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2010年3月12日 (金)

ワーグナー 管弦楽曲集 シュタイン指揮

Keio
慶応大学東館の入口アーケード。
日付も変わって、酔った勢いで撮影。
東京タワーも同時に消灯で、真っ暗に。
日中は、ここは往来で人通りも多いので写真なんて撮ってらんない。
慶応といえば、その学生オーケストラも早稲田、東大と並んで有名。
その名前は、慶応義塾ワグネル・ソサエティー・オーケストラ。
直近のコンサートは先月、サントリーホールで「パルシファル、伊福部、マーラー5番」なんていう超濃厚プログラム。
指揮は、飯守先生ですよ。
行きたかったけど、チケットはソールドアウト。

Stein_wagner
そして、ワーグナー再び。
指揮は、われらがホルスト・シュタイン
シュタインが2008年に亡くなったとき、私はとても寂しかった。
先ごろのスウィトナーの時も同じ寂しさを味わった。
日本を愛してくれた名匠たちを、テレビやホールで親しく接してきたからに他ならず、さらに現役を退き、思い出の中にあった指揮者たちだったからゆえのことだ。
現役時代の活躍に接してきた自分の若さ。
年を経つつあるそんな自分を思ったりしての寂しさもあったわけだ。

あとはサヴァリッシュだけになってしまった。考えたくないです。

シュタインほど、ワーグナーと直結して思い起こす指揮者っていないと思う。
地味ながらもバイロイトの音楽監督のような立場にあって、ウォルフガンク・ワーグナーの信任も厚く、69年から86年までの長きに渡って指揮し続けた。
タンホイザー、トリスタン、マイスタージンガー、リング、パルシファルがシュタインのバイロイト記録。
ヨーロッパのあちこちの劇場でも、ワーグナーを中心に指揮していた、まさに職人オペラ指揮者だったシュタイン。
全曲盤録音が映像作品しかないのが残念。
わたくし毎度自慢の秘蔵音源で、全作品そろってます。
オランダ人(N響)、タンホイザー・ローエングリン・トリスタン(ジュネーヴ)、マイスタージンガー・リング・パルシファル(バイロイト)

シュタインのワーグナーは、その手堅さが魅力で、一見地味だけど、その音と響きのどこをとってもワーグナーそのもので、悠久のクナや剛毅なショルティ、美しいカラヤン、スタイリッシュなサヴァリッシュなどとは異なり、どちらかというと明晰なるベームの演奏に近いと思う。
そのテンポ感は若干早めで、もたれることなく流れがよいが、音は分厚く、金管も思い切り鳴らすことが多い。歌手が入る場合でも、しっかりと歌を響かせ、オーケストラに乗せてしまうところがすごい腕前なのだ。
 ワーグナー指揮者というと不器用なイメージがあるが、シュタインはことのほか器用な人で、レパートリーも広大。
N響での演目で実証済みだし、若い頃の録音の復刻も望まれる。
チャイコの5番、白鳥の湖、グリーグ、ヴェルディなどなど、聴いてみたいですねぇ。

このウィーンフィルとの録音は、73年。
グルダとのベートーヴェンやブルックナーの録音の一環で、ウィーンフィルとのコンビも劇場で日頃付き合っている仲だけに、息もあって堂々たるワーグナーになっている。
ウィンナ・ホルンの響きが魅力的なオランダ人、精妙なローエングリン、明るいハ長のマイスタージンガー、少し健康的だけど、歌いまわしや盛り上げが実に巧みなトリスタン
素晴らしいワーグナー演奏であります。
欲をいえば、もう一度このコンビで、同じ曲目を後に録音して欲しかった。
少しばかり大人しいので。
ショルティの時のウィーンより音は柔らかく、劇場の広がりを感じさせます。

シュタインのワーグナーは、N響とバンベルク響とのものも残されております。
N響で最後に指揮したパルシファルの第3幕。
私が接した最後のシュタイン。
テンポがすごく遅くて、クナよりも長く感じたけれど、その響きは明快。
まさに神がかっていた。
疲れて見えたシュタイン、その目には涙も浮かんでいました。

Stein_2
シュタインとは「石」のこと。
そう、固そうですね。
N響に初めて来た73年。テレビで拝見して、お、おっーって感じ。
でもその時のワーグナーやシュトラウスは絶品でしたよ。
以来毎年のようにそのお姿を拝むことになるのでした。
私の奥さんは音楽はまったくですがね、シュタインが出てくると、「このデコッパチは誰?」と何度も聞いてきました。
親しみあふれる、そんなシュタインさんでした。

