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2010年2月 4日 (木)

フルトヴェングラー 交響曲第2番 ヨッフム指揮

Brso これ、買ってしまった。
新譜はなるべく控えていたけれど、その豪華ラインナップを見たら、クリックせざるをえなかったんだ。

バイエルン放送交響楽団創立60周年の自主製作アンソロジーCD。
歴代の主席指揮者たちの演奏が、1枚1枚に収められた6CD。

①ヨッフム(1949~1960) フルトヴェングラー 第2交響曲
②クーベリック(1961~1978) ブルックナー 第8交響曲
③コンドラシン(1982未就任) ロシアの復活祭、フランク 交響曲
④デイヴィス(1982~1992) エニグマ演奏曲、RVW第6交響曲
⑤マゼ-ル(1993~2002) 火の鳥、春の祭典
⑥ヤンソンス(2003~ )   ティル、ばらの騎士、最後の4つの歌


こんな具合の詰め合わせに、触手が伸びないわけがない。
で、買っちゃった。

Brso_jochumfurtwangler これから1枚1枚、取り上げますよ。
今日は、初代主席、オイゲン・ヨッフムの指揮で、なんとフルトヴェングラー交響曲第2番を。
フルトヴェングラーの作品は、初めて聴くのである。
いやはや、なんと長い、そしてゆったりと流れる交響曲でありましょうや。
1枚に収まらずに、2CDになっちゃってるし。
約83分の長丁場、どこまで続くのフルヴェン、って感じでありました。

ウィキによりますれば、1945年の作品で48年にベルリンフィルで自身の指揮により初演とある。
戦時~戦後の時期、何かとむずかしい立場だったフルトヴェングラーの力作。
それにしても長い。
ほかの交響曲や、室内作品も長いらしい。
う~ん、フルトヴェングラーらしいといえばらしいが、こうして名前を打ち込むのも長いと思えてきた。アバドなら3文字だし。。。

しかし、よくよく聴けば、後期ロマン派臭ぷんぷんの軸足超過去型の曲で、どこ見ても書いてあるとおり、ブルックナーとマーラー風なのである一方、やはりフルトヴェングラーらしく、ベートーヴェンやブラームスの偉大な交響曲を念頭に置いているものとも思われる。
苦しみを経て、最後には神々しく解放されるような曲の大きな流れがある。
4つの楽章が、まるで大河の流れのように滔々とあふれるように流れるさまは、まさにフルトヴェングラーの指揮して造りだす、ワーグナーの叙事詩的な世界そのもの。

初聴なものだから、この程度の感想しか今回は書けません。
でも3楽章のスケルツォのボロディン風な主部とブルックナーの緩徐的な中間部、そして終楽章のエンディングのオペラの最後の幕引きのような神々しいさまなどは、とても気に入ったし、ライブで聴いたらさぞかし感動するだろうと予想しますな。

ヨッフムの気合いの入った、かつ若々しい指揮は、清新なオーケストラとともに、素晴らしいものである。
1954年のモノラル録音だが、鮮明かつリアルな録音。
ヨッフムは、バイエルンとともに、ハイティンクを補佐するように、コンセルトヘボウの指揮者も務め、ふたつのオーケストラと関係深い初代の指揮者となった。
このトレンドは、ハイティンク、ディヴィス、ヤンソンスと両オーケストラと関係深い指揮者たちの流れとなるわけ。
それは多分に、なくなってしまったフィリップスレーベルの存在も大きかった。

