけで、今日は飯守泰次郎先生のワーグナーを聴こう。

飯守さんは、誰しもが認めるワーグナー指揮者。
若い頃、国内では地味ながらも、ヨーロッパでの歌劇場活動が日本人では珍しいカペルマイスター的な存在となっていった。
そしてやはり、ワーグナーの孫、フレーデントに認められ、バイロイトで長く音楽助手を務めたことが大きい。
時代的にみると、ベーム、シュタイン、ブーレーズ、マゼール、ヨッフムなど錚々たる指揮者たちと仕事をしてきてるわけだから。

日本でも、ワーグナー上演は、故若杉さんと並んで一番多いのが、飯守さん。
私もいくつ観劇したかわからない。
マイスタージンガー以外はすべて日本で指揮しているのではないだろうか!

オーケストラ・コンサートでも、ワーグナーを振っては各地で引っ張りだこ状態。
このCDは、2004年に東京都交響楽団に客演したときのライブ録音で、都響へは久しぶりの登場であったという。
そんな久方ぶりの共演なのに、ここで鳴っている音はもう、完璧にワーグナーの音。
ブラインドテストしたら、誰が日本人指揮者とオーケストラだと言い当てることができるだろうかsign03
唯一、飯守さんの盛んな唸り声でばれてしまうけれど。

  ワーグナー 「タンホイザー」序曲
          「ジークフリート牧歌」
          「神々の黄昏」~「ジークフリートのラインの旅」
          「ワルキューレ」~「ワルキューレの騎行」
          「トリスタンとイゾルデ」~前奏曲と「愛の死」

       飯守 泰次郎 指揮 東京都交響楽団
                     (2004.1.15@文化会館)

冒頭のタンホイザーから相当来てます。
旋律の歌わせ方、タメ、ティンパニの一撃等々、決まりまくっている。
慈愛の目線にあふれたジークフリート牧歌は、いじらしいくらいに歌い込んでいて、気持ちのいい朝の目覚めに相応しいと思わせてくれちゃう。
ラインの旅は、独立した曲であるとともに、オペラの中の存在として意識させてくれる。
長大なリングを知悉した指揮者ならではで、複雑なライトモティーフのそれぞれが息づいていて、音楽のあとギービヒ家の連中がまるで登場してくるかのよう。
コンサート指揮者だと、こんな雰囲気豊かな演奏にはならない。
 そして、最高なのがトリスタンですな。
しっかりと腰が座っていて、ブレがまったくない。
無用に煽ることもなく、テンポもいじることなく、それでいて、うねるようにして音楽が盛り上がってゆくのだからもう完璧なのだ。
愛の死は、これをカラオケにしたいくらいの模範的な演奏で、その昇天ぶりは、泣きたくなってしまう。

褒めすぎじゃないかと、お叱りも受けるかもしれないが、散々ワーグナーを聴いてるこの耳がそう聴いたのであります。
オーケストラに求めたいものはあるけど、そんなものを越えて、ここには、ワーグナー音楽の呼吸がしっかりとある。

飯守さんが、バイロイトで指揮をしてくれたら、世界中がびっくりするくらいの素晴らしいワーグナーが鳴り響くのではなかろうか。
若杉さんもそうだったが、飯守さんのワーグナーのオペラ全曲を音源として残すべきと声を大にして言いたい。(シティフィルとのものはあるはず)

Iimori 昔のコンサート・チラシで見つけた若き、飯守さん。
若いねぇ~。

73年だったか、N響でトリスタンを指揮するのをテレビで見たことがあった。
律儀に6拍子を丁寧に振り分けていたのをよく覚えている。

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コメント

 お早うございます。たった今早朝勤務から帰ってきました。飯森さんのワーグナー実演で聴きたいですね。貧乏人なので実演でワーグナーを聴いたことはあまり無いのです。ワーグナーの実演で印象に残っているのはシノーポリ&ドレスデンのマイスタージンガー前奏曲とインバル&フランクフルトのやはりマイスタージンガー前奏曲です。特にシノーポリの知性と情熱を兼ね備えた名演が強く印象に残っています。

投稿: 越後のオックス | 2009年11月 7日 (土) 11時33分

こんにちは。
飯守さんの若い頃の写真って初めて見ました。全然今と違う感じです。巨匠っぽい今に比べて、普通のお兄ちゃんですね。こんな感じでバイロイト修行に行ってたのか~と想像してしまいます。

投稿: naoping | 2009年11月 7日 (土) 17時23分

越後のオックスさん、こんばんは。
シノーポリとドレスデンをお聴きになられたとは、それだけでも基調な体験にござりませねか!