一句 「抜け毛減り 喜んだのに ない証し」
 
失礼しました。


以上、予約投稿の記事ですが、ちょっとおふざけがすぎました・・・。

親類に不幸が起きまして、少しだけお休みします。
コメントはご遠慮なくお願いいたしますが、折り返しが少し間が開きますことお許しください。
昨年から、我が親族は不幸続きです。そんな年代になってきたのでしょうか。

 

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コメント

yokochanさん、不幸が続いてしまい、残念でなりません。
サヴァリッシュは闘病中。スウィトナーから逆上り、シュタイン。N響指揮者が相次いで亡くなられる。
ウィーン・フィルによるワーグナーの「管弦楽曲集」私が持っているのはウェーバーの「交響曲第1番」がカップリングされたものです。共にドイツ・オペラ作曲家。
こちらのジャケットを入れておきます。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%BC-%E3%81%95%E3%81%BE%E3%82%88%E3%81%88%E3%82%8B%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E4%BA%BA-%E5%BA%8F%E6%9B%B2-%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E7%AE%A1%E5%BC%A6%E6%A5%BD%E5%9B%A3/dp/B0002ZEXKQ/ref=sr_1_41?ie=UTF8&s=music&qid=1260269046&sr=1-41
顔がスマートでいかにも石頭といっていいです。
ウェーバーの「管弦楽曲」はシュタイン、サヴァリッシュ、スウィトナーが取り上げている。なぜか、共通しているところがドイツ指揮者であり、N響指揮者の特徴でもありますね。
シリーズとなっている頭と共通しているところでやはり、ワグネリアンである作曲家も絡んでいる。(シュタインはブルックナーも取り上げてました)
疲れも出ているかと思うでしょう。どうか、お体に気をつけて下さい・・・。

投稿: eyes_1975 | 2010年3月12日 (金) 22時29分

yokochanさま こんばんは

シュタインさんの演奏、これと言って特筆するところがないように感じるのですが、音楽の大きさ、その表現力の豊かさ、それとドラマを作り上げる力量、いずれも優れていた指揮者だったですよね〜。

ご身内に不幸がおありなんですね;;
そういう年齢に達してきておりますね
ご冥福をお祈りいたします
お疲れが出ませんように

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2010年3月13日 (土) 16時57分

yokochanさん、こんにちは。
ご親族の方のご冥福をお祈り申し上げます。お悲しみのあまり、御身をこわされないよう大切にして下さいませ。

一時期のN響は職人系ワーグナー指揮者を名誉指揮者として抱え込んでいた感がありますね。恰幅(お頭も含めて?)マタチッチが好きでした。

投稿: Niklaus Vogel | 2010年3月15日 (月) 00時30分

eyes_1975さん、こんばんは。
暖かいお言葉、まことに悼みいります。
ありがとうございます。
歳とともに身内の死は堪えてくるものであります。
おふざけ記事がわざわいしてしまいました・・・・。

N響指揮者陣は、かねてよりワーグナー指揮者が多かったです。ドイツ音楽主流の運営人があえて選んだ人選です。
ローゼンストック、シュヒター、カイルベルト、マタチッチ、ワルベルク、サヴァリッシュ、スウィトナ-、シュタイン。
ブロムシュテットは端境でオールマイティ。
その後がデュトワですから、N響の変遷がよくわかりますね。

ウェーバーは、ワルベルクとマタチッチもEMI録音があるんです。
どちらも面白い系譜ですね。
よくご指摘くださいました!
すごく納得です。

投稿: yokochan | 2010年3月15日 (月) 22時54分

rudolfさん、こんばんは。
ご返事が遅れましたこと、申し訳ありません。

たしかに、そういう歳まわりなんですね。
悲しいです。
お励ましありがとうございます。

シュタインは、まさに職人でると同時に情感あふれる音楽家だったです。
自らがテノール歌手の美声を持ち、歌心をもってましたね。
氏のワーグナーが今後も復刻され聴かれることを望んでいります。

投稿: yokochan | 2010年3月15日 (月) 22時59分

niklaus vogelさん、こんばんは。
どうも御無沙汰をいたしております。
そして、ご丁寧にありがとうございます。
元気にしております。

シュタインのワーグナーは、どれだけ聴いたかわかりませんが、N響がこんなに身近にしてくれたことに感謝してます。
サヴァリッシュ、スゥイトナー、そしてマタチッチも。
あんなに偉大なワーグナー指揮者が日本に何度も来てくれて、彼らがいなかったら、ワグネリアンはもっと少なかったかもしれませんね。

コメント、どうも恐縮でした。
で、次のご復帰は?

投稿: yokochan | 2010年3月15日 (月) 23時05分

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