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2010年1月28日 (木)

ドビュッシー 「月の光」 フランソワ

Biwako_moon 本来は、真冬の今日、関東はとても暖かったし、お湿りも久方ぶりにあった。
でも、雨上がり、夜は冬らしく冷え込んで、空気が澄んで、月がとってもきれいな晩でした。
画像は、昨年10月の琵琶湖の月。
そうそう、びわ湖オペラで、やたらに感激した「ルル」の帰り道で、湖畔に浮かんだ月であります。

そして、今宵、ほろ酔いの帰宅途中、空を見上げたら、月しかありません。
むなしくもあり、美しくもあり・・・冬の月は妙に美しくありました。

Debussy_francois というわけで、こちらのブログでは、異例なまでに短い曲、ドビュッシー「月の光」を聴きました。
「ベルガマスク」組曲の中の一曲として、作曲されたのが、1890年。
自身は、没頭し、決別したワーグナーが「パルシファル」を初演したのが1882年。
この近似値的な年数は、われわれが、ワーグナーを聴き、ドビュッシーを聴くとき、思い起こさなくてはならないものだと、いつも思っている。

「月の光」ほど、一般的に、ドビュッシーのピアノ音楽を相対的にイメージする曲はないのではないでしょうか。
甘美かつ陶酔的で、旋律線が微妙にぼやけてしまって、曖昧、すれすれの音楽。
少し、酒気を覚えて、部屋の電気を消して、カーテンを全開にして、夜陰の中に月の光を探してみよう。
目が慣れてくると、ほのかに「ひかり」が差し込んでくるではないか。
寒い夜なら、月の精は、キラキラと雪の結晶のように舞うように見えるかもしれない。
これから迎える春の晩なら、ぼうっとした月明かりに、小躍りするような妖精も見えるかも。夏には、そして、よりクッキリした秋の月夜には・・・・・。

こんなイマジネーションを、四季折々、思いおこすことができるのは、わたしたち、繊細な日本人の特権かもしれません。
こんな数分間の名作品を、年中、愛でることのできる日本の四季と風土、人情に感謝しなくっちゃならないです。

サンソン・フランソワの粋なピアノで聴きました。

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コメント

自分でも弾くんです、この曲。美しいなぁ。まだドビュッシーらしさはなくって、マスネの様式にフォーレの和声感がたまらまく素敵です。中間部のさざめきが収まって、虚空に浮かぶ月の光がそっと差し込む瞬間-。
しかし僕のドビュッシー開眼は、反則技ではありますが冨田勲のシンセサイザーでした。「月の光」や「雨の庭」、「沈める寺」のアレンジが洒落ていて、それからドビュッシーに対する偏見がなくなりました。
ドイツ一辺倒のものにはそれ嫌いのショックがなければ。でも、ドビュッシーを「月の光」だけで済ませるわけではないですよねぇ。

投稿: IANIS | 2010年1月29日 (金) 01時21分

月の光。いいっすねー。昔、サントリー?ジョニ黒?のコマーシャルでも流れてましたね。IANISさんのフォーレにも月の光って歌曲ありますね。こちらも泣けます。え?自分で?弾けるんですか。。。そうですか。。ここのブログの方々はエリートぞろいですね。DesDurでやたらとフラットが多く、私みたいな「えせピアニスト」には歯が立ちません^^;それにまたまたなになに、フランソワ!ようこそ、おじさん心をそそる古いピアニストを話題にしてくれました。そうなんですよ。学生の頃はフランソワとかシフラとかが大活躍の時代でして、私も彼らのLPを聴きまくったんです。

投稿: モナコ命 | 2010年1月29日 (金) 17時24分

IANISさん、こんばんは。
富田勲ときましたか!
懐かしい名前です。
ガチガチのクラシックファンだった私は、最初から拒絶反応があって、ほとんど聴かなかったですねぇ。
いまなら嬉々として聴くのに。

月の光を弾いちゃうのですか!
わたしは、全く能無しですので、娘に練習させようかしら?
いつのまにか、ショパン弾いてますよ(笑)

酔った勢いで、月の光だったのですが、これでオシマイじゃいかんですかねぇ〜

投稿: yokochan | 2010年1月29日 (金) 20時00分

モナコ命さん、こんばんは。
ここにもまた、ピアノを弾かれる方が登場!
エセでもなんでも、指一本プレイヤーのわたしなんぞ、足元にも及びませぬ(笑)
この曲は、洋酒が似合いますね〜
この数分の間に、3杯くらいはいけます(笑)
サンソン・フランソワ、いかにも、おフランスの香り漂うお名前でした。
ショパンも最高、シフラのリストも御家芸でございましたね!

投稿: yokochan | 2010年1月29日 (金) 20時08分

こんばんは。「月の光」は数年前、浅田真央選手が使ってましたね。(ちなみに全州で開かれた四大陸選手権では見事に優勝。バンクーバーで金メダル獲って欲しいですね)
「前奏曲集第1集」の「沈める寺」共にストコフスキー編曲の「管弦楽曲」もありますね。サヴァリッシュ、フィラデルフィア管による「ストコフスキー・トランスクリプションズ」があります。(真央選手のFP曲であるラフマニノフの「前奏曲集」の「鐘」もストコフスキー編曲で収録されてます)確か、ストコフスキーによるものも出ている気がするが・・・。
「ベルガマスク組曲」はフランスならチッコリーニ。それ以外はワイセンベルク、コチシュが手持ちです。どちらかと言えば、バルトークを得意にしているコチシュの方が好み。ワイセンベルクは大柄でラフマニノフ向きなのか印象派ドビュッシーと相性が良くない。
コチシュはI.フィッシャーとブダペスト祝管を創設したり指揮者として活躍。一方、ワイセンベルクはEMIの看板ピアニストだったが、ドビュッシーを含むドイツ・グラモフォンを最後に活動の声が聞かれなくなった。
疲れた時には重厚なオーケストラよりもしっとりしたピアノ曲がいいですね。

投稿: eyes_1975 | 2010年1月29日 (金) 21時07分

eyes_1975さん、こんばんは。
>疲れた時には重厚なオーケストラよりもしっとりしたピアノ曲<
はなはだ同感でして、まさに昨晩はそんな心境で、数分のこの月の光にしっかりと癒されました。

今日もドビュッシーを聴きました。

真央ちゃんも使ったのでしたか。
この曲のオケ編曲版、フィードラーとボストン・ポップスを聴いたことがありますが、ベタベタでしたがそれもアリでした(笑)
フランソワのあとは、チッコリーニですね。
コチシュのドビュッシーもよさそうです。
往年の演奏に、先鋭なコチシュなどの演奏、いろいろ聴いてみたいドビュッシーです。

投稿: yokochan | 2010年1月30日 (土) 00時09分

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