さて、長いけど、もう一回挑戦するか、フルトヴェングラーさん。

Furutomenkrau 最後に過去のレコ芸から、砂川しげひさ先生の名作をいただいて掲載。

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コメント

おお、買われましたか!充実した内容ですよね。わたしはずーっとカートに入れっぱなしのまま迷い続けております。
フルトヴェングラーの交響曲第2番は学生時代にLPで購入して以来、ウィーン・フィル盤のほか朝比奈=大阪フィル、バレンボイム=シカゴ響のCDまで手を出してしまいました。フルトヴェングラーの主要な作品はマルコポーロ・レーベルとティンパニ・レーベルでかなり揃います。
交響曲第2番は「ブルックナー+マーラー」風とは昔からよく言われますが、わたしは加えてラフマニノフやショスタコーヴィチの影響も随所に感じます。ショパン風?と思うところもあります。すべてのメロディが素晴らしいとはとても言えませんし、展開が冗長だったり繋ぎがぎくしゃくしていたりと欠点も多々見え隠れする作品なのですが、なんとなく惹かれるところがあってたまに聴きたくなります。
交響曲第3番やピアノと管弦楽のための交響的協奏曲はもう少しとっつきにくいかもしれませんが、実は第2番以上に優れているのではないかと秘かに思っています。2曲あるヴァイオリン・ソナタやピアノ五重奏曲はちょっと聴き通すのがしんどいです(演奏のせいかもしれません)
交響曲第3番はサヴァリッシュ盤もいいのですが、かつてFMで聴いたマゼール=ベルリン・フィルの音源をオルフェオあたりに発掘してもらいたいと切望しています。交響的協奏曲もバレンボイム、メータ=ロス・フィルの音源をいつか聴いてみたいと願っています。

投稿: 白夜 | 2010年2月 4日 (木) 23時56分

素晴らしいシンフォニーですよね。私はバレンボイム&シカゴで聞いています。朝比奈先生のもきいてみたいです。ヨッフムが録音していたのは知りませんでした。一番も素晴らしい交響曲ですよ!

シベリウスとブルックナーとラフマニノフとフランクを足して割ったような感じがするんですよねこの交響曲。前にも書いた覚えがありますが。トーマス・マンの初期の短篇小説のような北ドイツ的な憂愁を感じさせてくれるのが何者にも変えがたい魅力です。
3番は創作力の衰えを感じます。
でも1番と2番は最高です。

投稿: 越後のオックス | 2010年2月 5日 (金) 04時06分

白夜さん、おはようございます。
コメントが遅れてしまいまして申し訳ありません。

みなさん、お好きなのですね。
私は恥ずかしくも初聴だったのですが、重厚長大後期ロマン派濃厚系が好きなわたくしですから、ハマってしまう予感がなんとなくしております(笑)

しかし、ほかの作品も含めて、たくさん聴いておられるようで!
バレンボイムはともかく、サヴァリッシュやメータも他作品ですがフルヴェンを演奏してるのですね。
徐々に聴いてみたいものです。

こちらのボックス、実に魅力的な内容ですよね。
カートからレジに向かわれることをお勧めしちゃいます(笑)

投稿: yokochan | 2010年2月 6日 (土) 09時30分

越後オックスさん、おはようございます。
毎度ありがとうございます。

この曲をしっかりモノにされているとは、さすがでございますね!
私はお初でした(笑)
このヨッフムの演奏は、忽然と登場しました。
バイエルンの放送音源は、こうしてお宝が埋まっている可能性が高く、これから大いに楽しみであります。

ほかの交響曲も聴いてみたくなってる自分です。
フルヴェンが、もしオペラを書いていたらすごいことになっていたでしょうね(笑)

投稿: yokochan | 2010年2月 6日 (土) 09時41分

あの~、困ります、こんなエントリー。

せっかく今まで、H○Vの購入ボタン、ポチっとするのを我慢していたのに(笑)。

ううう、これ、ヤンソンスがR・シュトラウスなんですよね、デイヴィスがエニグマなんですよね、マゼールが火の鳥なんですよね、コンドラシンがフランクなんですよね・・・

フルトヴェングラーのこの曲、私持っていたような気がするんですが、どこに仕舞い込んだかとんと検討つかず。ヨッフムですか・・・うむぅ、聴きたい・・・。

フルトヴェングラーも多才な人だったのですよね。お父さんは考古学者でしたっけ。知識人で見識眼があるだけに、カラヤンの才能が怖かったんですかねぇ~、ずいぶんカラヤンを毛嫌いしていたようですが。

