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2009年11月12日 (木)

エルガー 弦楽四重奏曲 ブリテン四重奏団

Himeji_art秋の色濃くなってきた公園にて。

先週出張した姫路で早朝散歩したときの写真。
横には、壮麗な姫路城があります。

こうした景色に合うと、室内楽、それもブラームスあたりを想像してしまいますな。

String_quartet_walton

そのブラームスに雰囲気がとても似ている弦楽四重奏曲。
エルガー(1957〜1934)の作品を聴きます。
エルガー唯一の弦楽四重奏曲
1912年頃から構想を練りはじめ、1918年、ヴァイオリンソナタを作曲し、姉妹作ともいえるメロディあふれるピアノ五重奏曲とともに本格着手して1919年に完成させた。

1880年代と1907年頃にも、弦楽四重奏のスケッチを残しているが、いずれも完遂することなく放置され、何度目かの正直の結果生まれたのがこちら。
充実した筆致と、まるでブラームスを思わせるような内声部の充実した音楽。
エルガー62歳の作品は、いぶし銀的な部分ばかりでなく、いかにもエルガーらしい高貴な抒情にもあふれていて、ほかの有名作品と同じように広く聴かれるべき作品だと思う。

3楽章形式で、ホ短調の第1楽章には哀愁あふれる中にも熱い情熱を感じさせる。
まさにホ短調のブラームスの世界に相通じるかもしれない。
つづく第2楽章、ピアチェヴォーレとイタリア表記されたこの緩除楽章、翻訳したら「楽しく」という意味になったが、そういう雰囲気ではない。
このピアチェヴォーレで検索すると、イタリア料理のお店の名前や競走馬の名前、演奏団体の名前とか、いろいろ出てくるけど・・・・・。誰かピアチェヴォーレの意味を教えて。
この楽章、とても穏やかで、愛らしさと気品において絶品の美しさである。
 終楽章は、素敵な2楽章のあとにくる音楽としては、いささかせっかちなものに聴こえる。第1楽章との旋律的な関連もうかがわれるが、急速なパッセージの乱れとび、パタっと終わってしまうので、音楽の完結感がこれまたいまひとつに感じる。ブラームス的ともいえなくもないが・・。

エルガーの年上の妻、アリスは、第2楽章がその体調がすぐれなかった初演時に、すぐにお気に入りとなり、その後亡くなり、1920年の葬儀の折りに、この楽章は演奏されたという。
人の気持ちをいたわり、優しく包み込む、このような音楽で送られるのも悪くないと思わせる。この2楽章ゆえに、捨てがたい魅力をもつエルガーの四重奏曲でありました。

ブリテンのを冠した、ブリテン四重奏団は、若々しくフレッシュな感覚でもって、とてもよく歌っていて気持ちがいい。
ハイペリオンのコウルズSQのCDでも、カップリングはウォルトンとなっているところが面白い。

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コメント

yokochanさん、地底からこんにちは(^-^)/

ご紹介のブリテン四重奏団の演奏は聞いたことがありませんが、言及されていらっしゃるコウル四重奏団のものはありましたので、引っぱり出してきました(笑)。

解説書を見てみると、"In the second, marked Piacevole [peacefully]"とありました。「穏やかに」という意味なんですね。

それでは、また地底に行ってきます(≧∇≦)トホホ

投稿: Niklaus Vogel | 2009年11月12日 (木) 23時31分

 お早うございます。ブログ主様の英国音楽への没頭ぶりは相変わらず凄いですね。私なぞはエルガーが室内楽の分野でも名曲を残していることさえろくすっぽ知りませんでした。トホホ、です。私が強い関心を持っているのは近現代の自国の音楽です。yokochan様が英国音楽を聴くのの十分の一も聴いていないのではないかと思いますが・・・柴田先生の十二音技法を使ったシンフォニアなんか好きですね。ストコフスキーが来日した時指揮したと聞いています。「ゆく川の流れは絶えずして」は若杉先生の名演CDを持っておりますが、この曲は何故か苦手です。ナクソスの日本作曲家選集には大いに期待しております。五十枚から六十枚は近現代日本の作曲家の曲を、それも山田耕筰から吉松隆まで出すというのですから!ナクソスの社員の方とお喋りをしたことがありますが、「これからもバンバン出しますから大いに期待していて下さい」といわれました。このシリーズで活躍しているのがロシアの気鋭指揮者ヤブロンスキーと湯浅卓雄の両氏ですが、お二人にはヒコックス氏が英国音楽で成し遂げたのと同じくらい偉大な業績を近現代日本音楽でやり遂げて欲しいと願っております。ヤブロンスキー君の伊福部昭作曲シンフォニア・タプカーラなんて日本人作曲家や指揮者の演奏とはまた違った味わいがあって最高に面白いですよ。

投稿: 越後のオックス | 2009年11月13日 (金) 09時11分

niklaus vogelさん、こんばんは。ニーベルハイムからようこそ!(笑)
「穏やかに」なのですね。
解説はこちらのCDばかり見てて、コウルズ盤は全然見てなかったわたくしでございました。
まさに、穏やかに、の表現がぴったりの音楽です。
死んだら、流してもらう曲がまた増えてしまいましたよ(笑)
永遠に終わらない葬式となりそうです(爆)

また地下濠へおもどりでしょうか。次回、年末年始と言わず、時おりは地上界を覗いてみて下さいまし(笑)

投稿: yokochan | 2009年11月13日 (金) 20時47分

越後のオックスさん、こんばんは。毎度ありがとうございます。
わたしは、長く英国病に罹っているのでございますよ。汲めども尽きぬ世界ですね!

わが国の音楽は、わたしも、聴かねばならないと、昨今痛感してまして、武満以外を開拓しようと思ってます。
そんなときに、ナクソスは強い味方ですね!
ご案内の二人の指揮者に頑張って欲しいです。
そういえば、若杉2世と勝手に思っている、沼尻君は最近登場しませんね。

投稿: yokochan | 2009年11月13日 (金) 20時57分

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