ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 バンベルガー指揮
出汁がたっぷりしみ込んだダイコン。
大阪にて食べたそのお味は、優しくて暖かいお味にございました。
さて、本日は過去にトリップして、また昔話を。
たぶん、これが私が買った初めてのオペラのレコードであり、ワーグナーであります。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の抜粋盤。
会員制通信販売のコンサートホール・レーベルの1枚。
中学2年生だったでしょうか。
私の愛読書は、音楽の友社の名曲解説全集のなかの歌劇上・下2巻。
飽くことなく読み、いろんなオペラの粗筋を覚えていって、本作はどんななんだろ、と思いを膨らませていった頃。
そんな渇望を少しだけ満たしてくれたのが、このレコード。
当時発売されたカラヤンの全曲盤なんて高くて手がでなかったし。
ちなみに、初のオペラ全曲レコードは、中学3年に、「ベームのリング」「ベームのトリスタン」「カラヤンのボエーム」「プレートルのトスカ」・・・・こんな感じです。
このレコードが、GALAレーベルから復刻された。
中学生ながらに、あまりにレトロな田舎の雰囲気に、ズーズー弁のような訛りのある妙な歌唱、もこもこしたオーケストラに、音のつまったようなこもった録音・・・、そんな印象を持った。
いまCDで聴くと、かなりその通りだが、バリッとした演奏に慣れてしまったこの耳には、妙に新鮮にひびくものだ。
レコードより多くが収録されているが、唐突に切れたり、始まったりと、興が削がれることも多々あり。
しかし、1956年録音時、ドイツの地方のハウスでは、きっとこんな演奏による上演が日常、行われていたことでありましょう。
正直、いまの極東日本の団体による演奏や歌のレベルのほうが、はるかに上。
こんな演奏ですから、あまりお勧めはできません。
ガッカリすること間違いなしです。
ダービットの歌にはずっこけちゃうし、ポーグナーも全然威厳がないし、ザックスも軽すぎ。
でもワルターはかなり立派だし、エヴァちゃんも悪くない。
オケはうまいんだか下手だかわかんない。
不思議なマイスタージンガーだけれども、私にとっては懐かしい。
マイスタージンガーの片鱗をこれで学ばしてもらった訳であります。
ザックス:ルドルフ・ゴンスツァール ポーグナー:ゲオルク・ステルン
ワルター:カール・リーブル ダービット:ヤコブ・レス
エヴァ:ウタ・グラーフ マグダレーネ:アンネリーゼ・シュロスハウワー
夜警:ヤコブ・シュテンプリ
カール・バンベルガー指揮 フランクフルト歌劇場管弦楽団/合唱団
(1956年録音)
余白に、ライトナーとミュンヘンフィル+ビュルテンブルク劇場のマイスタージンガー抜粋も入ってる。
こちらはヴィントガッセン、ヘルマン、クッパー、テッパーなどの実力派が歌っていて、聴き応えあり。でも一部歌い回しが古臭いのもあり。
オケも録音もこちらの方が上。1951〜53年頃の録音。
2度目のワーグナー・シリーズは、順番だと「マイスタージンガー」だけど、こちらじゃありません。
どの演奏、どの映像にしようか、考え中
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コメント
こんばんは。まず、大切なことからです。それはK氏が変名を使っていることかな。詳しいことはアップした記事で確認して下さい。
そして、本題の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」今でいうならば、カラオケ大会の商品で優勝したら好きなカップルとなる。劇版はサヴァリッシュ、バイエルン国立歌劇場のみ。やはり、ワーグナーになると長大なのか、持ち数も限られているのでしょうか。
でも、ドイツのオケによるものが多いのが伺えられるような気がしますね。
投稿: eyes_1975 | 2009年11月19日 (木) 21時51分
eyes_1975さん、こんばんは。
これはまた情報ありがとうございます。
あの方には、最初はいいけど、だんだんと心悩まされる嫌な展開に持ち込まれてしまうという、巧みな戦術にやれれてしまった感があります。
某掲示板では、まだK名でご活躍のようですね。
まったく。
私たちは、健全にまいりましょう。
そんな意味や気分では、きっぱりした「マイスタージンガー」はドイツの暗い過去に利用されてしまった点はあるにしても、ハ長の明るい世界ですから、心が解放される世界ですね!
週末に全曲記事を揚げる予定です!
投稿: yokochan | 2009年11月19日 (木) 23時03分
変な人が沸いてきましたね。早く削除されることをおすすめ致します。ゴロツキの私が言うのも何ですが。
マイスタージンガーは全曲を通してみることは滅多にないですね。私にとってはパルシファルやトリスタン以上に手ごわい作品です。ジャンニ・スキッキほど短くしろとは言いませんが、こうもりやファルスタッフ程度の長さでも良かったのではないですかワーグナー先生、と思ってしまいます。マイスタージンガーファンの皆さん申し訳ありません。ローエングリンや指環やパルシファルはかなり色々な演奏を聴いたのに、名歌手はヨッフムのDG盤とヴァルヴィーゾのバイロイト盤とデ・ブルゴスのDVDくらいしか鑑賞したことがありません。デ・ブルゴス盤はブレンデルのザックスが結構好きです。歌の良し悪しは良く分かりませんが、颯爽とした若々しいザックスですね。
中二でオペラのレコードをお買いになるとはずい分早熟な音楽少年だったのですね。中三でトリスタンと指環と言うのも驚きです。中三の頃の私はブルックナーの8番やマーラーの9番を通して聴くのがやっとのガキでした。ヴァルキューレ(ショルティ)の第二幕程度でも「長い!」と弱音を吐いていましたよ。前にも書きましたがDVDと言う気軽にオペラを映像付で楽しめる媒体の登場に心底感謝しています。うーむ、中三でボエームやトスカですか。私は二作とも30過ぎてからDVDでやっと全曲鑑賞しました。カラヤンとバルトレッティのオペラ映画です。恥ずかしい~。
投稿: 越後のオックス | 2009年11月20日 (金) 16時38分
越後のオックスさん、こんばんは。
マイスタージンガー苦手ですか。
私は無論大好きです。
舞台も4度も経験してますし、CDは殆ど持ってます。
長さもちょうどいいです(笑)
ブレンデルは、ちょっと軽めですが、いいザックスですね。
中学生で、イタリアオペラの好いた腫れたの感情たっぷりのオペラに浸っていたませたガキでした(笑)
オペラ好きになる原点です。
投稿: yokochan | 2009年11月21日 (土) 01時03分