ああ、あんまりyokochanさん、魅惑的な文章、書かないでくださいよぉ~、今月、ただでさえ出費多いんですから(笑)。

投稿: minamina | 2010年2月 6日 (土) 20時33分

 今晩は。
フルベンにはオペラを創って欲しかったですね。
マンかヘッセかカロッサの小説を
台本にした歌劇を。
二十世紀のトリスタンになっていたかも
しれません。
シュトラウスと比べたら作曲家としては
ぼんくらだという人もいますが、
作曲家フルベンは本当に素晴らしいです。
ぼんくらなどでは決して在りません。

投稿: 越後のオックス | 2010年2月 6日 (土) 23時26分

こんばんは。さて・・・
フルトヴェングラーが作曲家であることは聞いてました。しかし、録音の存在は初めて知りました。
許せませんね。傍若無人レス。今度はピースうさぎさんが標的です。今、アップした記事で確認して下さい。どのブログにも共通しますが、常連さんなら慣れ親しんでるし・・・自分勝手なことを書き込むのはNO。
近隣ブログの方へ。警戒して下さいね。

投稿: eyes_1975 | 2010年2月 6日 (土) 23時49分

minaminaさん、こんばんは。
すいませんねぇ~、刺激的で(笑)

いつかこんな風にかましたろうと思ってたんです。
あのサイトのカートは、実に悩ましくて、どんどんたまってしまい、あるとき冷静にクリアーしてしまおうと思って棚卸をして、絞り込んだあげくに買わない。
でも、どこか心残りで、酒気を帯びたときにレジ行きのクリック作業をしてしまうのですな!

ははっ、皆さんおんなじだと思います。
それにしても、このセットはすごすき。
私的には、コンドラシンのフランクと、マリスのシュトラウスが肝でしたね。
ジワジワと記事にしてゆきます。

さぁ、minaminaさん、レジへ急行してくださいませ(笑)

投稿: yokochan | 2010年2月 7日 (日) 01時03分

越後のオックスさん、こんばんは。
そうなんです、これ聴いて、フルヴェンのトリスタンやリングにも迫る勢いのオペラを想像してしまいました。
夢のようじゃありませんか!

もっと長生きして欲しかったフルトヴェングラーであります!

投稿: yokochan | 2010年2月 7日 (日) 01時18分

eyes_1975さん、こんばんは。
フルトヴェングラーの作品、その存在は知りつつも、わざわざ聴くこともあるまいと思ってました。
でも、他曲目当てで買ったこのセットに入っていたものですから、こうして聴いたまでです。
なかなかに面白い音楽で、ハマりつつあるんです(笑)
機会がありましたら是非!

そして、ヤツは跋扈してますね。
まさに巡回作業的になってるところがいやらしい。
注意しますし、お互い気をつけて毅然としましょう!

投稿: yokochan | 2010年2月 7日 (日) 01時29分

 こんばんは。ご無沙汰です・・・

 それにしても、何とも中身の濃い、レアなCD-BOXですね、これは。
 しかもバイエルン放送響の自主制作盤───垂涎ものといえますが、悲しいかな、貧乏な私には見るしか術は無いです(スミマセン…)

 それにしても、指揮者フルトヴェングラーが書いた第2シンフォニー、音楽の作り方自体は典型的な”苦悩を乗り越えて歓喜へ”の流れになっているみたいですね。

 何だか”後期ロマン派的に発展させた古典派作品”のような、そんな印象を抱きました。

投稿: 南八尾電車区 | 2010年2月 9日 (火) 01時09分

南八尾電車区さま、こんばんは。コメントありがとうございます。
バイエルンのオケ60周年の限定発売だそうでして、限定に弱いんですねぇ、これがまた。
1枚あたり千円チョイだからと自分に言い聞かせて買ってしまいました(笑)
新譜はほとんど買わないんですが・・・・。

私の見立てに間違いがあるかもしてませんが、おっしゃるように、ベートーヴェン的な苦悩から歓喜、という図式を感じました。そして一方で、ちょっと奥手の後期ロマン派風なものですから、結構好きな世界だったのです。
でも長いのが玉に傷でしょうか(笑)

投稿: yokochan | 2010年2月 9日 (火) 21時11分

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