飯守さんのワーグナーは、よくコンサートに乗りますので、できるだけ聴くに限りますが、不思議なほどほかのコンサートとかぶったりして行く機会が少ないです。
東京と大阪以外で指揮する機会が少ないのも残念です。

投稿: yokochan | 2009年11月 7日 (土) 20時08分

naopingさん、こんばんは。
ヤング飯守、なかなか基調な画像でしょ。
いまの巨匠顔を見ると、いい感じでお歳をとっていってるな、と思います。
先生のワーグナーは今後も聴き逃せないですねぇ!

投稿: yokochan | 2009年11月 7日 (土) 20時20分

こんばんは。実は飯守さんの公演は2006年、読売交響楽団を振ったのを実演で見ました。最近は忙しくてコンサート会場に足を運ぶことがなくなりました。ワーグナーの「タンホイザー」序曲「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲「ブラ1」だったっけ。演奏が始まる前に飯守さんがプログラム曲をピアノを弾きながらのパフォーマンス解説をしてくれました。めぐろパーシモン・ホールだった。出来上がってから新しいホールですが、アマチュアからプロによる公演も行われます。
飯守さんは在京オケから世界各国で活躍されているワーグナー指揮者。昨年、「芸術劇場」で「ワルキューレ」公演の模様も放送されてました。

投稿: eyes_1975 | 2009年11月 7日 (土) 21時32分

eyes_1975さん、こんばんは。
めぐろパーシモンホールは行ったことがないのですが、最近はメットのライブビューを上演してますね。
それにしても、飯守&読響のワーグナーとブラームスとはいいものを聴かれましたね。
読響は飯守さんが、一番最初の頃に指揮していたオーケストラです。
地味ですが、キャリアの長い巨匠の一人となりました。テレビ放送されたワルキューレは素晴らしい指揮ぶりでした!
わたしは2度も行ってしまいました。ワーグナー馬鹿ですね(笑)

投稿: yokochan | 2009年11月 8日 (日) 00時10分

おお!飯守先生のワグナー!よいではないか、よいではないか^^
飯守先生のワグナーの実演を聴いたことはありませんが、、、、BSの番組の中で、あの斎藤秀雄氏のレッスンの風景の飯森先生の説明が秀逸でした。タンホイザーの序曲、それも冒頭の数小節の説明が、延々と文学的にというか、それらしくというか、ワグナーなら多分そう思って作曲したんだろうとか、そこまでワグナーも考えてないだろうというか、とにかくしつこいまでに1フレーズごとに、言葉で説明されている斎藤秀雄氏のレッスン風景がありありと再現されていました。このレッスンはしんどそうです^^;私の先生も斎藤秀雄氏の弟子であったので、氏の厳しさは伝え聞いています。番組を見ていて本当に大変だったんだろうなあと、しみじみ思いました。それに耐えて指揮者になって大成している飯守先生は偉人です。時間にして40秒くらいのフレーズのレッスンを2時間近くのやつを何回も受けたらしい。
ああ!飯守先生!飯守先生!尊敬します。音楽の才能だけでなく過酷なレッスンにも耐え抜く才能を持っている飯守先生!イケメンで売り出し中の売れっ子指揮者を息子に持っている飯守先生!一度でいいので私の街でコンサートを!是非ともワグナーを!
ってないものねだりしてないで私が東京に出かけてコンサートを聞きに行った方が手っ取り早いか。。。

投稿: モナコ命 | 2009年11月 9日 (月) 02時30分

モナコ命さん、こんばんは。
飯守先生は、ほんまに素晴らしいです。
わき目もふらずに、音楽に夢中になってて、地位とかポストなど気にしていないところが実に共感が持てます。
東京シティフィルと関西フィルだけに真摯に専念していて、これまた共感大であります。
斎藤大先生のエピソードもまた、飯守シーンをらしい素晴らしいお話でございますね!
飯守ジュニアも指揮者なのですか!これまた素晴らしい。
ぜひとも、生飯守をご体験下さい!

投稿: yokochan | 2009年11月 9日 (月) 19時48分

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